Trend Micro Security

BKDR_EMDIVI.TRYG

2015年9月11日
 解析者: Pearl Charlaine Espejo   

 別名:

Gen:Trojan.Heur.puZ@yXp38ujif (BitDefender)

 プラットフォーム:

Windows

 危険度:
 ダメージ度:
 感染力:
 感染確認数:
 情報漏えい:


  • マルウェアタイプ: バックドア型
  • 破壊活動の有無: なし
  • 暗号化: なし
  • 感染報告の有無: はい

  概要

感染経路 他のマルウェアからの作成, インターネットからのダウンロード

マルウェアは、他のマルウェアに作成されるか、悪意あるWebサイトからユーザが誤ってダウンロードすることによりコンピュータに侵入します。

マルウェアは、不正リモートユーザからのコマンドを実行し、感染コンピュータを改ざんします。 ただし、情報公開日現在、このWebサイトにはアクセスできません。

マルウェアは、感染コンピュータ上の特定の情報を収集します。


  詳細

ファイルサイズ 245,937 bytes
タイプ EXE
メモリ常駐 はい
発見日 2015年7月31日
ペイロード URLまたはIPアドレスに接続, システムセキュリティへの感染活動, 情報収集

侵入方法

マルウェアは、他のマルウェアに作成されるか、悪意あるWebサイトからユーザが誤ってダウンロードすることによりコンピュータに侵入します。

インストール

マルウェアは、以下のファイルを作成し実行します。

  • %User Temp%\vmpress.exe - detected as BKDR_EMDIVI.TRYG
  • %User Temp%\h270804.docx - decoy document

(註:%User Temp%フォルダは、ユーザの一時フォルダで、Windows 2000、XP および Server 2003 の場合、通常、"C:\Documents and Settings\<ユーザー名>\Local Settings\Temp"、Windows Vista 、 7 、8、8.1 、Server 2008 および Server 2012の場合、"C:\Users\<ユーザ名>\AppData\Local\Temp" です。.)

マルウェアは、以下の Mutex を作成し、メモリ上で自身の重複実行を避けます。

  • d8c98d9145e4d2a1d998ac45516c1d85

自動実行方法

マルウェアは、Windows起動時に自動実行されるよう<スタートアップ>フォルダ内に以下のファイルを作成します。

  • %User Startup%\vmpress.lnk - shortcut pointing to vmpress.exe

(註:%User Startup%フォルダは、Windows 2000、XP および Server 2003 の場合、通常、"C:\Documents and Settings\<ユーザ名>\Start Menu\Programs\Startup" 、Windows Vista 、 7 、8、8.1 、Server 2008 および Server 2012の場合、" C:\Users\<ユーザ名>\AppData\Roaming\Microsoft\Windows\Start Menu\Programs\Startup" です。.)

バックドア活動

マルウェアは、不正リモートユーザからの以下のコマンドを実行します。

  • Enumerate files and folders
  • Delete files and folders
  • Download files
  • Upload files
  • Execute files
  • Get file attributes
  • Enumerate processes
  • Perform remote shell
  • Loads a library using LoadLibrary API
  • Import functions from a library using GetProcAddress API
  • Gather credentials using CredEnumerate or PStoreCreateInstance API
  • Gather Firefox settings from prefs.js
  • Gather proxy settings from proxy.pac
  • Gather proxy settings from windows registry
  • Sleep

マルウェアは、以下のWebサイトにアクセスし、不正リモートユーザからのコマンドを送受信します。

  • http://www.{BLOCKED}i.swo-shinai.org/04blog/index.php
  • http://www.{BLOCKED}norei.com/{random 5 numbers}?p=#

ただし、情報公開日現在、このWebサイトにはアクセスできません。

情報漏えい

マルウェアは、感染コンピュータ上の以下の情報を収集します。

  • Host name
  • Process ID of the malware
  • Internet Explorer Version
  • OS Information (Major Version, Minor Version and Build Number)
  • System Language
  • Country/Region
  • Time Zone Information
  • Memory Size (RAM)

その他

マルウェアは、以下のWebサイトにアクセスしてインターネット接続を確認します。

  • http://www.microsoft.com/en-us/default.aspx
  • http://www.msftncsi.com/ncsi.txt
  • http://www.yahoo.co.jp


  対応方法

対応検索エンジン: 9.750
初回 VSAPI パターンバージョン 11.824.03
初回 VSAPI パターンリリース日 2015年7月31日
VSAPI OPR パターンバージョン 11.825.00
VSAPI OPR パターンリリース日 2015年8月1日

手順 1

Windows XP、Windows Vista および Windows 7 のユーザは、コンピュータからマルウェアもしくはアドウェア等を完全に削除するために、ウイルス検索の実行前には必ず「システムの復元」を無効にしてください。

手順 2

このマルウェアもしくはアドウェア等の実行により、手順中に記載されたすべてのファイル、フォルダおよびレジストリキーや値がコンピュータにインストールされるとは限りません。インストールが不完全である場合の他、オペレーティングシステム(OS)の条件によりインストールがされない場合が考えられます。手順中に記載されたファイル/フォルダ/レジストリ情報が確認されない場合、該当の手順の操作は不要ですので、次の手順に進んでください。

手順 3

Windowsをセーフモードで再起動します。

[ 詳細 ]

手順 4

以下のファイルを検索し削除します。

[ 詳細 ]
コンポーネントファイルが隠しファイル属性に設定されている場合があります。[詳細設定オプション]をクリックし、[隠しファイルとフォルダの検索]のチェックボックスをオンにし、検索結果に隠しファイルとフォルダが含まれるようにしてください。
  • %User Temp%\h270804.docx
  • %User Startup%\vmpress.lnk

手順 5

コンピュータを通常モードで再起動し、最新のバージョン(エンジン、パターンファイル)を導入したウイルス対策製品を用い、「BKDR_EMDIVI.TRYG」と検出したファイルの検索を実行してください。 検出されたファイルが、弊社ウイルス対策製品により既に駆除、隔離またはファイル削除の処理が実行された場合、ウイルスの処理は完了しており、他の削除手順は特にありません。


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