Trend Micro Security

BKDR_ANDROM.NTW

2013年5月8日
 解析者: Mark Joseph Manahan   
 更新者 : Mark Joseph Manahan

 プラットフォーム:

Windows 2000, Windows XP, Windows Server 2003

 危険度:
 ダメージ度:
 感染力:
 感染確認数:


  • マルウェアタイプ: バックドア型
  • 破壊活動の有無: なし
  • 暗号化: はい
  • 感染報告の有無: はい

  概要

感染経路 インターネットからのダウンロード, 他のマルウェアからの作成

マルウェアは、リモートサイトから他の不正プログラムにダウンロードされ、コンピュータに侵入します。

マルウェアは、不正リモートユーザからのコマンドを実行し、感染コンピュータを改ざんします。


  詳細

ファイルサイズ 35,416 bytes
タイプ EXE
メモリ常駐 はい
発見日 2013年1月17日
ペイロード システムセキュリティへの感染活動, URLまたはIPアドレスに接続

侵入方法

マルウェアは、リモートサイトから以下の不正プログラムによりダウンロードされ、コンピュータに侵入します。

  • JAVA_DLOADER.NTW

マルウェアは、以下のリモートサイトからダウンロードされ、コンピュータに侵入します。

  • http://{BLOCKED}lcurrencyreport.com/cybercrime-suspect-arrested/up1.exe

インストール

マルウェアは、感染したコンピュータ内に以下のように自身のコピーを作成します。

  • %System Root%\Documents and Settings\All Users\svchost.exe - if running in virtual machine
  • %System Root%\Documents and Settings\All Users\Local Settings\Temp\ms{random characters}.{extension name} - if running in admin account
  • %User Temp%\ms{random characters}.{extension name} - if not running in admin account

(註:%System Root%フォルダは、標準設定では "C:" です。また、オペレーティングシステムが存在する場所です。. %User Temp%フォルダはWindowsの種類とインストール時の設定などにより異なります。標準設定では、Windows 2000、XP および Server 2003 の場合、"C:\Documents and Settings\<ユーザー名>\Local Settings\Temp"、Windows Vista および 7 の場合、"C:\Users\<ユーザ名>\AppData\Local\Temp" です。)

マルウェアは、以下の Mutex を作成し、メモリ上で自身の重複実行を避けます。

  • {Decimal form of the Volume Serial Number of %System Root%}

(註:%System Root%フォルダは、標準設定では "C:" です。また、オペレーティングシステムが存在する場所です。)

マルウェアは、以下のプロセスにコードを組み込み、システムのプロセスに常駐します。

  • \system32\wuauclt.exe
  • \syswow64\svchost.exe

自動実行方法

マルウェアは、自身のコピーがWindows起動時に自動実行されるよう以下のレジストリ値を追加します。

HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\
Windows\CurrentVersion\Run
SunJavaUpdateSched = "%System Root%\Documents and Settings\All Users\svchost.exe"

HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\
Windows\CurrentVersion\policies\
Explorer\Run
{random number} = "%System Root%\Documents and Settings\All Users\Local Settings\Temp\ms{random characters}.{extension name}"

HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\
Windows NT\CurrentVersion\Windows
Load = "%User Temp%\ms{random}.{extension name}"

他のシステム変更

マルウェアは、以下のレジストリ値を作成し、Windowsのファイアウォールを回避します。

HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\CurrentControlSet\
Services\SharedAccess\Parameters\
FirewallPolicy\StandardProfile\AuthorizedApplications\
List
{malware path}\{malware name}.exe = "{malware path}\{malware name}.exe:*:Enabled:{malware name}"

バックドア活動

マルウェアは、不正リモートユーザからの以下のコマンドを実行します。

  • Download a file from C&C server and save it as %User Temp%\{random number}.exe
  • Download a file from C&C server and save it in the folder %System Root%\Documents and Settings\All Users\ms{random number}.dat and loads it
  • Start a process
  • Uninstall itself
  • Remote command prompt

(註:%User Temp%フォルダはWindowsの種類とインストール時の設定などにより異なります。標準設定では、Windows 2000、XP および Server 2003 の場合、"C:\Documents and Settings\<ユーザー名>\Local Settings\Temp"、Windows Vista および 7 の場合、"C:\Users\<ユーザ名>\AppData\Local\Temp" です。. %System Root%フォルダは、標準設定では "C:" です。また、オペレーティングシステムが存在する場所です。)

