Trend Micro Security

BKDR_DASERF.NZU

2017年8月29日
 解析者: John Anthony Banes   

 プラットフォーム:

Windows

 危険度:
 ダメージ度:
 感染力:
 感染確認数:
 情報漏えい:


  • マルウェアタイプ: バックドア型
  • 破壊活動の有無: なし
  • 暗号化: なし
  • 感染報告の有無: はい

  概要

感染経路 他のマルウェアからの作成, インターネットからのダウンロード

マルウェアは、他のマルウェアに作成されるか、悪意あるWebサイトからユーザが誤ってダウンロードすることによりコンピュータに侵入します。

マルウェアは、ワーム活動の機能を備えていません。

マルウェアは、不正リモートユーザからのコマンドを実行し、感染コンピュータを改ざんします。 マルウェアは、特定のWebサイトにアクセスし、情報を送受信します。

マルウェア マルウェアは、自身(コンピュータに侵入して最初に自身のコピーを作成した マルウェア )を削除します。


  詳細

ファイルサイズ 1,607,168 bytes
タイプ EXE
メモリ常駐 はい
発見日 2017年5月31日
ペイロード URLまたはIPアドレスに接続, ファイルのダウンロード, プロセスの強制終了, 情報収集

侵入方法

マルウェアは、他のマルウェアに作成されるか、悪意あるWebサイトからユーザが誤ってダウンロードすることによりコンピュータに侵入します。

インストール

マルウェアは、以下のファイルを作成し実行します。

  • %User Temp%\sd{random characters}.tmp.bat
  • %User Temp%\rr{random characters}.tmp

(註:%User Temp%フォルダは、ユーザの一時フォルダで、Windows 2000、XP および Server 2003 の場合、通常、"C:\Documents and Settings\<ユーザー名>\Local Settings\Temp"、Windows Vista 、 7 、8、8.1 、Server 2008 および Server 2012の場合、"C:\Users\<ユーザ名>\AppData\Local\Temp" です。.)

マルウェアは、以下の Mutex を作成し、メモリ上で自身の重複実行を避けます。

  • Global\29561
  • Global\stpbpuac

マルウェアは、以下のプロセスにコードを組み込みます。

  • svchost.exe
  • explorer.exe

他のシステム変更

マルウェアは、以下のレジストリキーを追加します。

HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\CurrentControlSet\
Services\swprv7

HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\CurrentControlSet\
Services\swprv7\Security

HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\CurrentControlSet\
Services\swprv7\Enum

マルウェアは、以下のレジストリ値を追加します。

HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\CurrentControlSet\
Services\swprv7
Type = 16

HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\CurrentControlSet\
Services\swprv7
Start = 2

HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\CurrentControlSet\
Services\swprv7
ErrorControl = 1

HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\CurrentControlSet\
Services\swprv7
ImagePath = "%Program Files%\Common Files\system\reginie.exe"

HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\CurrentControlSet\
Services\swprv7
DisplayName = "swprv4"

HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\CurrentControlSet\
Services\swprv7
ObjectName = "LocalSystem"

HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\CurrentControlSet\
Services\swprv7
Description = "Manages software-based volume shadow copies taken by the Volume Shadow Copy service. If this service is stopped, software-based volume shadow copies cannot be managed. If this service is disabled, any services that explicitly depend on it will fail to start."

HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\CurrentControlSet\
Services\swprv7\Security
Security = {hex values}

HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\CurrentControlSet\
Services\swprv7\Enum
0 = "Root\LEGACY_SWPRV7\0000"

HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\CurrentControlSet\
Services\swprv7\Enum
Count = 1

HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\CurrentControlSet\
Services\swprv7\Enum
NextInstance = 1

感染活動

マルウェアは、ワーム活動の機能を備えていません。

バックドア活動

マルウェアは、不正リモートユーザからの以下のコマンドを実行します。

  • Execute Powershell commands
  • Uninstall itself
  • Install PlugIn
  • Change Activity Time
  • Change download URL
  • Sleep
  • Gather System Information
  • Perform Remote Shell
  • Create or terminate processes
  • Upload, Download, or Execute Files
  • Enumerate all drives with corresponding drive types
  • Get sha1/md5 of file
  • Search, Move, or Delete files
  • Get File Information
  • Create, Change, or Delete Directory
  • Enumerate files and directories

マルウェアは、以下のWebサイトにアクセスし、情報を送受信します。

  • http://www.{BLOCKED}urch.net/geditor/icons/index.php?id0={value}&id1={value}&id2={value}&id3={value}&id6={value}

作成活動

マルウェアは、以下のファイルを作成します。

  • %Program Files%\Common Files\System\reginie.exe

(註:%Program Files%フォルダは、プログラムファイルのフォルダで、いずれのオペレーティングシステム(OS)でも通常、 "C:\Program Files"、64bitのOS上で32bitのアプリケーションを実行している場合、 "C:\Program Files (x86)" です。.)

