Trend Micro Security

BKDR_ANDROM.EG

2013年6月15日
 解析者: Nikko Tamana   

 別名:

Worm:Win32/Gamarue.I (Microsoft), Backdoor.Trojan (Norton), Trojan.Win32.Zbocheman.fb (Sunbelt), Backdoor.Androm (Ikarus), Backdoor.Win32.Androm.pwj (Kaspersky)

 プラットフォーム:

Windows 2000, Windows Server 2003, Windows XP (32-bit, 64-bit), Windows Vista (32-bit, 64-bit), Windows 7 (32-bit, 64-bit)

 危険度:
 ダメージ度:
 感染力:
 感染確認数:


  • マルウェアタイプ: バックドア型
  • 破壊活動の有無: なし
  • 暗号化: はい
  • 感染報告の有無: はい

  概要

感染経路 他のマルウェアからの作成, インターネットからのダウンロード

マルウェアは、他のマルウェアに作成されるか、悪意あるWebサイトからユーザが誤ってダウンロードすることによりコンピュータに侵入します。

マルウェアは、実行後、自身を削除します。

マルウェアは、ワーム活動の機能を備えていません。

マルウェアは、不正リモートユーザからのコマンドを実行し、感染コンピュータを改ざんします。 マルウェアは、特定のWebサイトにアクセスし、情報を送受信します。 ただし、情報公開日現在、このWebサイトにはアクセスできません。

マルウェアは、情報収集する機能を備えていません。


  詳細

ファイルサイズ 61,952 bytes
タイプ EXE
メモリ常駐 はい
発見日 2013年5月16日
ペイロード システムセキュリティへの感染活動, ファイルのダウンロード

侵入方法

マルウェアは、他のマルウェアに作成されるか、悪意あるWebサイトからユーザが誤ってダウンロードすることによりコンピュータに侵入します。

インストール

マルウェアは、感染したコンピュータ内に以下のように自身のコピーを作成します。

  • %All Users Profile%\{random file name}.exe
  • %All Users Profile%\svchost.exe

マルウェアは、実行後、自身を削除します。

マルウェアは、以下の通常のプロセスにスレッドを組み込みます。

  • svchost.exe

自動実行方法

マルウェアは、自身のコピーがWindows起動時に自動実行されるよう以下のレジストリ値を追加します。

HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\
Windows\CurrentVersion\Run
SunJavaUpdateSched = "%All Users Profile%\svchost.exe"

HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\
Windows\CurrentVersion\policies\
Explorer\Run
{random number} = "%All Users Profile%\{random file name}.exe"

他のシステム変更

マルウェアは、インストールの過程で、以下のレジストリキーを追加します。

HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\
Windows\CurrentVersion\policies\
Explorer\Run

マルウェアは、以下のレジストリ値を作成し、Windowsのファイアウォールを回避します。

HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\CurrentControlSet\
Services\SharedAccess\Parameters\
FirewallPolicy\StandardProfile\AuthorizedApplications\
List
%System%\svchost.exe = "%System%\svchost.exe:*:Generic Host Process"

HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\CurrentControlSet\
Services\SharedAccess\Parameters\
FirewallPolicy\StandardProfile\AuthorizedApplications\
List
%System%\msiexec.exe = "%System%\msiexec.exe:*:Generic Host Process"

感染活動

マルウェアは、ワーム活動の機能を備えていません。

バックドア活動

マルウェアは、不正リモートユーザからの以下のコマンドを実行します。

  • Download a file from C&C server and save it as %User Temp%\{random number}.exe
  • Download a file from C&C server and save it as %All Users Profile%\ms{random number}.dat and loads it
  • Start a process
  • Uninstall itself
  • Remote command prompt

(註:%User Temp%フォルダはWindowsの種類とインストール時の設定などにより異なります。標準設定では、Windows 2000、XP および Server 2003 の場合、"C:\Documents and Settings\<ユーザー名>\Local Settings\Temp"、Windows Vista および 7 の場合、"C:\Users\<ユーザ名>\AppData\Local\Temp" です。)

