BKDR_GLUPTEBA.JNA

2018年7月2日

解析者: John Anthony Banes

別名:

HEUR:Trojan-Proxy.Win32.Glupteba.gen (Kaspersky); a variant of Win32/Glupteba.BC trojan (NOD32)

プラットフォーム:

Windows

危険度:

ダメージ度:

感染力:

感染確認数:

情報漏えい:

マルウェアタイプ: バックドア型
破壊活動の有無: なし
暗号化: はい
感染報告の有無: はい

概要

感染経路インターネットからのダウンロード

マルウェアは情報を収集し、自身のサーバに送信します。

マルウェアは、他のマルウェアに作成されるか、悪意あるWebサイトからユーザが誤ってダウンロードすることによりコンピュータに侵入します。

マルウェアは、不正リモートユーザからのコマンドを実行し、感染コンピュータを改ざんします。マルウェアは、特定のWebサイトにアクセスし、情報を送受信します。

詳細

ファイルサイズ 683,008 bytes

タイプ EXE

メモリ常駐はい

発見日 2018年6月27日

ペイロード URLまたはIPアドレスに接続, システムセキュリティへの感染活動, システム情報の収集

侵入方法

マルウェアは、他のマルウェアに作成されるか、悪意あるWebサイトからユーザが誤ってダウンロードすることによりコンピュータに侵入します。

インストール

マルウェアは、感染したコンピュータ内に以下として自身のコピーを作成し、実行します。

%Application Data%\EpicNet Inc\CloudNet\cloudnet.exe

(註：%Application Data%フォルダは、Windows 2000、XP および Server 2003 の場合、通常 "C:\Documents and Settings\＜ユーザ名＞\Local Settings\Application Data"、Windows Vista 、 7 、8、8.1 、Server 2008 および Server 2012の場合、"C:\Users\＜ユーザ名＞\AppData\Roaming" です。.)

マルウェアは、以下のフォルダを作成します。

%Application Data%\EpicNet Inc\CloudNet

マルウェアは、以下の Mutex を作成し、メモリ上で自身の重複実行を避けます。

Global\Mp6c3Ygukx29GbDk
Global\fd6c128733fc1d31f48a431ee6dfe1bc

自動実行方法

マルウェアは、自身のコピーがWindows起動時に自動実行されるよう以下のレジストリ値を追加します。

HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\
Windows\CurrentVersion\Run
CloudNet = %Application Data%\Roaming\EpicNet Inc\CloudNet\cloudnet.exe

他のシステム変更

マルウェアは、以下のレジストリキーを追加します。

HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\
Windows\CurrentVersion\Uninstall\
CloudNet

HKEY_CURRENT_USER\Software\EpicNet Inc.

HKEY_CURRENT_USER\Software\EpicNet Inc.\
CloudNet

マルウェアは、以下のレジストリ値を追加します。

HKEY_CURRENT_USER\Software\EpicNet Inc.\
CloudNet
Value = {date}

HKEY_CURRENT_USER\Software\EpicNet Inc.\
CloudNet
GUID = {GUID}

HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\
Windows\CurrentVersion\Uninstall\
CloudNet
DisplayName = CloudNet

HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\
Windows\CurrentVersion\Uninstall\
CloudNet
DisplayVersion = 20170301

HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\
Windows\CurrentVersion\Uninstall\
CloudNet
Publisher = EpicNet Inc.

HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\
Windows\CurrentVersion\Uninstall\
CloudNet
InstallLocation = %Application Data%\EpicNet Inc\CloudNet

HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\
Windows\CurrentVersion\Uninstall\
CloudNet
DisplayIcon = %Application Data%\EpicNet Inc\CloudNet\cloudnet.exe

HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\
Windows\CurrentVersion\Uninstall\
CloudNet
UninstallString = %Application Data%\EpicNet Inc\CloudNet\cloudnet.exe /uninstall

バックドア活動

マルウェアは、不正リモートユーザからの以下のコマンドを実行します。

Creates a proxy connection
Gather information from past created proxy connection
Close socket of proxy connection
Modify its added registry entries value and svalue
Download and execute arbitrary file

マルウェアは、以下のWebサイトにアクセスし、情報を送受信します。

{GUID}.server-{1 to 40}.photoadvice.online
{GUID}.server-{1 to 40}.photoadvice.pw
{GUID}.server-{1 to 40}.0ek.ru
{GUID}.server-{1 to 40}.0vu.ru

