Trend Micro Security

BKDR_CYCBOT.TX

2014年9月19日
 解析者: Roland Marco Dela Paz   

 別名:

Microsoft : Backdoor:Win32/Cycbot.B; Symantec : Backdoor.Cycbot!gen2

 プラットフォーム:

Windows 2000, XP, Server 2003

 危険度:
 感染確認数:
 システムへの影響:
 情報漏えい:


  • マルウェアタイプ: バックドア型
  • 破壊活動の有無: なし
  • 暗号化: はい
  • 感染報告の有無: はい

  概要


マルウェアは、他のマルウェアに作成され、コンピュータに侵入します。 マルウェアは、悪意あるWebサイトからユーザが誤ってダウンロードすることにより、コンピュータに侵入します。


  詳細

ファイルサイズ 不定
タイプ PE
メモリ常駐 はい
発見日 2010年12月12日
ペイロード URLまたはIPアドレスに接続, 情報収集, ファイルのダウンロード

侵入方法

マルウェアは、他のマルウェアに作成され、コンピュータに侵入します。

マルウェアは、悪意あるWebサイトからユーザが誤ってダウンロードすることにより、コンピュータに侵入します。

インストール

マルウェアは、以下の無害なファイルを作成します。

  • %Application Data%\A1B2.580

(註:%Application Data%フォルダは、Windows 2000、XP および Server 2003 の場合、通常 "C:\Documents and Settings\<ユーザ名>\Local Settings\Application Data"、Windows Vista および 7 の場合、"C:\Users\<ユーザ名>\AppData\Roaming" です。)

自動実行方法

マルウェアは、自身のコピーがWindows起動時に自動実行されるよう以下のレジストリ値を追加します。

HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\
Windows NT\CurrentVersion\Winlogon
Shell = explorer.exe,%Application Data%\dwm.exe

HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\
Windows\CurrentVersion\Run
conhost = %Application Data%\Microsoft\conhost.exe

マルウェアは、自身のコピーがWindows起動時に自動実行されるよう以下のレジストリ値を変更します。

HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\
Windows NT\CurrentVersion\Windows
load = %User Temp%\csrss.exe

他のシステム変更

マルウェアは、インストールの過程で、以下のレジストリ値を追加します。

HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\
Windows\CurrentVersion\Internet Settings
ProxyServer = http=127.0.0.1:{random port}

マルウェアは、以下のレジストリ値を変更します。

HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\
Windows\CurrentVersion\Internet Settings
ProxyEnable = 1

(註:変更前の上記レジストリ値は、「0」となります。)

HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\CurrentControlSet\
Hardware Profiles\0001\Software\
Microsoft\windows\CurrentVersion\
Internet Settings
ProxyEnable = 1

(註:変更前の上記レジストリ値は、「0」となります。)

HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\CurrentControlSet\
Hardware Profiles\Current\Software\
Microsoft\windows\CurrentVersion\
Internet Settings
ProxyEnable = 1

(註:変更前の上記レジストリ値は、「0」となります。)

HKEY_CURRENT_CONFIG\Software\Microsoft\
windows\CurrentVersion\Internet Settings
ProxyEnable = 1

(註:変更前の上記レジストリ値は、「0」となります。)

作成活動

マルウェアは、以下のファイルを作成します。このファイルは、収集した情報を保存するために利用されます。

  • %Application Data%\Microsoft\stor.cfg

(註:%Application Data%フォルダは、Windows 2000、XP および Server 2003 の場合、通常 "C:\Documents and Settings\<ユーザ名>\Local Settings\Application Data"、Windows Vista および 7 の場合、"C:\Users\<ユーザ名>\AppData\Roaming" です。)

情報収集

マルウェアは、HTTPポスト を介して、収集した情報を以下のURLに送信します。

  • http://{BLOCKED}fic.cn/pics/23.jpg


  対応方法

対応検索エンジン: 8.900
VSAPI パターンファイル: 7.696.01
VSAPI パターンリリース日: 2010年12月12日
VSAPI パターンリリース日: 12/12/2010 12:00:00 AM
VSAPI OPR パターンバージョン 7.697.00
VSAPI OPR パターンリリース日 2010年12月12日

