Trend Micro Security

BKDR_MANGIT.SM

2016年6月15日
 解析者: Francis Xavier Antazo   

 プラットフォーム:

Windows

 危険度:
 ダメージ度:
 感染力:
 感染確認数:
 情報漏えい:


  • マルウェアタイプ: バックドア型
  • 破壊活動の有無: なし
  • 暗号化: はい
  • 感染報告の有無: はい

  概要

感染経路 インターネットからのダウンロード

マルウェアは、他のマルウェアに作成されるか、悪意あるWebサイトからユーザが誤ってダウンロードすることによりコンピュータに侵入します。

マルウェアは、不正リモートユーザからリモートで受信する特定のコマンドを実行します。これにより、感染コンピュータおよび同コンピュータ上の情報は危険にさらされることとなります。 マルウェアは、特定のWebサイトにアクセスし、情報を送受信します。


  詳細

ファイルサイズ 7962000 bytes
タイプ EXE
メモリ常駐 はい
発見日 2016年6月2日
ペイロード URLまたはIPアドレスに接続, ファイルのダウンロード, 情報収集

侵入方法

マルウェアは、他のマルウェアに作成されるか、悪意あるWebサイトからユーザが誤ってダウンロードすることによりコンピュータに侵入します。

インストール

マルウェアは、以下のコンポーネントファイルを作成します。

  • %Application Data%\arrow1.cur
  • %Application Data%\date.dat
  • %Application Data%\link1.cur
  • %Application Data%\select1.cur
  • %Application Data%\semtitulo.cur
  • %Application Data%\winup00.dat
  • %Application Data%\winupdate.dat
  • %Desktop%\%Application Data%\{random file name 1}.exe.lnk

(註:%Application Data%フォルダは、Windows 2000、XP および Server 2003 の場合、通常 "C:\Documents and Settings\<ユーザ名>\Local Settings\Application Data"、Windows Vista 、 7 、8、8.1 、Server 2008 および Server 2012の場合、"C:\Users\<ユーザ名>\AppData\Roaming" です。.. %Desktop%フォルダは、Windows 2000、XP および Server 2003 の場合、通常 "C:\Documents and Settings\<ユーザ名>\Desktop"、Windows Vista 、 7 、8、8.1 、Server 2008 および Server 2012の場合、"C:\Users\<ユーザ名>\Desktop" です。.)

マルウェアは、感染したコンピュータ内に以下のように自身のコピーを作成します。

  • %All Users Profile%\Microsoft\Windows\Start Menu\Programs\Startup\{random file name 1}.exe
  • %Application Data%\{random file name 1}.exe
  • %Program Data%\Microsoft\Windows\Start Menu\Programs\Startup\{random file name 1}.exe

(註:%All Users Profile%フォルダは、Windows 2000、XP および Server 2003 の場合、通常、"C:\Documents and Settings\All Users”、Windows Vista 、 7 、8、8.1 、Server 2008 および Server 2012の場合、"C:\ProgramData” です。.. %Application Data%フォルダは、Windows 2000、XP および Server 2003 の場合、通常 "C:\Documents and Settings\<ユーザ名>\Local Settings\Application Data"、Windows Vista 、 7 、8、8.1 、Server 2008 および Server 2012の場合、"C:\Users\<ユーザ名>\AppData\Roaming" です。.)

マルウェアは、以下の Mutex を作成し、メモリ上で自身の重複実行を避けます。

  • SW2016

自動実行方法

マルウェアは、自身のコピーがWindows起動時に自動実行されるよう以下のレジストリ値を追加します。

HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\
Windows\CurrentVersion\Run
{random file name 2} = "%Application Data%\{random file name 1}.exe"

HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\
Windows\CurrentVersion\Run
{random file name 2} = "%Application Data%\{random file name 1}.exe"

マルウェアは、<User Startup>フォルダ内に、自身のコピーに誘導する以下のショートカットを作成します。これにより、Windows起動時に自身のコピーが自動実行されます。

  • C:\ProgramData\Microsoft\Windows\Start Menu\Programs\Startup\{random file name 1}.exe.lnk
  • %All Users Profile%\Microsoft\Windows\Start Menu\Programs\Startup\{random file name 1}.exe.lnk

(註:%All Users Profile%フォルダは、Windows 2000、XP および Server 2003 の場合、通常、"C:\Documents and Settings\All Users”、Windows Vista 、 7 、8、8.1 、Server 2008 および Server 2012の場合、"C:\ProgramData” です。.)