その他

マルウェアは、以下のWebサイトにアクセスしてインターネット接続を確認します。

www.google.com

＜補足＞
バックドア活動

マルウェアは、不正リモートユーザからの以下のコマンドを実行します。

プロキシ接続を作成する
過去に作成されたプロキシ接続から情報を収集する
プロキシ接続のソケットを閉じる
追加されたレジストリエントリの値とsvalueを変更する
任意のファイルをダウンロードして実行する

その他

マルウェアは以下を実行します。

マルウェアはプロキシ接続を作成することができるため、スパムメールの中継とするため、あるいは広告ネットワークにリダイレクトするために感染コンピュータを利用することができます。
マルウェアは、以下のHTTP GETリクエストを送信して上記のURLを通知し、マルウェアが接続するポート番号を受け取ります。
- /stat?uid={value}&downlink={value}&uplink={value}&id={value}&statpass={value}&version={value}&features={value}&guid={value}&comment={value}&p={value}&s={value}
マルウェアは、引数"/uninstall"が存在する場合、またはユーザが「プログラムの追加と削除」の設定から手動でアンインストールする場合、自身を削除してアンインストールします。
マルウェアは、感染コンピュータ内に以下のレジストリキーとエントリが存在しない場合、自身を終了します。
- HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\TestApp
- UUID = {value}

マルウェアは、以下の情報を収集し、サーバに報告します。

マルウェアのバージョン
オペレーティングシステム（OS）のバージョン
ユーザが管理者かどうか
マルウェアのC＆C
プロセッサ名
GPU名
メモリ（RAM）

対応方法

対応検索エンジン: 9.750

初回 VSAPI パターンバージョン 14.350.02

初回 VSAPI パターンリリース日 2018年6月30日

VSAPI OPR パターンバージョン 14.351.00

VSAPI OPR パターンリリース日 2018年7月1日

手順 1

Windows XP、Windows Vista および Windows 7 のユーザは、コンピュータからマルウェアもしくはアドウェア等を完全に削除するために、ウイルス検索の実行前には必ず「システムの復元」を無効にしてください。

手順 2

このマルウェアもしくはアドウェア等の実行により、手順中に記載されたすべてのファイル、フォルダおよびレジストリキーや値がコンピュータにインストールされるとは限りません。インストールが不完全である場合の他、オペレーティングシステム（OS）の条件によりインストールがされない場合が考えられます。手順中に記載されたファイル／フォルダ／レジストリ情報が確認されない場合、該当の手順の操作は不要ですので、次の手順に進んでください。

手順 3

Windowsをセーフモードで再起動します。

[ 詳細 ]

セーフモードでの起動：

• Windows 2000 の場合：

コンピュータを起動させます。
「Windows **** を起動しています・・・」のメッセージが表示されている間に［F8］を押します。
「Windows 拡張オプションメニュー」が表示されるので、［↓］［↑］キーを使って［セーフモード］を選択し、［Enter］を押します。

• Windows XP の場合：

コンピュータを起動させます。
「Windows **** を起動しています・・・」のメッセージが表示されている間に［F8］を押します。
「Windows 拡張オプションメニュー」が表示されるので、［↓］［↑］キーを使って［セーフモード］を選択し、［Enter］を押します。

• Windows Server 2003 の場合：

コンピュータを起動させます。
「Windows **** を起動しています・・・」のメッセージが表示されている間に［F8］を押します。
「Windows 拡張オプションメニュー」が表示されるので、［↓］［↑］キーを使って［セーフモード］を選択し、［Enter］を押します。

• Windows Vista、Windows 7 および Windows Server 2008 の場合：

コンピュータを起動させます。
「Windows **** を起動しています・・・」のメッセージが表示されている間に［F8］を押します。
「詳細ブートオプション」が表示されるので、［↓］［↑］キーを使って［セーフモード］を選択し、［Enter］を押します。

• Windows 8、8.1 および Server 2012の場合：

画面の右上隅へマウスポインタを移動し、[チャーム]バーを表示します。
マウスで、[設定]－[PC設定の変更]を選択します。
左側のパネルで、[全般]を選択します。
右側のパネルで、[PCの起動をカスタマイズする]が表示されるまで下にスクロールし、[今すぐ再起動]をクリック。コンピュータが再起動するまで待ちます。
[オプションの選択]メニューで、[トラブルシューティング]－[詳細オプション]－[スタートアップ設定]－[再起動]をクリックします。
[スタートアップ設定]メニューで、[4]キーを押し、「4）セーフモードを有効にする」を選択します。

