BKDR_HORSMY.A
Backdoor.Hormesu (Symantec); TrojanSpy:Win32/Fucobha.A (Microsoft); Trojan-Downloader.Win32.Agent.swbo (Kaspersky)
Windows 2000, Windows XP, Windows Server 2003
- マルウェアタイプ: バックドア型
- 破壊活動の有無: なし
- 暗号化: なし
- 感染報告の有無: はい
概要
マルウェアは、リモートサーバにシステム情報を送信する機能を備えています。サーバに接続された場合、感染コンピュータへの任意のファイルのダウンロード、アップロード、または実行が可能となります。
マルウェアは、他のマルウェアに作成されるか、悪意あるWebサイトからユーザが誤ってダウンロードすることによりコンピュータに侵入します。
マルウェアは、ワーム活動の機能を備えていません。
詳細
侵入方法
マルウェアは、他のマルウェアに作成されるか、悪意あるWebサイトからユーザが誤ってダウンロードすることによりコンピュータに侵入します。
インストール
マルウェアは、以下の Mutex を作成し、メモリ上で自身の重複実行を避けます。
- myhorsemutex
マルウェアは、以下のプロセスに自身を組み込み、システムのプロセスに常駐します。
- EXPLORER.EXE
感染活動
マルウェアは、ワーム活動の機能を備えていません。
バックドア活動
マルウェアは、「HTTP POST」または「HTTP GET」を介して以下のサーバに接続します。
- www. <省略>bit.com
まず、マルウェアは、「HTTP POST」を介して "%System%\tmp.dat" に含まれている情報を送信します。そして、リモートコンピュータからのコマンドを待機します。接続されると、マルウェアは、以下を実行する機能を備えています。
- ファイルのアップロード
- ファイルのダウンロード
- ファイルの実行
ただし、情報公開日現在、このサーバには接続できません。
ルートキット機能
マルウェアは、ルートキット機能を備えていません。
その他
マルウェアは、以下のファイルを作成します。マルウェアは、このファイルを利用後、削除します。
- %System%\tmp.dat
(註:%System%はWindowsの種類とインストール時の設定などにより異なります。標準設定では、Windows 98 および MEの場合、"C:\Windows\System"、Windows NT および 2000 の場合、"C:\WinNT\System32"、Windows XP および Server 2003 の場合、"C:\Windows\System32" です。)
作成されたファイルは、無害なファイルです。このファイルは、以下の情報を含みます。
- ホスト名
- IPアドレス
- システムディレクトリのパス名
- オペレーティングシステム(OS)の言語バージョン
- OSのバージョン
- プロセスのリスト
マルウェアは、サーバと通信する際に以下のユーザーエージェントを利用する機能を備えています。ユーザーエージェントは、Webサイトにアクセスする際に使用されるプログラムです。
- mydownload
- MyAgent
マルウェアは、脆弱性を利用した感染活動を行いません。
対応方法
手順 1
Windows XP および Windows Server 2003 のユーザは、コンピュータからマルウェアもしくはアドウェア等を完全に削除するために、ウイルス検索の実行前には必ず「システムの復元」を無効にしてください。
手順 2
このマルウェアのパス名およびファイル名を確認します。
最新のバージョン(エンジン、パターンファイル)を導入したウイルス対策製品を用いてウイルス検索を実行してください。「BKDR_HORSMY.A」で検出したパス名およびファイル名を確認し、メモ等をとってください。
手順 3
Windowsをセーフモードで再起動します。
手順 4
以下のファイルを検索し削除します。
- %System%\tmp.dat
手順 5
「BKDR_HORSMY.A」として検出されたファイルを検索し削除します。
手順 6
コンピュータを通常モードで再起動し、最新のバージョン(エンジン、パターンファイル)を導入したウイルス対策製品を用い、「BKDR_HORSMY.A」と検出したファイルの検索を実行してください。 検出されたファイルが、弊社ウイルス対策製品により既に駆除、隔離またはファイル削除の処理が実行された場合、ウイルスの処理は完了しており、他の削除手順は特にありません。
ご利用はいかがでしたか? アンケートにご協力ください