マルウェアは、以下のWebサイトにアクセスし、情報を送受信します。

  • http://{BLOCKED}y.pl/moonlight.php
  • http://{BLOCKED}a.ru/webvpn.php
  • http://{BLOCKED}d.pl/oliver.php
  • http://{BLOCKED}e.ru/lockout.php

ただし、情報公開日現在、このWebサイトにはアクセスできません。

情報漏えい

マルウェアは、情報収集する機能を備えていません。


  対応方法

対応検索エンジン: 9.300
初回 VSAPI パターンバージョン 9.922.01
初回 VSAPI パターンリリース日 2013年5月16日
VSAPI OPR パターンバージョン 9.923.00
VSAPI OPR パターンリリース日 2013年5月17日

手順 1

Windows XP、Windows Vista および Windows 7 のユーザは、コンピュータからマルウェアもしくはアドウェア等を完全に削除するために、ウイルス検索の実行前には必ず「システムの復元」を無効にしてください。

手順 2

このマルウェアのパス名およびファイル名を確認します。
最新のバージョン(エンジン、パターンファイル)を導入したウイルス対策製品を用いてウイルス検索を実行してください。「BKDR_ANDROM.EG」で検出したパス名およびファイル名を確認し、メモ等をとってください。

手順 3

Windowsをセーフモードで再起動します。

[ 詳細 ]

手順 4

このレジストリキーを削除します。

[ 詳細 ]

警告:レジストリはWindowsの構成情報が格納されているデータベースであり、レジストリの編集内容に問題があると、システムが正常に動作しなくなる場合があります。
レジストリの編集はお客様の責任で行っていただくようお願いいたします。弊社ではレジストリの編集による如何なる問題に対しても補償いたしかねます。
レジストリの編集前にこちらをご参照ください。

  • In HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\Windows\CurrentVersion\policies\Explorer
    • Run

手順 5

このレジストリ値を削除します。

[ 詳細 ]

警告:レジストリはWindowsの構成情報が格納されているデータベースであり、レジストリの編集内容に問題があると、システムが正常に動作しなくなる場合があります。
レジストリの編集はお客様の責任で行っていただくようお願いいたします。弊社ではレジストリの編集による如何なる問題に対しても補償いたしかねます。
レジストリの編集前にこちらをご参照ください。

  • In HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\Windows\CurrentVersion\Run
    • SunJavaUpdateSched = "%All Users Profile%\svchost.exe"
  • In HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\CurrentControlSet\Services\SharedAccess\Parameters\FirewallPolicy\StandardProfile\AuthorizedApplications\List
    • %System%\msiexec.exe = "%System%\msiexec.exe:*:Generic Host Process"
  • In HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\CurrentControlSet\Services\SharedAccess\Parameters\FirewallPolicy\StandardProfile\AuthorizedApplications\List
    • %System%\svchost.exe = "%System%\svchost.exe:*:Generic Host Process"

手順 6

以下のファイルを検索し削除します。

[ 詳細 ]
コンポーネントファイルが隠しファイル属性の場合があります。[詳細設定オプション]をクリックし、[隠しファイルとフォルダの検索]のチェックボックスをオンにし、検索結果に隠しファイルとフォルダが含まれるようにしてください。
  • %User Temp%\{random number}.exe
  • %All Users Profile%\ms{random number}.dat

手順 7

コンピュータを通常モードで再起動し、最新のバージョン(エンジン、パターンファイル)を導入したウイルス対策製品を用い、「BKDR_ANDROM.EG」と検出したファイルの検索を実行してください。 検出されたファイルが、弊社ウイルス対策製品により既に駆除、隔離またはファイル削除の処理が実行された場合、ウイルスの処理は完了しており、他の削除手順は特にありません。


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