Trend Micro Security

BKDR_GODIN.A

2013年3月14日
 解析者: Anthony Joe Melgarejo   

 別名:

Trojan:Win32/Godin.A (Microsoft), Trojan Horse (Symantec), Generic.grp!lw (McAfee)

 プラットフォーム:

Windows 2000, Windows Server 2003, Windows XP (32-bit, 64-bit), Windows Vista (32-bit, 64-bit), Windows 7 (32-bit, 64-bit)

 危険度:
 ダメージ度:
 感染力:
 感染確認数:


  • マルウェアタイプ: バックドア型
  • 破壊活動の有無: なし
  • 暗号化: なし
  • 感染報告の有無: はい

  概要

感染経路 Eメールを介したスパム活動

トレンドマイクロは、このマルウェアをNoteworthy(要注意)に分類しました。

マルウェアは、2013年3月に発生した特定の標的型攻撃に関連しています。マルウェアは、無害なファイルを作成し、開くことで自身のバックドア活動を隠ぺいします。マルウェアの被害に遭ったユーザは、コンピュータのセキュリティが侵害されます。

マルウェアは、他のマルウェアもしくはグレイウェア、または不正リモートユーザによるスパムメールに添付され、コンピュータに侵入します。

マルウェアは、不正リモートユーザからリモートで受信する特定のコマンドを実行します。これにより、感染コンピュータおよび同コンピュータ上の情報は危険にさらされることとなります。 ただし、情報公開日現在、このWebサイトにはアクセスできません。


  詳細

ファイルサイズ 不定
タイプ EXE
メモリ常駐 なし
発見日 2013年3月14日
ペイロード システムセキュリティへの感染活動, ファイルの作成, システム情報の収集, URLまたはIPアドレスに接続

侵入方法

マルウェアは、他のマルウェアもしくはグレイウェア、または不正リモートユーザによるスパムメールに添付され、コンピュータに侵入します。

インストール

マルウェアは、以下のファイルを作成します。

  • %User Temp%\ctfmon.exe - also detected as BKDR_GODIN.A

(註:%User Temp%フォルダはWindowsの種類とインストール時の設定などにより異なります。標準設定では、Windows 2000、XP および Server 2003 の場合、"C:\Documents and Settings\<ユーザー名>\Local Settings\Temp"、Windows Vista および 7 の場合、"C:\Users\<ユーザ名>\AppData\Local\Temp" です。)

マルウェアは、以下の無害なファイルを作成します。

  • %User Temp%\Investment of Intermediate Range Ballistic Missile Targets.pdf
  • %User Temp%\Lanl_Office_Contact_oct.pdf
  • %User Temp%\US hesitant in condemning North Korean launch.pdf

(註:%User Temp%フォルダはWindowsの種類とインストール時の設定などにより異なります。標準設定では、Windows 2000、XP および Server 2003 の場合、"C:\Documents and Settings\<ユーザー名>\Local Settings\Temp"、Windows Vista および 7 の場合、"C:\Users\<ユーザ名>\AppData\Local\Temp" です。)

マルウェアは、感染したコンピュータ内に以下のように自身のコピーを作成します。

  • %User Profile%\Local Settings\ctfmon.exe

(註:%User Profile% フォルダは、Windows 2000、XP および Server 2003 の場合、通常、"C:\Documents and Settings\<ユーザ名>"、Windows Vista および 7 の場合、"C:\Users\<ユーザ名>" です。)

マルウェアは、以下の Mutex を作成し、メモリ上で自身の重複実行を避けます。

  • CTFMON
  • SYMTEC*&^@()!!!*!@&

自動実行方法

マルウェアは、自身のコピーがWindows起動時に自動実行されるよう以下のレジストリ値を追加します。

HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\
Windows\CurrentVersion\Run
Symantec Update = "%User Profile%\Local Settings\ctfmon.exe"

マルウェアは、Windows起動時に自動実行されるよう<User Startup>フォルダ内に以下のファイルを作成します。

  • ctfmon.exe

バックドア活動

マルウェアは、不正リモートユーザからの以下のコマンドを実行します。

  • Download and execute arbitrary files
  • Sleep

マルウェアは、以下のWebサイトにアクセスし、不正リモートユーザからのコマンドを送受信します。

  • http://{BLOCKED}aks.{BLOCKED}s.us/info/2013.html?{time stamp}
  • http://{BLOCKED}i.{BLOCKED}s.info/office/1239.html?{time stamp}
  • http://{BLOCKED}ansystems.{BLOCKED}s.info/office/1282.html?{time stamp}
  • http://{BLOCKED}s.{BLOCKED}a.sh/news_files/infon.html?{time stamp}
  • http://{BLOCKED}ech.{BLOCKED}s.info/office/1243.html?{time stamp}
  • http://{BLOCKED}a.{BLOCKED}l.nf/corporate/fbo.html?{time stamp}
  • http://{BLOCKED}aip.{BLOCKED}s.info/office/8122.html?{time stamp}
  • http://{BLOCKED}e.{BLOCKED}s.info/office/1345.html?{time stamp}
  • http://{BLOCKED}ng.{BLOCKED}s.info/office/2395.html?{time stamp}
  • http://{BLOCKED}a.{BLOCKED}l.nf/corporate/fbo.html?{time stamp}

