BKDR_GLUPTEBA.YVB

2015年5月19日

解析者: Sammy Chua

別名:

Trojan:Win32/Carberp!rfn (Microsoft); Trojan-Proxy/W32.Glupteba.111104 (nProtect); Trojan.Win32.Glupteba.drlbut (NANO-Antivirus)

プラットフォーム:

Windows

危険度:

ダメージ度:

感染力:

感染確認数:

情報漏えい:

マルウェアタイプ: バックドア型
破壊活動の有無: なし
暗号化: はい
感染報告の有無: はい

概要

感染経路インターネットからのダウンロード

マルウェアは、他のマルウェアに作成されるか、悪意あるWebサイトからユーザが誤ってダウンロードすることによりコンピュータに侵入します。

マルウェアは、不正リモートユーザからのコマンドを実行し、感染コンピュータを改ざんします。

詳細

ファイルサイズ不定

タイプ EXE

ファイル圧縮 NSIS

メモリ常駐はい

発見日 2015年5月11日

ペイロード URLまたはIPアドレスに接続

侵入方法

マルウェアは、他のマルウェアに作成されるか、悪意あるWebサイトからユーザが誤ってダウンロードすることによりコンピュータに侵入します。

インストール

マルウェアは、感染したコンピュータ内に以下として自身のコピーを作成し、実行します。

%AppDataLocal%\NVIDA Corporation\Updates\NvdUpd.exe

(註：%AppDataLocal%フォルダは、Windows 2000、XP および Server 2003 の場合、通常、"C:\Documents and Settings\＜ユーザ名＞\Local Settings\Application Data"、Windows Vista および 7 の場合、"C:\Users\＜ユーザ名＞\AppData\Local" です。)

マルウェアは、以下の無害なファイルを作成します。

%Temp%\{random}.tmp\System.dll - this non-malicious file is deleted after dropping the unpacked copy of itself

(註：%Temp%フォルダは、一時的にファイルが保存されるフォルダで、いずれのオペレーティングシステム(OS)でも通常、 "C:\Windows\Temp" です。.)

マルウェアは、以下の Mutex を作成し、メモリ上で自身の重複実行を避けます。

MD7H82HHF7EH2D73

自動実行方法

マルウェアは、自身のコピーがWindows起動時に自動実行されるよう以下のレジストリ値を追加します。

HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\
Windows\CurrentVersion\Run
NvUpdSrv = %AppDataLocal%\NVIDIA Corporation\Updates\NvdUpd.exe

他のシステム変更

マルウェアは、以下のレジストリキーを追加します。

HKEY_CURRENT_USER\Software\NVIDIA Corporation

HKEY_CURRENT_USER\Software\NVIDIA Corporation\
Global

HKEY_CURRENT_USER\Software\NVIDIA Corporation\
Global\nvUpdSrv

マルウェアは、以下のレジストリ値を追加します。

HKEY_CURRENT_USER\Software\NVIDIA Corporation\
Global\nvUpdSrv
value = {installed version of malware which is "21150503"}

HKEY_CURRENT_USER\Software\NVIDIA Corporation\
Global\nvUpdSrv
GUID = {GUID}

HKEY_CURRENT_USER\Software\NVIDIA Corporation\
Global\nvUpdSrv
svalue = {random characters}

バックドア活動

マルウェアは、不正リモートユーザからの以下のコマンドを実行します。

Creates a proxy connection
Gather information from past created proxy connection
Close socket of proxy connection
Modify its added registry entries value and svalue
Download and execute arbitrary file

