Trend Micro Security

BKDR_NITOL.BD

2013年6月19日
 解析者: Nikko Tamana   
 更新者 : Jasen Sumalapao

 別名:

Trojan:Win32/Nitol.B (Microsoft), Trojan.Win32.Ahea.fk (Kaspersky), Trojan.Dropper (Symantec), Generic BackDoor!fbw (NAI), Mal/Emogen-Y (Sophos), Gen:Variant.Barys.1424 (FSecure), Trojan.Win32.Generic!BT (Sunbelt), TR/ATRAPS.Gen (Antivir), W32/QQhelper.C.gen!Eldorado (Authentium), Gen:Variant.Barys.1424 (Bitdefender), Trojan.Agent-279962 (Clamav), W32/Torr.BG!tr.bdr (Fortinet), W32/QQhelper.C.gen!Eldorado (generic, not disinfectable) (Fprot), Backdoor.Win32.Inject (Ikarus), a variant of Win32/ServStart.AD trojan (NOD32)

 プラットフォーム:

Windows 2000, Windows XP, Windows Server 2003

 危険度:
 ダメージ度:
 感染力:
 感染確認数:


  • マルウェアタイプ: バックドア型
  • 破壊活動の有無: なし
  • 暗号化: なし
  • 感染報告の有無: はい

  概要

感染経路 他のマルウェアからの作成, インターネットからのダウンロード

マルウェアは、他のマルウェアまたはグレイウェアに利用されるファイルとして、コンピュータに侵入します。 マルウェアは、他のマルウェアに作成されるか、悪意あるWebサイトからユーザが誤ってダウンロードすることによりコンピュータに侵入します。 マルウェアは、他のマルウェアまたはグレイウェアのパッケージとともにコンポーネントとして、コンピュータに侵入します。

マルウェアは、ランダムにポートを開き、不正リモートユーザが感染コンピュータに接続できるようにします。接続されると、不正リモートユーザは、感染コンピュータ上でのコマンド実行が可能となります。

マルウェアは、特定のWebサイトにアクセスします。これにより、不正リモートユーザにマルウェアのインストールが知らされます。また、不正なファイルがダウンロードされます。この結果、感染コンピュータは、さらなる他の脅威にさらされることとなります。

マルウェアは、実行後、自身を削除します。


  詳細

ファイルサイズ 44,829 bytes
タイプ DLL
メモリ常駐 はい
発見日 2012年9月16日
ペイロード システムセキュリティへの感染活動, ファイルの作成

侵入方法

マルウェアは、他のマルウェアまたはグレイウェアに利用されるファイルとして、コンピュータに侵入します。

マルウェアは、他のマルウェアに作成されるか、悪意あるWebサイトからユーザが誤ってダウンロードすることによりコンピュータに侵入します。

マルウェアは、他のマルウェアまたはグレイウェアのパッケージとともにコンポーネントとして、コンピュータに侵入します。

インストール

マルウェアは、感染したコンピュータ内に以下のように自身のコピーを作成します。

  • %System%\{random filename}.dll

(註:%System%フォルダはWindowsの種類とインストール時の設定などにより異なります。標準設定では "C:\Windows\System32" です。)

マルウェアのDLLコンポーネントは、以下のプロセスに組み込まれます。

  • svchost.exe

自動実行方法

マルウェアは、自身をシステムサービスとして登録し、Windows起動時に自動実行されるよう以下のレジストリ値を追加します。

HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\CurrentControlSet\
Services\6to4
ImagePath = %SystemRoot%\System32\svchost.exe -k netsvcs

マルウェアは、以下のサービスを追加し、実行します。

  • 360svc
  • netsvcs_{random value}

他のシステム変更

マルウェアは、インストールの過程で、以下のレジストリ値を追加します。

HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\CurrentControlSet\
Services\6to4\Parameters
ServiceDll = %System%\{random filename}.dll

HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\CurrentControlSet\
Services\6to4\Parameters
ServiceMain = StartRouter

HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\CurrentControlSet\
Services\6to4\Parameters
Security = {random numbers}

バックドア活動

マルウェアは、ランダムにポートを開き、不正リモートユーザが感染コンピュータ上にアクセスするのを可能にします。接続されると、不正リモートユーザは、感染コンピュータ上でコマンドを実行します。

ダウンロード活動

マルウェアは、以下の不正Webサイトにアクセスします。

  • {BLOCKED}1.{BLOCKED}4.175.208

その他

マルウェアは、実行後、自身を削除します。


  対応方法

対応検索エンジン: 9.300
初回 VSAPI パターンバージョン 9.401.00
初回 VSAPI パターンリリース日 2012年9月16日
VSAPI OPR パターンバージョン 9.402.03
VSAPI OPR パターンリリース日 2012年9月17日

手順 1

Windows XP、Windows Vista および Windows 7 のユーザは、コンピュータからマルウェアもしくはアドウェア等を完全に削除するために、ウイルス検索の実行前には必ず「システムの復元」を無効にしてください。

手順 2

このマルウェアのパス名およびファイル名を確認します。
最新のバージョン(エンジン、パターンファイル)を導入したウイルス対策製品を用いてウイルス検索を実行してください。「BKDR_NITOL.BD」で検出したパス名およびファイル名を確認し、メモ等をとってください。

手順 3

セーフモードでの再起動後、以下のレジストリキーを削除してください。

[ 詳細 ]

警告:レジストリはWindowsの構成情報が格納されているデータベースであり、レジストリの編集内容に問題があると、システムが正常に動作しなくなる場合があります。
レジストリの編集はお客様の責任で行っていただくようお願いいたします。弊社ではレジストリの編集による如何なる問題に対しても補償いたしかねます。
レジストリの編集前にこちらをご参照ください。

  • In HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\CurrentControlSet\Services\6to4
    • ImagePath = %SystemRoot%\System32\svchost.exe -k netsvcs

手順 4

このレジストリ値を削除します。

[ 詳細 ]

警告:レジストリはWindowsの構成情報が格納されているデータベースであり、レジストリの編集内容に問題があると、システムが正常に動作しなくなる場合があります。
レジストリの編集はお客様の責任で行っていただくようお願いいたします。弊社ではレジストリの編集による如何なる問題に対しても補償いたしかねます。
レジストリの編集前にこちらをご参照ください。

  • In HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\CurrentControlSet\Services\6to4\Parameters
    • ServiceDll = "%System%\{random filename}.dll"
  • In HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\CurrentControlSet\Services\6to4\Parameters
    • ServiceMain = "StartRouter"
  • In HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\CurrentControlSet\Services\6to4\Security
    • Security = "{random numbers}"

手順 5

コンピュータを通常モードで再起動し、最新のバージョン(エンジン、パターンファイル)を導入したウイルス対策製品を用い、「BKDR_NITOL.BD」と検出したファイルの検索を実行してください。 検出されたファイルが、弊社ウイルス対策製品により既に駆除、隔離またはファイル削除の処理が実行された場合、ウイルスの処理は完了しており、他の削除手順は特にありません。


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