バックドア活動

マルウェアは、不正リモートユーザからの以下のコマンドを実行します。

  • Clipboard log
  • Keyboard log
  • Snapshot
  • File Manipulation (Create, Modify, Delete)
  • Execute Shell comands

マルウェアは、以下のWebサイトにアクセスし、情報を送受信します。

  • http://www.{BLOCKED}m.org.cn/libraries/pear/graph.php

ダウンロード活動

マルウェアは、以下のWebサイトにアクセスし、不正なファイルをダウンロードして実行します。

  • http://www.foschiattisrl.it/libraries/phputf8/utils/JK2017.exe

マルウェアは、以下のファイル名でダウンロードしたファイルを保存します。

  • %User Temp%\{random file name 3}.exe

(註:%User Temp%フォルダは、ユーザの一時フォルダで、Windows 2000、XP および Server 2003 の場合、通常、"C:\Documents and Settings\<ユーザー名>\Local Settings\Temp"、Windows Vista 、 7 、8、8.1 、Server 2008 および Server 2012の場合、"C:\Users\<ユーザ名>\AppData\Local\Temp" です。.)

その他

マルウェアは、以下のWebサイトにアクセスして感染コンピュータのIPアドレスを収集します。

  • http://meuip.net.br/
  • http://www.qualmeuip.com.br/


  対応方法

対応検索エンジン: 9.800
初回 VSAPI パターンバージョン 12.590.07
初回 VSAPI パターンリリース日 2016年6月14日
VSAPI OPR パターンバージョン 12.591.00
VSAPI OPR パターンリリース日 2016年6月15日

手順 1

Windows XP、Windows Vista および Windows 7 のユーザは、コンピュータからマルウェアもしくはアドウェア等を完全に削除するために、ウイルス検索の実行前には必ず「システムの復元」を無効にしてください。

手順 2

このマルウェアもしくはアドウェア等の実行により、手順中に記載されたすべてのファイル、フォルダおよびレジストリキーや値がコンピュータにインストールされるとは限りません。インストールが不完全である場合の他、オペレーティングシステム(OS)の条件によりインストールがされない場合が考えられます。手順中に記載されたファイル/フォルダ/レジストリ情報が確認されない場合、該当の手順の操作は不要ですので、次の手順に進んでください。

手順 3

Windowsをセーフモードで再起動します。

[ 詳細 ]

手順 4

以下のファイルを検索し削除します。

[ 詳細 ]
コンポーネントファイルが隠しファイル属性に設定されている場合があります。[詳細設定オプション]をクリックし、[隠しファイルとフォルダの検索]のチェックボックスをオンにし、検索結果に隠しファイルとフォルダが含まれるようにしてください。  
  • %Application Data%\arrow1.cur
  • %Application Data%\date.dat
  • %Application Data%\link1.cur
  • %Application Data%\select1.cur
  • %Application Data%\semtitulo.cur
  • %Application Data%\winup00.dat
  • %Application Data%\winupdate.dat
  • %Desktop%\%Application Data%\{random file name 1}.exe.lnk
  • C:\ProgramData\Microsoft\Windows\Start Menu\Programs\Startup\{random file name 1}.exe.lnk
  • %All Users Profile%\Microsoft\Windows\Start Menu\Programs\Startup\{random file name 1}.exe.lnk

手順 5

このレジストリ値を削除します。

[ 詳細 ]

警告:レジストリはWindowsの構成情報が格納されているデータベースであり、レジストリの編集内容に問題があると、システムが正常に動作しなくなる場合があります。
レジストリの編集はお客様の責任で行っていただくようお願いいたします。弊社ではレジストリの編集による如何なる問題に対しても補償いたしかねます。
レジストリの編集前にこちらをご参照ください。

  • In HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\Windows\CurrentVersion\Run
    • {random file name 2} = "%Application Data%\{random file name 1}.exe"
  • In HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\Windows\CurrentVersion\Run
    • {random file name 2} = "%Application Data%\{random file name 1}.exe"

手順 6

コンピュータを通常モードで再起動し、最新のバージョン(エンジン、パターンファイル)を導入したウイルス対策製品を用い、「BKDR_MANGIT.SM」と検出したファイルの検索を実行してください。 検出されたファイルが、弊社ウイルス対策製品により既に駆除、隔離またはファイル削除の処理が実行された場合、ウイルスの処理は完了しており、他の削除手順は特にありません。


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