Trend Micro Security

BKDR_KULUOZ.WOY

2014年7月22日
 解析者: RonJay Kristoffer Caragay   

 別名:

TrojanDownloader:Win32/Kuluoz.D (Microsoft); Trojan.Asprox.B (Norton); Win32/TrojanDownloader.Zortob.B trojan (NOD32); W32/Zortob.BKZ!tr (Fortinet)

 プラットフォーム:

Windows 2000, Windows Server 2003, Windows XP (32-bit, 64-bit), Windows Vista (32-bit, 64-bit), Windows 7 (32-bit, 64-bit)

 危険度:
 ダメージ度:
 感染力:
 感染確認数:
 情報漏えい:


  • マルウェアタイプ: バックドア型
  • 破壊活動の有無: なし
  • 暗号化: はい
  • 感染報告の有無: はい

  概要

感染経路 インターネットからのダウンロード, 他のマルウェアからの作成

マルウェアは、他のマルウェアに作成されるか、悪意あるWebサイトからユーザが誤ってダウンロードすることによりコンピュータに侵入します。

マルウェアは、不正リモートユーザからのコマンドを実行し、感染コンピュータを改ざんします。


  詳細

ファイルサイズ 133,632 bytes
タイプ EXE
メモリ常駐 はい
発見日 2014年7月16日
ペイロード システムセキュリティへの感染活動, URLまたはIPアドレスに接続

侵入方法

マルウェアは、他のマルウェアに作成されるか、悪意あるWebサイトからユーザが誤ってダウンロードすることによりコンピュータに侵入します。

インストール

マルウェアは、感染したコンピュータ内に以下として自身のコピーを作成し、実行します。

  • %AppDataLocal%\{random filename}.exe

(註:%AppDataLocal%フォルダは、Windows 2000、XP および Server 2003 の場合、通常、"C:\Documents and Settings\<ユーザ名>\Local Settings\Application Data"、Windows Vista および 7 の場合、"C:\Users\<ユーザ名>\AppData\Local" です。)

マルウェアは、以下のプロセスを追加します。

  • svchost.exe

マルウェアは、以下の Mutex を作成し、メモリ上で自身の重複実行を避けます。

  • 2GVWNQJz1

マルウェアは、以下のプロセスに自身を組み込み、システムのプロセスに常駐します。

  • created svchost.exe

自動実行方法

マルウェアは、自身のコピーがWindows起動時に自動実行されるよう以下のレジストリ値を追加します。

HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\
Windows\CurrentVersion\Run
{random value 1} = "%AppDataLocal%\{random filename}.exe"

他のシステム変更

マルウェアは、以下のレジストリキーを追加します。

HKEY_CURRENT_USER\Software\{random key}

マルウェアは、以下のレジストリ値を追加します。

HKEY_CURRENT_USER\Software\{random key}
{random value 2} = "{hex values}"

バックドア活動

マルウェアは、不正リモートユーザからの以下のコマンドを実行します。

  • idl - sleep/idle
  • run - download and execute file
  • rem - uninstall malware from system
  • rdl - update injected code in created svchost.exe and created registry entry
  • red - update created registry entry
  • upd - update copy of malware
  • ear - update copy of malware and autorun registry entry

マルウェアは、以下のWebサイトにアクセスし、不正リモートユーザからのコマンドを送受信します。

  • http://{BLOCKED}.{BLOCKED}.122.67:443/{generated value}
  • http://{BLOCKED}.{BLOCKED}.222.24:8080/{generated value}
  • http://{BLOCKED}.{BLOCKED}.163.221:443/{generated value}
  • http://{BLOCKED}.{BLOCKED}.50.228:443/{generated value}
  • http://{BLOCKED}.{BLOCKED}.120.163:8080/generated value}
  • http://{BLOCKED}.{BLOCKED}.17.8:8080/{generated value}


  対応方法

対応検索エンジン: 9.700

手順 1

このマルウェアもしくはアドウェア等の実行により、手順中に記載されたすべてのファイル、フォルダおよびレジストリキーや値がコンピュータにインストールされるとは限りません。インストールが不完全である場合の他、オペレーティングシステム(OS)の条件によりインストールがされない場合が考えられます。手順中に記載されたファイル/フォルダ/レジストリ情報が確認されない場合、該当の手順の操作は不要ですので、次の手順に進んでください。

手順 2

Windows XP、Windows Vista および Windows 7 のユーザは、コンピュータからマルウェアもしくはアドウェア等を完全に削除するために、ウイルス検索の実行前には必ず「システムの復元」を無効にしてください。

手順 3

Windowsをセーフモードで再起動します。

[ 詳細 ]

手順 4

このレジストリ値を削除します。

[ 詳細 ]

警告:レジストリはWindowsの構成情報が格納されているデータベースであり、レジストリの編集内容に問題があると、システムが正常に動作しなくなる場合があります。
レジストリの編集はお客様の責任で行っていただくようお願いいたします。弊社ではレジストリの編集による如何なる問題に対しても補償いたしかねます。
レジストリの編集前にこちらをご参照ください。

  • In HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\Windows\CurrentVersion\Run
    • {random value 1} = "%AppDataLocal%\{random filename}.exe"

手順 5

コンピュータを通常モードで再起動し、最新のバージョン(エンジン、パターンファイル)を導入したウイルス対策製品を用い、「BKDR_KULUOZ.WOY」と検出したファイルの検索を実行してください。 検出されたファイルが、弊社ウイルス対策製品により既に駆除、隔離またはファイル削除の処理が実行された場合、ウイルスの処理は完了しており、他の削除手順は特にありません。

手順 6

インストールの過程で追加された以下のファイル/フォルダ/レジストリキーや値には、参照可能な値が存在しないため、ユーザの手動検索によって確認することができません。そのため、ユーザがシステム情報のバックアップを行なっている場合にのみ、保存されている前のデータと比較することで追加されたファイル/フォルダ/レジストリキーや値を確認することが可能となります。なお、追加されたコンポーネントは、コンピュータに悪影響を与えるものではないため、削除する必要はありません。

  • In HKEY_CURRENT_USER\Software
    • {random key}
  • In HKEY_CURRENT_USER\Software\{random key}
    • {random value 2} = "{hex values}"


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