Trend Micro Security

BKDR_CADELSPY.A

2015年11月30日
 解析者: Mar Philip Elaurza   

 別名:

Backdoor.Cadelspy (Symantec); Trojan:Win32/Skeeyah.A!bit (Microsoft); Trojan-Dropper.Win32.Demp.aldr (Kaspersky)

 プラットフォーム:

Windows

 危険度:
 ダメージ度:
 感染力:
 感染確認数:
 情報漏えい:


  • マルウェアタイプ: バックドア型
  • 破壊活動の有無: なし
  • 暗号化:  
  • 感染報告の有無: はい

  概要


マルウェアは、他のマルウェアに作成されるか、悪意あるWebサイトからユーザが誤ってダウンロードすることによりコンピュータに侵入します。

マルウェアは、システム情報を収集します。 マルウェアは、ユーザのキー入力操作情報を記録し、情報を収集します。

マルウェア マルウェアは、自身(コンピュータに侵入して最初に自身のコピーを作成した マルウェア )を削除します。


  詳細

ファイルサイズ 631,808 bytes
タイプ EXE
メモリ常駐 はい
発見日 2015年11月29日

侵入方法

マルウェアは、他のマルウェアに作成されるか、悪意あるWebサイトからユーザが誤ってダウンロードすることによりコンピュータに侵入します。

インストール

マルウェアは、以下のファイルを作成します。

  • %User Temp%\ldr32_x86.exe - deletes the folder (%User Temp%\_tmp001) and files in it for 32-bit Operating System after dropping in %System% folder
  • %User Temp%\ldr32_x64.exe - deletes the folder (%User Temp%\_tmp001) and files in it for 64 bit Operation System after dropping in %System% folder
  • %User Temp%\_tmp001\work.path
  • %User Temp%\_tmp001\x86\ntsvc32.dll
  • %User Temp%\_tmp001\x86\ntsvcst32.dll
  • %User Temp%\_tmp001\x86\2093110702.cfg
  • %User Temp%\_tmp001\x86\2093110702.rou
  • %User Temp%\_tmp001\x64\ntsvc32.dll
  • %User Temp%\_tmp001\x64\ntsvcst32.dll
  • %User Temp%\_tmp001\x64\2093110702.cfg
  • %User Temp%\_tmp001\x64\2093110702.rou
  • %System%\ntsvc32\ntsvc32.dll
  • %System%\ntsvc32\ntsvcst32.dll
  • %System%\ntsvc32\2093110702.cfg
  • %System%\ntsvc32\2093110702.rou

(註:%System%フォルダは、システムフォルダで、いずれのオペレーティングシステム(OS)でも通常、"C:\Windows\System32" です。.)

マルウェアは、以下のフォルダを作成します。

  • %Fonts%\ntpath\
  • %Fonts%\ntpath\completed\
  • %Fonts%\ntpath\completed\p[number]\
  • %Fonts%\ntpath\completed\upl\
  • %User Temp%\_tmp001\
  • %User Temp%\_tmp001\x86\
  • %User Temp%\_tmp001\x64\
  • %System%\ntsvc32\

(註:%Fonts%フォルダは、Windows 2000、XP、Server 2003、Vista および 7 の場合、通常、"C:\Window \Fonts" です。. %User Temp%フォルダは、ユーザの一時フォルダで、Windows 2000、XP および Server 2003 の場合、通常、"C:\Documents and Settings\<ユーザー名>\Local Settings\Temp"、Windows Vista 、 7 、8、8.1 、Server 2008 および Server 2012の場合、"C:\Users\<ユーザ名>\AppData\Local\Temp" です。.. %System%フォルダは、システムフォルダで、いずれのオペレーティングシステム(OS)でも通常、"C:\Windows\System32" です。.)

自動実行方法

マルウェアは、自身のコピーがWindows起動時に自動実行されるよう以下のレジストリ値を追加します。

HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\
Windows NT\CurrentVersion\Windows
AppInit_DLLs = %System%\ntsvc32\ntsvcst32.dll

他のシステム変更

マルウェアは、以下のレジストリ値を追加します。

HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\
Windows NT\CurrentVersion\Windows
LoadAppInit = 1

