Trend Micro Security

BKDR_CRIDEX.QOR

2014年1月15日
 解析者: Rika Joi Gregorio   

 別名:

Worm:Win32/Cridex.E(Microsoft), W32.Cridex(Symantec), W32/Bublik.BNXT!tr(Fortinet), Trojan-Spy.Zbot(Ikarus), Win32/Cridex.AA worm(Eset)

 プラットフォーム:

Windows 2000, Windows Server 2003, Windows XP (32-bit, 64-bit), Windows Vista (32-bit, 64-bit), Windows 7 (32-bit, 64-bit)

 危険度:
 ダメージ度:
 感染力:
 感染確認数:
 情報漏えい:


  • マルウェアタイプ: バックドア型
  • 破壊活動の有無: なし
  • 暗号化: はい
  • 感染報告の有無: はい

  概要

感染経路 他のマルウェアからの作成, インターネットからのダウンロード

マルウェアは、他のマルウェアに作成されるか、悪意あるWebサイトからユーザが誤ってダウンロードすることによりコンピュータに侵入します。

マルウェアは、すべての実行中プロセスに組み込まれ、システムのプロセスに常駐します。

マルウェアは、不正リモートユーザからのコマンドを実行し、感染コンピュータを改ざんします。 マルウェアは、特定のWebサイトにアクセスし、情報を送受信します。

マルウェアは、実行後、自身を削除します。


  詳細

ファイルサイズ 139,264 bytes
タイプ EXE
メモリ常駐 はい
発見日 2013年12月16日
ペイロード システムセキュリティへの感染活動, URLまたはIPアドレスに接続

侵入方法

マルウェアは、他のマルウェアに作成されるか、悪意あるWebサイトからユーザが誤ってダウンロードすることによりコンピュータに侵入します。

インストール

マルウェアは、感染したコンピュータ内に以下として自身のコピーを作成し、実行します。

  • %Application Data%\KB{random digit}.exe

(註:%Application Data%フォルダは、Windows 2000、XP および Server 2003 の場合、通常 "C:\Documents and Settings\<ユーザ名>\Local Settings\Application Data"、Windows Vista および 7 の場合、"C:\Users\<ユーザ名>\AppData\Roaming" です。)

マルウェアは、以下のフォルダを作成します。

  • %Application Data%\BF9BD00E

(註:%Application Data%フォルダは、Windows 2000、XP および Server 2003 の場合、通常 "C:\Documents and Settings\<ユーザ名>\Local Settings\Application Data"、Windows Vista および 7 の場合、"C:\Users\<ユーザ名>\AppData\Roaming" です。)

マルウェアは、すべての実行中プロセスに組み込まれ、システムのプロセスに常駐します。

マルウェアは、以下の Mutex を作成し、メモリ上で自身の重複実行を避けます。

  • Local\XMM{8 random characters}
  • Local\XME{8 random characters}
  • Local\XMI{8 random characters}
  • Local\XMS{8 random characters}
  • Local\XMF{8 random characters}
  • Local\XMR{8 random characters}
  • Local\XMQ{8 random characters}
  • Local\XMB{8 random characters}

自動実行方法

マルウェアは、自身のコピーがWindows起動時に自動実行されるよう以下のレジストリ値を追加します。

HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\
Windows\CurrentVersion\Run
KB{random digit}.exe = "%Application Data%\KB{random digit}.exe"

他のシステム変更

マルウェアは、以下のレジストリキーを追加します。

HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\
Windows NT\CD184B802

HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\
Windows NT\SBF9BD00E

マルウェアは、以下のレジストリ値を追加します。

HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\
Windows\CurrentVersion\Internet Settings
GlobalUserOffline = "0"

バックドア活動

マルウェアは、不正リモートユーザからの以下のコマンドを実行します。

  • Monitor browser cookies
  • Download and execute arbitrary files
  • Upload stolen information
  • Download configuration files

マルウェアは、以下のWebサイトにアクセスし、情報を送受信します。

  • http://{BLOCKED}rco.ru/{random}
  • http://{BLOCKED}ltd.ru/{random}
  • http://{BLOCKED}sdnl.ru/{random}
  • http://{BLOCKED}wnloads17.ru/{random}

その他

マルウェアは、実行後、自身を削除します。


  対応方法

対応検索エンジン: 9.700
初回 VSAPI パターンバージョン 10.538.06
初回 VSAPI パターンリリース日 2014年1月14日
VSAPI OPR パターンバージョン 10.539.00
VSAPI OPR パターンリリース日 2014年1月14日

手順 1

Windows XP、Windows Vista および Windows 7 のユーザは、コンピュータからマルウェアもしくはアドウェア等を完全に削除するために、ウイルス検索の実行前には必ず「システムの復元」を無効にしてください。

手順 2

Windowsをセーフモードで再起動します。

[ 詳細 ]

手順 3

このレジストリキーを削除します。

[ 詳細 ]

警告:レジストリはWindowsの構成情報が格納されているデータベースであり、レジストリの編集内容に問題があると、システムが正常に動作しなくなる場合があります。
レジストリの編集はお客様の責任で行っていただくようお願いいたします。弊社ではレジストリの編集による如何なる問題に対しても補償いたしかねます。
レジストリの編集前にこちらをご参照ください。

 
  • In HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\Windows NT
    • CD184B802
  • In HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\Windows NT
    • SBF9BD00E

手順 4

このレジストリ値を削除します。

[ 詳細 ]

警告:レジストリはWindowsの構成情報が格納されているデータベースであり、レジストリの編集内容に問題があると、システムが正常に動作しなくなる場合があります。
レジストリの編集はお客様の責任で行っていただくようお願いいたします。弊社ではレジストリの編集による如何なる問題に対しても補償いたしかねます。
レジストリの編集前にこちらをご参照ください。

  • In HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\Windows\CurrentVersion\Internet Settings
    • GlobalUserOffline = "0"
  • In HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\Windows\CurrentVersion\Run
    • KB{random digit}.exe = "%Application Data%\KB{random digit}.exe"

手順 5

以下のフォルダを検索し削除します。

[ 詳細 ]
フォルダが隠しフォルダ属性に設定されている場合があります。[詳細設定オプション]をクリックし、[隠しファイルとフォルダの検索]のチェックボックスをオンにし、検索結果に隠しファイルとフォルダが含まれるようにしてください。
  • %Application Data%\BF9BD00E

手順 6

コンピュータを通常モードで再起動し、最新のバージョン(エンジン、パターンファイル)を導入したウイルス対策製品を用い、「BKDR_CRIDEX.QOR」と検出したファイルの検索を実行してください。 検出されたファイルが、弊社ウイルス対策製品により既に駆除、隔離またはファイル削除の処理が実行された場合、ウイルスの処理は完了しており、他の削除手順は特にありません。


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