マルウェアは、以下のWebサイトにアクセスし、不正リモートユーザからのコマンドを送受信します。

{BLOCKED}.{BLOCKED}.96.102:37174
{BLOCKED}.{BLOCKED}.96.120:31885
{BLOCKED}.{BLOCKED}.201.43:17659
{BLOCKED}.{BLOCKED}.208.82:45297
{BLOCKED}.{BLOCKED}.224.26:32136
{BLOCKED}.{BLOCKED}.42.114:25127
{BLOCKED}.{BLOCKED}.52.26:23097
{BLOCKED}.{BLOCKED}.163.194:60098
{BLOCKED}.{BLOCKED}.103.78:36034
{BLOCKED}.{BLOCKED}.160.173:12131
{BLOCKED}.{BLOCKED}.253.1:22357
{BLOCKED}.{BLOCKED}.7.65:21903
{BLOCKED}.{BLOCKED}.19.171:57136
{BLOCKED}.{BLOCKED}.96.151:31993
{BLOCKED}.{BLOCKED}.98.2:49891
{BLOCKED}.{BLOCKED}.36.128:15206
{BLOCKED}.{BLOCKED}.56.247:11754
{BLOCKED}.{BLOCKED}.140.15:16577
{BLOCKED}.{BLOCKED}.22.66:22740
{BLOCKED}.{BLOCKED}.31.250:38102
{BLOCKED}.{BLOCKED}.55.90:45297
{BLOCKED}.{BLOCKED}.56.202:45297
{BLOCKED}.{BLOCKED}.205.155:22887
{BLOCKED}.{BLOCKED}.205.163:25549
{BLOCKED}.{BLOCKED}.148.43:49126
{BLOCKED}.{BLOCKED}.237.81:19413
{BLOCKED}.{BLOCKED}.105.138:38109
{BLOCKED}.{BLOCKED}.167.242:15745
{BLOCKED}.{BLOCKED}.84.82:35971
{BLOCKED}.{BLOCKED}.79.158:58186
{BLOCKED}.{BLOCKED}.79.200:33879
{BLOCKED}.{BLOCKED}.73.175:58186
{BLOCKED}.{BLOCKED}.71.36:22508
{BLOCKED}.{BLOCKED}.208.11:32965
{BLOCKED}.{BLOCKED}.189.121:26195
{BLOCKED}.{BLOCKED}.177.4:18532
{BLOCKED}.{BLOCKED}.103.43:58207
{BLOCKED}.{BLOCKED}.59.2:26195
{BLOCKED}.{BLOCKED}.138.226:31973
{BLOCKED}.{BLOCKED}.66.66:45297
{BLOCKED}.{BLOCKED}.78.26:52112
{BLOCKED}.{BLOCKED}.58.68:23480
{BLOCKED}.{BLOCKED}.192.230:26666
{BLOCKED}.{BLOCKED}.108.1:40015
{BLOCKED}.{BLOCKED}.150.2:33376
{BLOCKED}.{BLOCKED}.192.31:25905
{BLOCKED}.{BLOCKED}.99.100:30124
{BLOCKED}.{BLOCKED}.137.149:23099
{BLOCKED}.{BLOCKED}.200.157:52112
{BLOCKED}.{BLOCKED}.37.210:49994
{BLOCKED}.{BLOCKED}.117.197:28171
{BLOCKED}.{BLOCKED}.188.2:48105
{BLOCKED}.{BLOCKED}.24.234:45297
{BLOCKED}.{BLOCKED}.87.184:49205
{BLOCKED}.{BLOCKED}.115.196:21196
{BLOCKED}.{BLOCKED}.218.14:45570
{BLOCKED}.{BLOCKED}.80.46:25127
{BLOCKED}.{BLOCKED}.113.81:10934
{BLOCKED}.{BLOCKED}.212.34:51447
{BLOCKED}.{BLOCKED}.67.170:53872
{BLOCKED}.{BLOCKED}.77.28:27190
{BLOCKED}.{BLOCKED}.180.232:53872
{BLOCKED}.{BLOCKED}.180.243:33879
{BLOCKED}.{BLOCKED}.181.123:27571
{BLOCKED}.{BLOCKED}.67.39:24247
{BLOCKED}.{BLOCKED}.154.220:53818
{BLOCKED}.{BLOCKED}.56.90:10703
{BLOCKED}.{BLOCKED}.1.90:11982
{BLOCKED}.{BLOCKED}.1.171:22459
{BLOCKED}.{BLOCKED}.223.12:49116
{BLOCKED}.{BLOCKED}.107.132:19796
{BLOCKED}.{BLOCKED}.11.117:20357
{BLOCKED}.{BLOCKED}.104.139:18532
{BLOCKED}.{BLOCKED}.209.207:53127
{BLOCKED}.{BLOCKED}.209.137:37127
{BLOCKED}.{BLOCKED}.231.223:43992
{BLOCKED}.{BLOCKED}.110.162:37174
{BLOCKED}.{BLOCKED}.85.118:49126
{BLOCKED}.{BLOCKED}.118.22:48439
{BLOCKED}.{BLOCKED}.118.90:35535
{BLOCKED}.{BLOCKED}.70.56:38271
{BLOCKED}.{BLOCKED}.20.226:54127
{BLOCKED}.{BLOCKED}.59.99:30577
{BLOCKED}.{BLOCKED}.132.233:39353
{BLOCKED}.{BLOCKED}.119.1:35535
{BLOCKED}.{BLOCKED}.151.109:54091
{BLOCKED}.{BLOCKED}.138.200:18150
{BLOCKED}.{BLOCKED}.134.140:19753
{BLOCKED}.{BLOCKED}.77.246:51841
{BLOCKED}.{BLOCKED}.45.29:22237
{BLOCKED}.{BLOCKED}.20.202:36102
{BLOCKED}.{BLOCKED}.188.250:48439
{BLOCKED}.{BLOCKED}.195.47:59899
{BLOCKED}.{BLOCKED}.41.63:49996
{BLOCKED}.{BLOCKED}.223.98:53127
{BLOCKED}.{BLOCKED}.146.114:27042
{BLOCKED}.{BLOCKED}.133.248:46856

