Trend Micro Security

BKDR_BIFROSE.ZTBG-A

2014年8月29日
 解析者: Christopher Daniel So   

 プラットフォーム:

Windows 2000, Windows Server 2003, Windows XP (32-bit, 64-bit), Windows Vista (32-bit, 64-bit), Windows 7 (32-bit, 64-bit)

 危険度:
 ダメージ度:
 感染力:
 感染確認数:
 情報漏えい:


  • マルウェアタイプ: バックドア型
  • 破壊活動の有無: なし
  • 暗号化: はい
  • 感染報告の有無: はい

  概要

感染経路 他のマルウェアからの作成, インターネットからのダウンロード

マルウェアは、他のマルウェアに作成されるか、悪意あるWebサイトからユーザが誤ってダウンロードすることによりコンピュータに侵入します。

マルウェアは、不正リモートユーザからのコマンドを実行し、感染コンピュータを改ざんします。 マルウェアは、特定のWebサイトにアクセスし、情報を送受信します。

マルウェアは、ユーザのキー入力操作情報を記録し、情報を収集します。


  詳細

ファイルサイズ 85,373 bytes
タイプ EXE
メモリ常駐 はい
発見日 2014年4月23日
ペイロード 情報収集, システムセキュリティへの感染活動, ファイルのダウンロード

侵入方法

マルウェアは、他のマルウェアに作成されるか、悪意あるWebサイトからユーザが誤ってダウンロードすることによりコンピュータに侵入します。

インストール

マルウェアは、感染したコンピュータ内に以下のように自身のコピーを作成します。

  • %Windows%\winieupdates\ieupdates.exe

(註:%Windows%フォルダはWindowsの種類とインストール時の設定などにより異なります。標準設定では、"C:\Windows" です。)

マルウェアは、以下のフォルダを作成します。

  • %Windows%\winieupdates

(註:%Windows%フォルダはWindowsの種類とインストール時の設定などにより異なります。標準設定では、"C:\Windows" です。)

自動実行方法

マルウェアは、自身のコピーがWindows起動時に自動実行されるよう以下のレジストリ値を追加します。

HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\
Active Setup\Installed Components\{71C15375-874E-8E89-DB04-4ABE3438255E}
stubpath = "%Windows%\winieupdates\ieupdates.exe s"

他のシステム変更

マルウェアは、以下のレジストリキーを追加します。

HKEY_CURRENT_USER\Software\fxsdsdsd

HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\fxsdsdsd

バックドア活動

マルウェアは、不正リモートユーザからの以下のコマンドを実行します。

  • Download a file
  • Upload a file
  • Get file details (file size, last modified time)
  • Create a folder
  • Delete a folder
  • Open a file using ShellExecute
  • Execute a command line
  • Rename a file
  • Enumerate all windows and their process IDs
  • Close a window
  • Move a window to the foreground
  • Hide a window
  • Send keystrokes to a window
  • Send mouse events to a window
  • Terminate a process
  • Get display resolution
  • Upload contents of %Windows%\winieupdates\klog.dat
  • Capture screenshot or webcam image

(註:%Windows%フォルダはWindowsの種類とインストール時の設定などにより異なります。標準設定では、"C:\Windows" です。)

マルウェアは、以下のWebサイトにアクセスし、情報を送受信します。

  • {BLOCKED?}news.flnet.org:443

作成活動

マルウェアは、以下のファイルを作成します。このファイルは、キー入力操作情報を収集するために利用されます。

  • %Windows%\winieupdates\klog.dat

(註:%Windows%フォルダはWindowsの種類とインストール時の設定などにより異なります。標準設定では、"C:\Windows" です。)

情報漏えい

マルウェアは、ユーザのキー入力操作情報を記録し、情報を収集します。

その他

マルウェアが実行するコマンドは、以下のとおりです。
  • ファイルのダウンロード
  • ファイルのアップロード
  • ファイルの詳細の取得(ファイルサイズ、最終更新時)
  • フォルダの作成
  • フォルダの削除
  • ShellExecuteを利用してファイルを開く
  • コマンドラインの実行
  • ファイルの改称
  • すべてのウィンドウおよびそれらのプロセスIDの列挙
  • ウィンドウのクローズ
  • ウィンドウを前面に移動
  • ウィンドウを隠す
  • キー入力情報をウィンドウに送信
  • マウスイベントをウィンドウに送信
  • プロセスの終了
  • 画面解像度の取得
  • "%Windows%\winieupdates\klog.dat"の内容をアップロード
  • スクリーンショットやWebカメラの画像のキャプチャ