手順 4

このレジストリ値を削除します。

[ 詳細 ]

警告：レジストリはWindowsの構成情報が格納されているデータベースであり、レジストリの編集内容に問題があると、システムが正常に動作しなくなる場合があります。
レジストリの編集はお客様の責任で行っていただくようお願いいたします。弊社ではレジストリの編集による如何なる問題に対しても補償いたしかねます。
レジストリの編集前にこちらをご参照ください。

In HKEY_CURRENT_USER\Software\EpicNet Inc.\CloudNet
- Value = {date}
In HKEY_CURRENT_USER\Software\EpicNet Inc.\CloudNet
- GUID = {GUID}
In HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\Windows\CurrentVersion\Uninstall\CloudNet
- DisplayName = CloudNet
In HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\Windows\CurrentVersion\Uninstall\CloudNet
- DisplayVersion = 20170301
In HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\Windows\CurrentVersion\Uninstall\CloudNet
- Publisher = EpicNet Inc.
In HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\Windows\CurrentVersion\Uninstall\CloudNet
- InstallLocation = %Application Data%\EpicNet Inc\CloudNet
In HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\Windows\CurrentVersion\Uninstall\CloudNet
- DisplayIcon = %Application Data%\EpicNet Inc\CloudNet\cloudnet.exe
In HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\Windows\CurrentVersion\Uninstall\CloudNet
- UninstallString = %Application Data%\EpicNet Inc\CloudNet\cloudnet.exe /uninstall

手順 5

このレジストリキーを削除します。

[ 詳細 ]

In HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\Windows\CurrentVersion\Uninstall
- CloudNet
In HKEY_CURRENT_USER\Software\EpicNet Inc.
- CloudNet
In HKEY_CURRENT_USER\Software
- EpicNet Inc.

手順 6

以下のフォルダを検索し削除します。

[ 詳細 ]

フォルダが隠しフォルダ属性に設定されている場合があります。[詳細設定オプション]をクリックし、[隠しファイルとフォルダの検索]のチェックボックスをオンにし、検索結果に隠しファイルとフォルダが含まれるようにしてください。

%Application Data%\EpicNet Inc\CloudNet

このマルウェアまたはアドウェア等が作成したフォルダの削除：

Windows 2000、XP および Server 2003 の場合：

[スタート]-[検索]-[ファイルとフォルダすべて]を選択します。
[ファイル名のすべてまたは一部]に、以下のフォルダ名を入力してください。
%Application Data%\EpicNet Inc\CloudNet
[探す場所]の一覧から[マイコンピュータ]を選択し、[検索]を押します。
検索が終了したら、フォルダを選択し、SHIFT+DELETE を押します。これにより、フォルダが完全に削除されます。
残りのフォルダに対して、このマルウェアまたはアドウェア等が作成したフォルダの削除の手順 2.）から 4.）を繰り返してください。
%Application Data%\EpicNet Inc\CloudNet

註：ファイル名の入力欄のタイトルは、Windowsのバージョンによって異なります。（例：ファイルやフォルダ名の検索の場合やファイル名のすべてまたは一部での検索）

Windows Vista、7、Server 2008、8、8.1 および Server 2012 の場合：

Windowsエクスプローラ画面を開きます。
- Windows Vista、7 および Server 2008 の場合：
  - [スタート]-[コンピューター]を選択します。
- Windows 8、8.1 および Server 2012 の場合：
  - 画面の左隅を右クリックし、[エクスプローラー]を選択します。
[コンピューターの検索]に、以下を入力します。
%Application Data%\EpicNet Inc\CloudNet
検索が終了したら、そのファイルを選択し、SHIFT+DELETE を押します。これにより、フォルダが完全に削除されます。
残りのフォルダに対して、このマルウェアまたはアドウェア等が作成したフォルダの削除の手順 2.）から 3.）を繰り返してください。
%Application Data%\EpicNet Inc\CloudNet

註：Windows 7 において上記の手順が正しく行われない場合、マイクロソフトのWebサイトをご確認ください。

手順 7

コンピュータを通常モードで再起動し、最新のバージョン（エンジン、パターンファイル）を導入したウイルス対策製品を用い、「BKDR_GLUPTEBA.JNA」と検出したファイルの検索を実行してください。検出されたファイルが、弊社ウイルス対策製品により既に駆除、隔離またはファイル削除の処理が実行された場合、ウイルスの処理は完了しており、他の削除手順は特にありません。

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