対応方法

対応検索エンジン: 9.750

手順 1

Windows XP、Windows Vista および Windows 7 のユーザは、コンピュータからマルウェアもしくはアドウェア等を完全に削除するために、ウイルス検索の実行前には必ず「システムの復元」を無効にしてください。

手順 2

このマルウェアもしくはアドウェア等の実行により、手順中に記載されたすべてのファイル、フォルダおよびレジストリキーや値がコンピュータにインストールされるとは限りません。インストールが不完全である場合の他、オペレーティングシステム（OS）の条件によりインストールがされない場合が考えられます。手順中に記載されたファイル／フォルダ／レジストリ情報が確認されない場合、該当の手順の操作は不要ですので、次の手順に進んでください。

手順 3

このマルウェアのパス名およびファイル名を確認します。
最新のバージョン（エンジン、パターンファイル）を導入したウイルス対策製品を用いてウイルス検索を実行してください。「BKDR_GLUPTEBA.YVB」で検出したパス名およびファイル名を確認し、メモ等をとってください。

手順 4

Windowsをセーフモードで再起動します。

[ 詳細 ]

セーフモードでの起動：

• Windows 2000 の場合：

コンピュータを起動させます。
「Windows **** を起動しています・・・」のメッセージが表示されている間に［F8］を押します。
「Windows 拡張オプションメニュー」が表示されるので、［↓］［↑］キーを使って［セーフモード］を選択し、［Enter］を押します。

• Windows XP の場合：

コンピュータを起動させます。
「Windows **** を起動しています・・・」のメッセージが表示されている間に［F8］を押します。
「Windows 拡張オプションメニュー」が表示されるので、［↓］［↑］キーを使って［セーフモード］を選択し、［Enter］を押します。

• Windows Server 2003 の場合：

コンピュータを起動させます。
「Windows **** を起動しています・・・」のメッセージが表示されている間に［F8］を押します。
「Windows 拡張オプションメニュー」が表示されるので、［↓］［↑］キーを使って［セーフモード］を選択し、［Enter］を押します。