また、マルウェアは、自身のコマンド&コントロール(C&C)サーバとの通信に匿名通信システム「The Onion Router(Tor)」を利用する機能を備えています。


  対応方法

対応検索エンジン: 9.700
初回 VSAPI パターンバージョン 10.744.03
初回 VSAPI パターンリリース日 2014年4月23日
VSAPI OPR パターンバージョン 10.745.00
VSAPI OPR パターンリリース日 2014年4月24日

手順 1

Windows XP、Windows Vista および Windows 7 のユーザは、コンピュータからマルウェアもしくはアドウェア等を完全に削除するために、ウイルス検索の実行前には必ず「システムの復元」を無効にしてください。

手順 2

このマルウェアもしくはアドウェア等の実行により、手順中に記載されたすべてのファイル、フォルダおよびレジストリキーや値がコンピュータにインストールされるとは限りません。インストールが不完全である場合の他、オペレーティングシステム(OS)の条件によりインストールがされない場合が考えられます。手順中に記載されたファイル/フォルダ/レジストリ情報が確認されない場合、該当の手順の操作は不要ですので、次の手順に進んでください。

手順 3

「BKDR_BIFROSE.ZTBG-A」で検出したファイル名を確認し、そのファイルを終了します。

[ 詳細 ]

  • すべての実行中プロセスが、Windows のタスクマネージャに表示されない場合があります。この場合、"Process Explorer" などのツールを使用しマルウェアのファイルを終了してください。"Process Explorer" については、こちらをご参照下さい。
  • 検出ファイルが、Windows のタスクマネージャまたは "Process Explorer" に表示されるものの、削除できない場合があります。この場合、コンピュータをセーフモードで再起動してください。
    セーフモードについては、こちらをご参照下さい。
  • 検出ファイルがタスクマネージャ上で表示されない場合、次の手順にお進みください。

手順 4

以下のレジストリ値を削除します。

[ 詳細 ]

警告:レジストリはWindowsの構成情報が格納されているデータベースであり、レジストリの編集内容に問題があると、システムが正常に動作しなくなる場合があります。
レジストリの編集はお客様の責任で行っていただくようお願いいたします。弊社ではレジストリの編集による如何なる問題に対しても補償いたしかねます。レジストリの編集前にこちらをご参照ください。

  • In HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\Active Setup\Installed Components\{71C15375-874E-8E89-DB04-4ABE3438255E}
    • stubpath = "%Windows%\winieupdates\ieupdates.exe s"

手順 5

以下のレジストリキーを削除します。

[ 詳細 ]

警告:レジストリはWindowsの構成情報が格納されているデータベースであり、レジストリの編集内容に問題があると、システムが正常に動作しなくなる場合があります。
レジストリの編集はお客様の責任で行っていただくようお願いいたします。弊社ではレジストリの編集による如何なる問題に対しても補償いたしかねます。レジストリの編集前にこちらをご参照ください。

  • In HKEY_CURRENT_USER\Software
    • fxsdsdsd
  • In HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE
    • fxsdsdsd

手順 6

以下のフォルダを検索し削除します。

[ 詳細 ]
註:このフォルダは、隠しフォルダとして設定されている場合があります。[詳細設定オプション]をクリックし、[隠しファイルとフォルダの検索]のチェックボックスをオンにし、検索結果に隠しファイルとフォルダが含まれるようにしてください。
  • %Windows%\winieupdates

手順 7

最新のバージョン(エンジン、パターンファイル)を導入したウイルス対策製品を用い、ウイルス検索を実行してください。「BKDR_BIFROSE.ZTBG-A」と検出したファイルはすべて削除してください。 検出されたファイルが、弊社ウイルス対策製品により既に駆除、隔離またはファイル削除の処理が実行された場合、ウイルスの処理は完了しており、他の削除手順は特にありません。


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