ダウンロード活動

マルウェアは、以下のWebサイトにアクセスして自身のコンポーネントファイルをダウンロードします。

  • http://{BLOCKED}inpros.com/allusers/2093110702.rou.2093110702.txt

情報漏えい

マルウェアは、システム情報を収集します。

マルウェアは、ユーザのキー入力操作情報を記録し、情報を収集します。

情報収集

マルウェアは、以下のファイル内に収集した情報を保存します。

  • %Fonts%\ntpath\completed\p[number]\2093110702-({Current Date})-(05-15-36)-006.fjr_0001.ecm
  • %Fonts%\ntpath\completed\upl\2093110702-({Current Date})-(05-15-25)-003.fjr_0001.ecm

(註:%Fonts%フォルダは、Windows 2000、XP、Server 2003、Vista および 7 の場合、通常、"C:\Window \Fonts" です。)

マルウェアは、HTTPポスト を介して、収集した情報を以下のURLに送信します。

  • http://{BLOCKED}inpros.com/scripts/uploader.aspx

その他

マルウェア は、自身(コンピュータに侵入して最初に自身のコピーを作成した マルウェア )を削除します。


  対応方法

対応検索エンジン: 9.800
初回 VSAPI パターンバージョン 12.180.05
初回 VSAPI パターンリリース日 2015年11月29日
VSAPI OPR パターンバージョン 12.181.00
VSAPI OPR パターンリリース日 2015年11月30日

手順 1

Windows XP、Windows Vista および Windows 7 のユーザは、コンピュータからマルウェアもしくはアドウェア等を完全に削除するために、ウイルス検索の実行前には必ず「システムの復元」を無効にしてください。

手順 2

このマルウェアもしくはアドウェア等の実行により、手順中に記載されたすべてのファイル、フォルダおよびレジストリキーや値がコンピュータにインストールされるとは限りません。インストールが不完全である場合の他、オペレーティングシステム(OS)の条件によりインストールがされない場合が考えられます。手順中に記載されたファイル/フォルダ/レジストリ情報が確認されない場合、該当の手順の操作は不要ですので、次の手順に進んでください。

手順 3

Windowsをセーフモードで再起動します。

[ 詳細 ]

手順 4

このレジストリ値を削除します。

[ 詳細 ]

警告:レジストリはWindowsの構成情報が格納されているデータベースであり、レジストリの編集内容に問題があると、システムが正常に動作しなくなる場合があります。
レジストリの編集はお客様の責任で行っていただくようお願いいたします。弊社ではレジストリの編集による如何なる問題に対しても補償いたしかねます。
レジストリの編集前にこちらをご参照ください。

 
  • In HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\Windows NT\CurrentVersion\Windows
    • AppInit_DLLs = %System%\ntsvc32\ntsvcst32.dll
  • In HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\Windows NT\CurrentVersion\Windows
    • LoadAppInit = 1

手順 5

以下のファイルを検索し削除します。

[ 詳細 ]
コンポーネントファイルが隠しファイル属性に設定されている場合があります。[詳細設定オプション]をクリックし、[隠しファイルとフォルダの検索]のチェックボックスをオンにし、検索結果に隠しファイルとフォルダが含まれるようにしてください。
  • %User Temp%\ldr32_x86.exe
  • %User Temp%\ldr32_x64.exe
  • %System%\ntsvc32\ntsvc32.dll
  • %System%\ntsvc32\ntsvcst32.dll
  • %System%\ntsvc32\2093110702.cfg
  • %System%\ntsvc32\2093110702.rou
  • %Fonts%\ntpath\completed\p[number]\2093110702-({Current Date})-(05-15-36)-006.fjr_0001.ecm
  • %Fonts%\ntpath\completed\upl\2093110702-({Current Date})-(05-15-25)-003.fjr_0001.ecm

手順 6

以下のフォルダを検索し削除します。

[ 詳細 ]
フォルダが隠しフォルダ属性に設定されている場合があります。[詳細設定オプション]をクリックし、[隠しファイルとフォルダの検索]のチェックボックスをオンにし、検索結果に隠しファイルとフォルダが含まれるようにしてください。
  • %Fonts%\ntpath\
  • %Fonts%\ntpath\completed\
  • %Fonts%\ntpath\completed\p[number]\
  • %Fonts%\ntpath\completed\upl\
  • %System%\ntsvc32\

手順 7

コンピュータを通常モードで再起動し、最新のバージョン(エンジン、パターンファイル)を導入したウイルス対策製品を用い、「BKDR_CADELSPY.A」と検出したファイルの検索を実行してください。 検出されたファイルが、弊社ウイルス対策製品により既に駆除、隔離またはファイル削除の処理が実行された場合、ウイルスの処理は完了しており、他の削除手順は特にありません。


ご利用はいかがでしたか? アンケートにご協力ください