• Windows Vista、Windows 7 および Windows Server 2008 の場合：

コンピュータを起動させます。
「Windows **** を起動しています・・・」のメッセージが表示されている間に［F8］を押します。
「詳細ブートオプション」が表示されるので、［↓］［↑］キーを使って［セーフモード］を選択し、［Enter］を押します。

• Windows 8、8.1 および Server 2012の場合：

画面の右上隅へマウスポインタを移動し、[チャーム]バーを表示します。
マウスで、[設定]－[PC設定の変更]を選択します。
左側のパネルで、[全般]を選択します。
右側のパネルで、[PCの起動をカスタマイズする]が表示されるまで下にスクロールし、[今すぐ再起動]をクリック。コンピュータが再起動するまで待ちます。
[オプションの選択]メニューで、[トラブルシューティング]－[詳細オプション]－[スタートアップ設定]－[再起動]をクリックします。
[スタートアップ設定]メニューで、[4]キーを押し、「4）セーフモードを有効にする」を選択します。

手順 5

BKDR_GLUPTEBA.YVB として検出されたファイルを検索し削除します。

註：このファイルは、隠しファイルとして設定されている場合があります。[詳細設定オプション]をクリックし、[隠しファイルとフォルダの検索]のチェックボックスをオンにし、検索結果に隠しファイルとフォルダが含まれるようにしてください。

マルウェアのファイルの手動削除：

Windows 2000、XP および Server 2003 の場合：

[スタート]-[検索]-[ファイルとフォルダすべて]を選択します。
[ファイル名のすべてまたは一部]に上記で確認したファイル名を入力してください。
[探す場所]の一覧から[マイコンピュータ]を選択し、[検索]を押します。
ファイルが表示されたら、そのファイルを選択し、SHIFT+DELETE を押します。これにより、ファイルが完全に削除されます。
註：ファイル名の入力欄のタイトルは、Windowsのバージョンによって異なります。（例：ファイルやフォルダ名の検索の場合やファイル名のすべてまたは一部での検索）

Windows Vista、7、Server 2008、8、8.1 および Server 2012 の場合：

Windowsエクスプローラ画面を開きます。
- Windows Vista、7 および Server 2008 の場合：
  - [スタート]-[コンピューター]を選択します。
- Windows 8、8.1 および Server 2012 の場合：
  - 画面の左下隅を右クリックし、[エクスプローラー]を選択します。
[コンピューターの検索]に、上記で確認したファイル名を入力します。
ファイルが表示されたら、そのファイルを選択し、SHIFT+DELETE を押します。これにより、ファイルが完全に削除されます。
註：Windows 7 において上記の手順が正しく行われない場合、マイクロソフトのWebサイトをご確認ください。

手順 6

このレジストリ値を削除します。

[ 詳細 ]

警告：レジストリはWindowsの構成情報が格納されているデータベースであり、レジストリの編集内容に問題があると、システムが正常に動作しなくなる場合があります。
レジストリの編集はお客様の責任で行っていただくようお願いいたします。弊社ではレジストリの編集による如何なる問題に対しても補償いたしかねます。
レジストリの編集前にこちらをご参照ください。

In HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\Windows\CurrentVersion\Run
- NvUpdSrv = %AppDataLocal%\NVIDIA Corporation\Updates\NvdUpd.exe

手順 7

このレジストリキーを削除します。

[ 詳細 ]

In HKEY_CURRENT_USER\Software\NVIDIA Corporation\Global
- nvUpdSrv

手順 8

コンピュータを通常モードで再起動し、最新のバージョン（エンジン、パターンファイル）を導入したウイルス対策製品を用い、「BKDR_GLUPTEBA.YVB」と検出したファイルの検索を実行してください。検出されたファイルが、弊社ウイルス対策製品により既に駆除、隔離またはファイル削除の処理が実行された場合、ウイルスの処理は完了しており、他の削除手順は特にありません。

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