マルウェアは、コマンド&コントロール(C&C)サーバに以下の情報を通知します。

  • Computer Name
  • IP Address
  • Time of Infection

ただし、情報公開日現在、このWebサイトにはアクセスできません。

その他

マルウェアは、以下のファイルを開きます。

  • %User Temp%\Investment of Intermediate Range Ballistic Missile Targets.pdf
  • %User Temp%\Lanl_Office_Contact_oct.pdf
  • %User Temp%\US hesitant in condemning North Korean launch.pdf

(註:%User Temp%フォルダはWindowsの種類とインストール時の設定などにより異なります。標準設定では、Windows 2000、XP および Server 2003 の場合、"C:\Documents and Settings\<ユーザー名>\Local Settings\Temp"、Windows Vista および 7 の場合、"C:\Users\<ユーザ名>\AppData\Local\Temp" です。)

マルウェアが作成する以下のファイルは、自身として検出されます。

  • %User Temp%\ctfmon.exe

マルウェアが実行するコマンドは以下のとおりです。

  • 任意のファイルのダウンロードおよび実行
  • スリープ

マルウェアがC&Cサーバに通知する情報は以下のとおりです。

  • コンピュータ名
  • IPアドレス
  • 感染回数

バックドア活動によりダウンロードされたファイルのファイルパスおよび名前は以下のいずれかです。

  • %User Profile%\Local Settings\setup.exe
  • %Windows%\setup.exe
  • %Windows%\FXSST.DLL

マルウェアは、ユーザのコンピュータに侵入した検体に応じて、以下の活動のために上記の項目のいずれかを利用します。

  • Mutex
  • 自動実行機能
  • アクセスするURL
  • 無害なファイルの作成


  対応方法

対応検索エンジン: 9.300
VSAPI OPR パターンバージョン 9.789.00
VSAPI OPR パターンリリース日 2013年3月15日

手順 1

Windows XP、Windows Vista および Windows 7 のユーザは、コンピュータからマルウェアもしくはアドウェア等を完全に削除するために、ウイルス検索の実行前には必ず「システムの復元」を無効にしてください。

手順 2

「BKDR_GODIN.A」で検出したファイル名を確認し、そのファイルを終了します。

[ 詳細 ]

  1. 検出ファイルが、Windows のタスクマネージャに表示されるものの、削除できない場合があります。この場合、コンピュータをセーフモードで再起動してください。
    セーフモードについては、こちらをご参照下さい。
  2. 検出ファイルがタスクマネージャ上で表示されない場合、次の手順にお進みください。

手順 3

このレジストリ値を削除します。

[ 詳細 ]

警告:レジストリはWindowsの構成情報が格納されているデータベースであり、レジストリの編集内容に問題があると、システムが正常に動作しなくなる場合があります。
レジストリの編集はお客様の責任で行っていただくようお願いいたします。弊社ではレジストリの編集による如何なる問題に対しても補償いたしかねます。
レジストリの編集前にこちらをご参照ください。

  • In HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\Windows\CurrentVersion\Run
    • Symantec Update = "%User Profile%\Local Settings\ctfmon.exe"

手順 4

以下のファイルを検索し削除します。

[ 詳細 ]
コンポーネントファイルが隠しファイル属性の場合があります。[詳細設定オプション]をクリックし、[隠しファイルとフォルダの検索]のチェックボックスをオンにし、検索結果に隠しファイルとフォルダが含まれるようにしてください。
  • %User Temp%\Investment of Intermediate Range Ballistic Missile Targets.pdf
  • %User Temp%\Lanl_Office_Contact_oct.pdf
  • %User Temp%\US hesitant in condemning North Korean launch.pdf
  • %User Profile%\Local Settings\setup.exe
  • %Windows%\setup.exe
  • %Windows%\FXSST.DLL

手順 5

最新のバージョン(エンジン、パターンファイル)を導入したウイルス対策製品を用い、ウイルス検索を実行してください。「BKDR_GODIN.A」と検出したファイルはすべて削除してください。 検出されたファイルが、弊社ウイルス対策製品により既に駆除、隔離またはファイル削除の処理が実行された場合、ウイルスの処理は完了しており、他の削除手順は特にありません。


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