Trend Micro Security

BKDR_MDMBOT.A

2013年3月1日
 解析者: Christopher Daniel So   
 更新者 : Mark Joseph Manahan

 別名:

Backdoor:Win32/Mdmbot.F (Microsoft), Backdoor.Win32.MmBot.b (Kaspersky), Win32/McRat.B trojan (Eset)

 プラットフォーム:

Windows 2000, Windows Server 2003, Windows XP (32-bit, 64-bit), Windows Vista (32-bit, 64-bit), Windows 7 (32-bit, 64-bit)

 危険度:
 ダメージ度:
 感染力:
 感染確認数:
 情報漏えい:


  • マルウェアタイプ: バックドア型
  • 破壊活動の有無: なし
  • 暗号化: はい
  • 感染報告の有無: はい

  概要

感染経路 他のマルウェアからの作成, インターネットからのダウンロード

トレンドマイクロは、このマルウェアをNoteworthy(要注意)に分類しました。

このマルウェアは、以前利用されたJavaのゼロデイ脆弱性「CVE-2013-1493」のエクスプロイトを介してダウンロードされました。このマルウェアは、Internet Explorerのバグを悪用したゼロデイ攻撃のペイロードにも利用されています。

マルウェアは、他のマルウェアに作成されるか、悪意あるWebサイトからユーザが誤ってダウンロードすることによりコンピュータに侵入します。

マルウェアは、実行後、自身を削除します。

マルウェアは、不正リモートユーザからのコマンドを実行し、感染コンピュータを改ざんします。


  詳細

ファイルサイズ 73,728 bytes
タイプ EXE
メモリ常駐 はい
発見日 2013年3月1日
ペイロード システムセキュリティへの感染活動, システム情報の収集

侵入方法

マルウェアは、他のマルウェアに作成されるか、悪意あるWebサイトからユーザが誤ってダウンロードすることによりコンピュータに侵入します。

インストール

マルウェアは、以下のコンポーネントファイルを作成します。

  • %User Profile%\AppMgmt.dll - also detected as BKDR_MDMBOT.A

(註:%User Profile%フォルダは、現在ログオンしているユーザのプロファイルフォルダです。Windows 2000、XP、Server 2003の場合、通常 "C:\Documents and Settings\<ユーザ名>"です。また、Windows Vista、7、8の場合、通常 "C:\Users\<ユーザ名>" です。)

マルウェアのDLLコンポーネントは、以下のプロセスに組み込まれます。

  • svchost.exe

マルウェアは、実行後、自身を削除します。

自動実行方法

マルウェアは、自身のコピーがWindows起動時に自動実行されるよう以下のレジストリ値を変更します。

HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\CurrentControlSet\
Services\AppMgmt\Parameters
ServiceDll = "%User Profile%\AppMgmt.dll"

(註:変更前の上記レジストリ値は、「%System%\appmgmts.dll」となります。)

バックドア活動

マルウェアは、不正リモートユーザからの以下のコマンドを実行します。

  • Download and Load plugins - saved as %Temp%\{random}_p.ax or %Temp%\uid.ax

(註:%Temp%フォルダは、一時的にファイルが保存されるフォルダで、いずれのオペレーティングシステム(OS)でも通常、 "C:\Windows\Temp" です。.)

マルウェアは、以下のWebサイトにアクセスし、不正リモートユーザからのコマンドを送受信します。

  • {BLOCKED}.{BLOCKED}.55.187:80
  • {BLOCKED}4.{BLOCKED}me.net:443
  • {BLOCKED}.{BLOCKED}.143.244:443
  • {BLOCKED}.{BLOCKED}.9.93:443

情報漏えい

マルウェアは、以下の情報を収集します。

  • Computer Name
  • Admin rights
  • OS Version
  • Hostname

その他

マルウェアは、以下のWebサイトにアクセスしてインターネット接続を確認します。

  • update.microsoft.com

<補足>

情報漏えい

マルウェアは、以下の情報を収集します。

  • コンピュータ名
  • OS のバージョン
  • ホスト名


  対応方法

対応検索エンジン: 9.300
VSAPI OPR パターンバージョン 9.761.00
VSAPI OPR パターンリリース日 2013年3月1日

手順 1

Windows XP、Windows Vista および Windows 7 のユーザは、コンピュータからマルウェアもしくはアドウェア等を完全に削除するために、ウイルス検索の実行前には必ず「システムの復元」を無効にしてください。

手順 2

Windowsをセーフモードで再起動します。

[ 詳細 ]

手順 3

変更されたレジストリ値を修正します。

[ 詳細 ]

警告:レジストリはWindowsの構成情報が格納されているデータベースであり、レジストリの編集内容に問題があると、システムが正常に動作しなくなる場合があります。
事前に意図的に対象の設定を変更していた場合は、意図するオリジナルの設定に戻してください。変更する値が分からない場合は、システム管理者にお尋ねいただき、レジストリの編集はお客様の責任として行なって頂くようお願いいたします。弊社ではレジストリの編集による如何なる問題に対しても補償いたしかねます。
レジストリの編集前にこちらをご参照ください。

  • In HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\CurrentControlSet\Services\AppMgmt\Parameters
    • From: ServiceDll = "%User Profile%\AppMgmt.dll"
      To: ServiceDll = "%System%\appmgmts.dll"

手順 4

コンピュータを通常モードで再起動し、最新のバージョン(エンジン、パターンファイル)を導入したウイルス対策製品を用い、「BKDR_MDMBOT.A」と検出したファイルの検索を実行してください。 検出されたファイルが、弊社ウイルス対策製品により既に駆除、隔離またはファイル削除の処理が実行された場合、ウイルスの処理は完了しており、他の削除手順は特にありません。


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