情報漏えい

マルウェアは、以下の情報を収集します。

  • Computer Name
  • System Default Language ID
  • OS Version
  • Is administrator
  • Is 64-bit
  • Available Disk Space
  • User Name

その他

マルウェア は、自身(コンピュータに侵入して最初に自身のコピーを作成した マルウェア )を削除します。

その他

マルウェアが実行する不正リモートユーザからのコマンドは、以下のとおりです。

  • Powershell コマンドの実行
  • 自身のアンインストール
  • プラグインのインストール
  • 活動時間の変更
  • ダウンロードURLの変更
  • スリープ
  • コンピュータ情報の収集
  • リモートシェルの実行
  • プロセス作成または終了
  • ファイルのアップロード、ダウンロード、実行
  • 該当するドライブタイプを持つすべてドライブを列挙
  • ファイルのSHA1およびMD5の取得
  • ファイルの検索、移動、削除
  • ファイル情報の取得
  • ディレクトリの作成、変更、削除
  • ファイルおよびディレクトリの列挙

マルウェアが収集する情報は以下のとおりです。

  • コンピュータ名
  • デフォルトの言語ID
  • オペレーティングシステム(OS)のバージョン
  • 管理者権限の有無
  • 64ビットか否か
  • ディスクの空き容量
  • ユーザ名

マルウェアは、ルートキット機能を備えていません。

マルウェアは、脆弱性を利用した感染活動を行いません。


  対応方法

対応検索エンジン: 9.850
初回 VSAPI パターンバージョン 13.618.04
初回 VSAPI パターンリリース日 2017年8月26日
VSAPI OPR パターンバージョン 13.619.00
VSAPI OPR パターンリリース日 2017年8月27日

手順 1

Windows XP、Windows Vista および Windows 7 のユーザは、コンピュータからマルウェアもしくはアドウェア等を完全に削除するために、ウイルス検索の実行前には必ず「システムの復元」を無効にしてください。

手順 2

このマルウェアもしくはアドウェア等の実行により、手順中に記載されたすべてのファイル、フォルダおよびレジストリキーや値がコンピュータにインストールされるとは限りません。インストールが不完全である場合の他、オペレーティングシステム(OS)の条件によりインストールがされない場合が考えられます。手順中に記載されたファイル/フォルダ/レジストリ情報が確認されない場合、該当の手順の操作は不要ですので、次の手順に進んでください。

手順 3

Windowsをセーフモードで再起動します。

[ 詳細 ]

手順 4

このレジストリキーを削除します。

[ 詳細 ]

警告:レジストリはWindowsの構成情報が格納されているデータベースであり、レジストリの編集内容に問題があると、システムが正常に動作しなくなる場合があります。
レジストリの編集はお客様の責任で行っていただくようお願いいたします。弊社ではレジストリの編集による如何なる問題に対しても補償いたしかねます。
レジストリの編集前にこちらをご参照ください。

  • In HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\CurrentControlSet\Services
    • swprv7

手順 5

以下のファイルを検索し削除します。

[ 詳細 ]
コンポーネントファイルが隠しファイル属性に設定されている場合があります。[詳細設定オプション]をクリックし、[隠しファイルとフォルダの検索]のチェックボックスをオンにし、検索結果に隠しファイルとフォルダが含まれるようにしてください。  
  • %User Temp%\rr{random characters}.tmp
  • %User Temp%\sd{random characters}.tmp.bat
  • %Program Files%\Common Files\system\reginie.exe

手順 6

コンピュータを通常モードで再起動し、最新のバージョン(エンジン、パターンファイル)を導入したウイルス対策製品を用い、「BKDR_DASERF.NZU」と検出したファイルの検索を実行してください。 検出されたファイルが、弊社ウイルス対策製品により既に駆除、隔離またはファイル削除の処理が実行された場合、ウイルスの処理は完了しており、他の削除手順は特にありません。


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