手順 1

Windows XP、Windows Vista および Windows 7 のユーザは、コンピュータからマルウェアもしくはアドウェア等を完全に削除するために、ウイルス検索の実行前には必ず「システムの復元」を無効にしてください。

手順 2

「BKDR_CYCBOT.TX」で検出したファイル名を確認し、そのファイルを終了します。

[ 詳細 ]

  • すべての実行中プロセスが、Windows のタスクマネージャに表示されない場合があります。この場合、"Process Explorer" などのツールを使用しマルウェアのファイルを終了してください。"Process Explorer" については、こちらをご参照下さい。
  • 検出ファイルが、Windows のタスクマネージャまたは "Process Explorer" に表示されるものの、削除できない場合があります。この場合、コンピュータをセーフモードで再起動してください。
    セーフモードについては、こちらをご参照下さい。
  • 検出ファイルがタスクマネージャ上で表示されない場合、次の手順にお進みください。

手順 3

このレジストリ値を削除します。

[ 詳細 ]

警告:レジストリはWindowsの構成情報が格納されているデータベースであり、レジストリの編集内容に問題があると、システムが正常に動作しなくなる場合があります。
レジストリの編集はお客様の責任で行っていただくようお願いいたします。弊社ではレジストリの編集による如何なる問題に対しても補償いたしかねます。
レジストリの編集前にこちらをご参照ください。

  • In HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\Windows\CurrentVersion\Internet Settings
    • ProxyServer = http=127.0.0.1:55636
  • In HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\Windows NT\CurrentVersion\Winlogon
    • Shell = explorer.exe,C:\Documents and Settings\winxp.BATCH57.000\Application Data\dwm.exe
  • In HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\Windows\CurrentVersion\Run
    • conhost = C:\Documents and Settings\winxp.BATCH57.000\Application Data\Microsoft\conhost.exe

手順 4

変更されたレジストリ値を修正します。

[ 詳細 ]

警告:レジストリはWindowsの構成情報が格納されているデータベースであり、レジストリの編集内容に問題があると、システムが正常に動作しなくなる場合があります。
事前に意図的に対象の設定を変更していた場合は、意図するオリジナルの設定に戻してください。変更する値が分からない場合は、システム管理者にお尋ねいただき、レジストリの編集はお客様の責任として行なって頂くようお願いいたします。弊社ではレジストリの編集による如何なる問題に対しても補償いたしかねます。
レジストリの編集前にこちらをご参照ください。

  • In
    To: ws\CurrentVersion\Internet Settings
    • From: ProxyEnable = 1
      To: ProxyEnable = 0
  • In HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\Windows NT\CurrentVersion\Windows
    • From: load = C:\DOCUME~1\WINXPB~1.000\LOCALS~1\Temp\csrss.exe
      To: load = {null}
  • In HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\CurrentControlSet\Hardware Profiles\0001\Software\Microsoft\windows\CurrentVersion\Internet Settings
    • From: ProxyEnable = 1
      To: ProxyEnable = 0
  • In HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\CurrentControlSet\Hardware Profiles\Current\Software\Microsoft\windows\CurrentVersion\Internet Settings
    • From: ProxyEnable = 1
      To: ProxyEnable = 0
  • In HKEY_CURRENT_CONFIG\Software\Microsoft\windows\CurrentVersion\Internet Settings
    • From: ProxyEnable = 1
      To: ProxyEnable = 0
      • From:

手順 5

以下のファイルを検索し削除します。

[ 詳細 ]
コンポーネントファイルが隠しファイル属性の場合があります。[詳細設定オプション]をクリックし、[隠しファイルとフォルダの検索]のチェックボックスをオンにし、検索結果に隠しファイルとフォルダが含まれるようにしてください。 %Application Data%\A1B2.580
%Application Data%\Microsoft\stor.cfg

手順 6

最新のバージョン(エンジン、パターンファイル)を導入したウイルス対策製品を用い、ウイルス検索を実行してください。「BKDR_CYCBOT.TX」と検出したファイルはすべて削除してください。 検出されたファイルが、弊社ウイルス対策製品により既に駆除、隔離またはファイル削除の処理が実行された場合、ウイルスの処理は完了しており、他の削除手順は特にありません。


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