BKDR_EMDIVI.ZJCG-C
Gen:Trojan.Heur.puZ@yXkvUZpif (BitDefender)
Windows
- マルウェアタイプ: バックドア型
- 破壊活動の有無: なし
- 暗号化: なし
- 感染報告の有無: はい
概要
マルウェアは、他のマルウェアもしくはグレイウェア、または不正リモートユーザによるスパムメールに添付され、コンピュータに侵入します。 マルウェアは、他のマルウェアに作成されるか、悪意あるWebサイトからユーザが誤ってダウンロードすることによりコンピュータに侵入します。
マルウェアは、ワーム活動の機能を備えていません。
マルウェアは、不正リモートユーザからのコマンドを実行し、感染コンピュータを改ざんします。
マルウェアは、感染コンピュータ上の特定の情報を収集します。
詳細
侵入方法
マルウェアは、他のマルウェアもしくはグレイウェア、または不正リモートユーザによるスパムメールに添付され、コンピュータに侵入します。
マルウェアは、他のマルウェアに作成されるか、悪意あるWebサイトからユーザが誤ってダウンロードすることによりコンピュータに侵入します。
インストール
マルウェアは、以下のファイルを作成し実行します。
- %User Temp%\vmpress.exe - detected as BKDR_EMDIVI.ZJCG-C
- %User Temp%\jsme20150728.docx - decoy document
(註:%User Temp%フォルダは、ユーザの一時フォルダで、Windows 2000、XP および Server 2003 の場合、通常、"C:\Documents and Settings\<ユーザー名>\Local Settings\Temp"、Windows Vista 、 7 、8、8.1 、Server 2008 および Server 2012の場合、"C:\Users\<ユーザ名>\AppData\Local\Temp" です。.)
マルウェアは、以下の Mutex を作成し、メモリ上で自身の重複実行を避けます。
- fe331ca6c0f441e3465e356028cfeffc
自動実行方法
マルウェアは、Windows起動時に自動実行されるよう<スタートアップ>フォルダ内に以下のファイルを作成します。
- %Common Startup%\vmpress.lnk - shortcut pointing to vmpress.exe
(註:%Common Startup%フォルダは、Windows 2000、XP および Server 2003 の場合、通常 "C:\Documents and Settings\All Users\Start Menu\Programs\Startup"、Windows Vista 、 7 、8、8.1 、Server 2008 および Server 2012の場合、"C:\ProgramData\Microsoft\Windows\Start Menu\Programs\StartUp" です。.)
感染活動
マルウェアは、ワーム活動の機能を備えていません。
バックドア活動
マルウェアは、不正リモートユーザからの以下のコマンドを実行します。
- Enumerate files and folders
- Delete files and folders
- Download files
- Upload files
- Execute files
- Get file attributes
- Enumerate processes
- Perform remote shell
- Loads a library using LoadLibrary API
- Import functions from a library using GetProcAddress API
- Gather credentials using CredEnumerate or PStoreCreateInstance API
- Gather Firefox settings from prefs.js
- Gather proxy settings from proxy.pac
- Gather proxy settings from windows registry
- Sleep
マルウェアは、以下のWebサイトにアクセスし、不正リモートユーザからのコマンドを送受信します。
- http://www.{BLOCKED}a.com/snow/index.php
- http://jp.{BLOCKED}b.biz/{random 5 numbers}?p=#
情報漏えい
マルウェアは、感染コンピュータ上の以下の情報を収集します。
- Host name
- Process ID of the malware
- Internet Explorer Version
- OS Information (Major Version, Minor Version and Build Number)
- System Language
- Country/Region
