Trend Micro Security

BKDR_ANDROM.WEY

2014年9月3日
 解析者: Jaime Benigno Reyes   

 別名:

Dropper-FLK!A4F10D4ED625 (McAfee); Trojan.Win32.FakeFolder.h (Kaspersky); Mal/Generic-L (Sophos); Trojan.Win32.Generic!BT (Sunbelt); Trojan horse Inject2.ARGX (AVG)

 プラットフォーム:

Windows 2000, Windows Server 2003, Windows XP (32-bit, 64-bit), Windows Vista (32-bit, 64-bit), Windows 7 (32-bit, 64-bit)

 危険度:
 ダメージ度:
 感染力:
 感染確認数:
 情報漏えい:


  • マルウェアタイプ: バックドア型
  • 破壊活動の有無: なし
  • 暗号化: はい
  • 感染報告の有無: はい

  概要

感染経路 インターネットからのダウンロード, 他のマルウェアからの作成

マルウェアは、他のマルウェアに作成されるか、悪意あるWebサイトからユーザが誤ってダウンロードすることによりコンピュータに侵入します。

マルウェアは、不正リモートユーザからのコマンドを実行し、感染コンピュータを改ざんします。

マルウェアは、ダウンロードしたファイルを実行します。


  詳細

ファイルサイズ 98,758 bytes
タイプ EXE
メモリ常駐 はい
発見日 2014年8月29日
ペイロード システムセキュリティへの感染活動

侵入方法

マルウェアは、他のマルウェアに作成されるか、悪意あるWebサイトからユーザが誤ってダウンロードすることによりコンピュータに侵入します。

インストール

マルウェアは、感染したコンピュータ内に以下のように自身のコピーを作成します。

  • %User Temp%\ms{random characters}.{extension name}
  • %AppDataLocal%\Temp\ms{random}.{extension name} (Windows Vista and higher versions)
  • %All Users Profile%\Local Settings\Temp\ms{random}.{extension name} (Versions lower than Windows Vista)

(註:%User Temp%フォルダはWindowsの種類とインストール時の設定などにより異なります。標準設定では、Windows 2000、XP および Server 2003 の場合、"C:\Documents and Settings\<ユーザー名>\Local Settings\Temp"、Windows Vista および 7 の場合、"C:\Users\<ユーザ名>\AppData\Local\Temp" です。. %AppDataLocal%フォルダは、Windows 2000、XP および Server 2003 の場合、通常、"C:\Documents and Settings\<ユーザ名>\Local Settings\Application Data"、Windows Vista および 7 の場合、"C:\Users\<ユーザ名>\AppData\Local" です。)

マルウェアは、以下のプロセスにコードを組み込み、システムのプロセスに常駐します。

  • wuauclt.exe
  • svchost.exe

自動実行方法

マルウェアは、自身のコピーがWindows起動時に自動実行されるよう以下のレジストリ値を追加します。

HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\
Windows NT\CurrentVersion\Windows
Load = "%User Temp%\ms{random}.{extension name}"

HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\
Windows NT\CurrentVersion\Windows
Load = "%AppDataLocal%\Temp\ms{random}.{extension name}" (Windows Vista and higher versions)

HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\
Windows\CurrentVersion\policies\
Explorer\Run
{random number} = "%User Temp%\ms{random}.{extension name}"

HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\
Windows\CurrentVersion\policies\
Explorer\Run
{random number} = "%All Users Profile%\Local Settings\Temp\ms{random}.{extension name}" (Versions lower than Windows Vista)

バックドア活動

マルウェアは、不正リモートユーザからの以下のコマンドを実行します。

  • Download a file directed by C&C server, save it as %User Temp%\{random number}.exe and execute it
  • Download a file directed by C&C server, save it as %All Users Profile%\ms{random number}.dat and loads it
  • Start a process
  • Uninstall itself
  • Remote shell commands

(註:%User Temp%フォルダはWindowsの種類とインストール時の設定などにより異なります。標準設定では、Windows 2000、XP および Server 2003 の場合、"C:\Documents and Settings\<ユーザー名>\Local Settings\Temp"、Windows Vista および 7 の場合、"C:\Users\<ユーザ名>\AppData\Local\Temp" です。)

マルウェアは、以下のWebサイトにアクセスし、不正リモートユーザからのコマンドを送受信します。

  • http://{BLOCKED}gate.pw/skyload/skygate.php
  • http://{BLOCKED}.{BLOCKED}.204.237/skyload/skygate.php