マルウェアは、以下のWebサイトにアクセスし、不正リモートユーザからのコマンドを送受信します。

  • http://{BLOCKED}st.com/image.php

その他

マルウェアは、以下のWebサイトにアクセスしてインターネット接続を確認します。

  • www.update.microsoft.com

作成されたコピーの「{extension name}」は、以下のいずれかです。

  • BAT
  • CMD
  • COM
  • EXE
  • PIF
  • SCR

マルウェアが実行するコマンドは以下のとおりです。

  • コマンド&コントロール(C&C)サーバからファイルのダウンロードし、"%User Temp%\{random number}.exe" として保存
  • C&Cサーバからファイルをダウンロードし、"%System Root%\Documents and Settings\All Users\ms{random number}.dat" に保存、読み込み
  • プロセスの開始
  • 自身のアンインストール
  • リモートコマンドプロンプト


  対応方法

対応検索エンジン: 9.300
初回 VSAPI パターンバージョン 9.662.04
初回 VSAPI パターンリリース日 2013年1月17日
VSAPI OPR パターンバージョン 9.663.00

手順 1

Windows XP、Windows Vista および Windows 7 のユーザは、コンピュータからマルウェアもしくはアドウェア等を完全に削除するために、ウイルス検索の実行前には必ず「システムの復元」を無効にしてください。

手順 2

「BKDR_ANDROM.NTW」を作成またはダウンロードする不正なファイルを削除します。

    JAVA_DLOADER.NTW

手順 3

このマルウェアのパス名およびファイル名を確認します。
最新のバージョン(エンジン、パターンファイル)を導入したウイルス対策製品を用いてウイルス検索を実行してください。「BKDR_ANDROM.NTW」で検出したパス名およびファイル名を確認し、メモ等をとってください。

手順 4

Windowsをセーフモードで再起動します。

[ 詳細 ]

手順 5

このレジストリ値を削除します。

[ 詳細 ]

警告:レジストリはWindowsの構成情報が格納されているデータベースであり、レジストリの編集内容に問題があると、システムが正常に動作しなくなる場合があります。
レジストリの編集はお客様の責任で行っていただくようお願いいたします。弊社ではレジストリの編集による如何なる問題に対しても補償いたしかねます。
レジストリの編集前にこちらをご参照ください。

  • In HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\Windows\CurrentVersion\Run
    • SunJavaUpdateSched = "%System Root%\Documents and Settings\All Users\svchost.exe"
  • In HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\Windows\CurrentVersion\policies\Explorer\Run
    • {random number} = "%System Root%\Documents and Settings\All Users\Local Settings\Temp\ms{random characters}.{extension name}"
  • In HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\Windows NT\CurrentVersion\Windows
    • Load = "%User Temp%\ms{random}.{extension name}"

手順 6

不明なレジストリ値を削除します。

[ 詳細 ]

警告:レジストリはWindowsの構成情報が格納されているデータベースであり、レジストリの編集内容に問題があると、システムが正常に動作しなくなる場合があります。
レジストリの編集はお客様の責任で行っていただくようお願いいたします。弊社ではレジストリの編集による如何なる問題に対しても補償いたしかねます。
レジストリの編集前にこちらをご参照ください。

 
  • In HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\Windows\CurrentVersion\policies\Explorer\Run
    • {random number} = "%System Root%\Documents and Settings\All Users\Local Settings\Temp\ms{random characters}.{extension name}"
  • In HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\CurrentControlSet\Services\SharedAccess\Parameters\FirewallPolicy\StandardProfile\AuthorizedApplications\List
    • {malware path}\{malware name}.exe = "{malware path}\{malware name}.exe:*:Enabled:{malware name}"

手順 7

以下のファイルを検索し削除します。

[ 詳細 ]
コンポーネントファイルが隠しファイル属性の場合があります。[詳細設定オプション]をクリックし、[隠しファイルとフォルダの検索]のチェックボックスをオンにし、検索結果に隠しファイルとフォルダが含まれるようにしてください。
%User Temp%\{random number}.exe
%System Root%\Documents and Settings\All Users\ms{random number}.dat

手順 8

コンピュータを通常モードで再起動し、最新のバージョン(エンジン、パターンファイル)を導入したウイルス対策製品を用い、「BKDR_ANDROM.NTW」と検出したファイルの検索を実行してください。 検出されたファイルが、弊社ウイルス対策製品により既に駆除、隔離またはファイル削除の処理が実行された場合、ウイルスの処理は完了しており、他の削除手順は特にありません。


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