- Time Zone Information
- Memory Size (RAM)
その他
マルウェアは、以下のWebサイトにアクセスしてインターネット接続を確認します。
- http://www.microsoft.com/en-us/default.aspx
- http://www.msftncsi.com/ncsi.txt
- http://www.yahoo.co.jp
マルウェアが作成し実行する以下のファイルは、「BKDR_EMDIVI.GH」として検出されます。
- %User Temp%\vmpress.exe
マルウェアが作成する以下のファイルは、おとりとなるファイルです。
- %User Temp%\jsme20150728.docx
マルウェアが実行する不正リモートユーザからのコマンドは以下のとおりです。
- ファイルおよびフォルダの列挙
- ファイルおよびフォルダの列挙
- ファイルのダウンロード
- ファイルのアップロード
- ファイルの実行
- ファイル属性の取得
- プロセスの列挙
- リモートシェルの実行
- LoadLibrary APIを利用してライブラリの読み込み
- GetProcAddress APIを利用してライブラリからのファンクションのインポート
- HTTP認証を選択
- プロキシの自動構成を設定
- prefs.jsからFirefox設定の取得
- proxy.pacからのプロキシ設定の取得
- Windowsレジストリからプロキシ設定の取得
- スリープ
マルウェアが収集する情報は以下のとおりです。
- ホスト名
- マルウェアのプロセスID
- Internet Explorer(IE)のバージョン
- オペレーティングシステム(OS)の情報(メジャーバージョン、マイナーバージョン、ビルト番号)
- システム言語
- 国/地域
- タイムゾーン情報
- メモリサイズ(RAM)
ホスト名が以下のいずれかの文字列に類似している場合は、マルウェアは適切に実行しません。
- wilbert-SC1508
- xp-sp3-template
- mip-xp-cht
- CWS01_03
- wilbert-SC2202
- CWS05D102
マルウェアは、すべての可視ウィンドウを列挙し、各ウィンドウのタイトルバーのテキストを以下の文字列と比較します。
- ollydbg
- W32Dasm
- Wireshark
- SoftICE
- Process Explorer
- Process Monitor
- Process Hacker
ウィンドウのタイトルバーのテキストが上述の文字列を含む場合、マルウェアは、スリープコマンドの実行により、自身の不正活動の実行を中止します。
マルウェアは、Word文書のアイコンを利用し、以下の無害なファイルを作成し開封して、ユーザにマルウェアはノーマルファイルだと思わせます。
- %User Temp%\jsme20150728.docx
マルウェアは、ルートキット機能を備えていません。
マルウェアは、脆弱性を利用した感染活動を行いません。
対応方法
手順 1
Windows XP、Windows Vista および Windows 7 のユーザは、コンピュータからマルウェアもしくはアドウェア等を完全に削除するために、ウイルス検索の実行前には必ず「システムの復元」を無効にしてください。
手順 2
このマルウェアもしくはアドウェア等の実行により、手順中に記載されたすべてのファイル、フォルダおよびレジストリキーや値がコンピュータにインストールされるとは限りません。インストールが不完全である場合の他、オペレーティングシステム(OS)の条件によりインストールがされない場合が考えられます。手順中に記載されたファイル/フォルダ/レジストリ情報が確認されない場合、該当の手順の操作は不要ですので、次の手順に進んでください。
手順 3
Windowsをセーフモードで再起動します。
手順 4
以下のファイルを検索し削除します。
- %User Temp%\jsme20150728.docx
- %Common Startup%\vmpress.lnk
手順 5
コンピュータを通常モードで再起動し、最新のバージョン(エンジン、パターンファイル)を導入したウイルス対策製品を用い、「BKDR_EMDIVI.ZJCG-C」と検出したファイルの検索を実行してください。 検出されたファイルが、弊社ウイルス対策製品により既に駆除、隔離またはファイル削除の処理が実行された場合、ウイルスの処理は完了しており、他の削除手順は特にありません。
手順 6
最新のバージョン(エンジン、パターンファイル)を導入したウイルス対策製品を用い、ウイルス検索を実行してください。「BKDR_EMDIVI.ZJCG-C」と検出したファイルはすべて削除してください。 検出されたファイルが、弊社ウイルス対策製品により既に駆除、隔離またはファイル削除の処理が実行された場合、ウイルスの処理は完了しており、他の削除手順は特にありません。
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