ダウンロード活動

マルウェアは、以下のWebサイトにアクセスし、ファイルをダウンロードします。

  • http://{BLOCKED}.{BLOCKED}.137.91/images/0/saner.exe
  • http://{BLOCKED}.{BLOCKED}.137.91/images/0/0.dll

マルウェアは、以下のファイル名でダウンロードしたファイルを保存します。

  • %User Temp%\{random number}.exe - detected as TROJ_SULUNCH.VI
  • %All Users Profile%\ms{random number}.dat - detected as TSPY_FAREIT.WEY

(註:%User Temp%フォルダはWindowsの種類とインストール時の設定などにより異なります。標準設定では、Windows 2000、XP および Server 2003 の場合、"C:\Documents and Settings\<ユーザー名>\Local Settings\Temp"、Windows Vista および 7 の場合、"C:\Users\<ユーザ名>\AppData\Local\Temp" です。)

マルウェアは、ダウンロードしたファイルを実行します。


  対応方法

対応検索エンジン: 9.700
初回 VSAPI パターンバージョン 11.118.05
初回 VSAPI パターンリリース日 2014年8月30日
VSAPI OPR パターンバージョン 11.119.00
VSAPI OPR パターンリリース日 2014年8月31日

手順 1

Windows XP、Windows Vista および Windows 7 のユーザは、コンピュータからマルウェアもしくはアドウェア等を完全に削除するために、ウイルス検索の実行前には必ず「システムの復元」を無効にしてください。

手順 2

このマルウェアもしくはアドウェア等の実行により、手順中に記載されたすべてのファイル、フォルダおよびレジストリキーや値がコンピュータにインストールされるとは限りません。インストールが不完全である場合の他、オペレーティングシステム(OS)の条件によりインストールがされない場合が考えられます。手順中に記載されたファイル/フォルダ/レジストリ情報が確認されない場合、該当の手順の操作は不要ですので、次の手順に進んでください。

手順 3

「BKDR_ANDROM.WEY」 が作成またはダウンロードした不正なファイルを削除します。(註:以下のマルウェアもしくはアドウェア等がすでに削除されている場合は、本手順は行う必要はありません。)

    • TROJ_SULUNCH.VI
    • TSPY_FAREIT.WEY

手順 4

Windowsをセーフモードで再起動します。

[ 詳細 ]

手順 5

このレジストリ値を削除します。

[ 詳細 ]

警告:レジストリはWindowsの構成情報が格納されているデータベースであり、レジストリの編集内容に問題があると、システムが正常に動作しなくなる場合があります。
レジストリの編集はお客様の責任で行っていただくようお願いいたします。弊社ではレジストリの編集による如何なる問題に対しても補償いたしかねます。
レジストリの編集前にこちらをご参照ください。

  • In HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\Windows NT\CurrentVersion\Windows
    • Load = "%User Temp%\ms{random}.{extension name}"
  • In HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\Windows NT\CurrentVersion\Windows
    • Load = "%AppDataLocal%\Temp\ms{random}.{extension name}" (Windows Vista and higher versions)
  • In HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\Windows\CurrentVersion\policies\Explorer\Run
    • {random number} = "%User Temp%\ms{random}.{extension name}"
  • In HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\Windows\CurrentVersion\policies\Explorer\Run
    • {random number} = "%All Users Profile%\Local Settings\Temp\ms{random}.{extension name}" (Versions lower than Windows Vista)

手順 6

以下のファイルを検索し削除します。

[ 詳細 ]
コンポーネントファイルが隠しファイル属性に設定されている場合があります。[詳細設定オプション]をクリックし、[隠しファイルとフォルダの検索]のチェックボックスをオンにし、検索結果に隠しファイルとフォルダが含まれるようにしてください。
  • %User Temp%\{random number}.exe
  • %All Users Profile%\ms{random number}.dat

手順 7

コンピュータを通常モードで再起動し、最新のバージョン(エンジン、パターンファイル)を導入したウイルス対策製品を用い、「BKDR_ANDROM.WEY」と検出したファイルの検索を実行してください。 検出されたファイルが、弊社ウイルス対策製品により既に駆除、隔離またはファイル削除の処理が実行された場合、ウイルスの処理は完了しており、他の削除手順は特にありません。


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