Trend Micro Security

BKDR_ANDROM.CL

2013年6月4日
 解析者: Rika Joi Gregorio   

 別名:

Worm:Win32/Gamarue.I(Microsoft), W32/Yakes.B!tr(Fortinet), Trojan-Spy.Agent(Ikarus), Win32/TrojanDownloader.Wauchos.A trojan(Eset)

 プラットフォーム:

Windows 2000, Windows Server 2003, Windows XP (32-bit, 64-bit), Windows Vista (32-bit, 64-bit), Windows 7 (32-bit, 64-bit)

 危険度:
 ダメージ度:
 感染力:
 感染確認数:


  • マルウェアタイプ: バックドア型
  • 破壊活動の有無: なし
  • 暗号化: はい
  • 感染報告の有無: はい

  概要

感染経路 インターネットからのダウンロード, 他のマルウェアからの作成, Eメールを介したスパム活動

マルウェアは、他のマルウェアもしくはグレイウェア、または不正リモートユーザによるスパムメールに添付され、コンピュータに侵入します。

マルウェアは、不正リモートユーザからのコマンドを実行し、感染コンピュータを改ざんします。 マルウェアは、特定のWebサイトにアクセスし、情報を送受信します。

マルウェアは、情報収集する機能を備えていません。


  詳細

ファイルサイズ 48,640 bytes
タイプ EXE
メモリ常駐 はい
発見日 2013年2月27日
ペイロード システムセキュリティへの感染活動, URLまたはIPアドレスに接続, ファイルのダウンロード

侵入方法

マルウェアは、他のマルウェアもしくはグレイウェア、または不正リモートユーザによるスパムメールに添付され、コンピュータに侵入します。

インストール

マルウェアは、感染したコンピュータ内に以下のように自身のコピーを作成します。

  • %ProgramData%\svchost.exe (Windows Vista and 7 only)
  • {All User's Profile}\svchost.exe
  • {All Users' Profile}\Local Settings\Temp\ms{random characters}.{extension name}

(註:%ProgramData%フォルダは、Windows Vista および 7 の場合、通常、"C:\ProgramData"、Windows 2000、XP (32ビット)、Server 2003 の場合、"C:\Program Files"、Windows XP (64ビット) の場合、"C:\Program Files (x86)" です。)

マルウェアは、以下のプロセスを追加します。

  • \system32\wuauclt.exe
  • \syswow64\svchost.exe

マルウェアは、以下のプロセスにコードを組み込みます。

  • \system32\wuauclt.exe
  • \syswow64\svchost.exe

自動実行方法

マルウェアは、自身のコピーがWindows起動時に自動実行されるよう以下のレジストリ値を追加します。

HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\
Windows\CurrentVersion\Run
SunJavaUpdateSched = "{All User's Profile}\svchost.exe"

HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\
Windows\CurrentVersion\policies\
Explorer\Run
{random digit} = "{All Users' Profile}\Local Settings\Temp\ms{random characters}.{extension name}"

他のシステム変更

マルウェアは、以下のレジストリ値を作成し、Windowsのファイアウォールを回避します。

HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\CurrentControlSet\
Services\SharedAccess\Parameters\
FirewallPolicy\StandardProfile\AuthorizedApplications\
List
{malware path}\{malware name}.exe = "{malware path}\{malware name}.exe:*:Enabled:{malware name}"

バックドア活動

マルウェアは、不正リモートユーザからの以下のコマンドを実行します。

  • Download a file from C&C server and save it as %User Temp%\{random number}.exe
  • Download a file from C&C server and save it in the folder %System Root%\Documents and Settings\All Users\ms{random number}.dat and loads it
  • Start a process
  • Uninstall itself
  • Remote command prompt

(註:%User Temp%フォルダはWindowsの種類とインストール時の設定などにより異なります。標準設定では、Windows 2000、XP および Server 2003 の場合、"C:\Documents and Settings\<ユーザー名>\Local Settings\Temp"、Windows Vista および 7 の場合、"C:\Users\<ユーザ名>\AppData\Local\Temp" です。. %System Root%フォルダは、標準設定では "C:" です。また、オペレーティングシステムが存在する場所です。)

マルウェアは、以下のWebサイトにアクセスし、情報を送受信します。

  • http://{BLOCKED}oss.ru/image.php
  • http://{BLOCKED}ipn.ru/image.php

情報漏えい

マルウェアは、情報収集する機能を備えていません。

その他

マルウェアは、以下のWebサイトにアクセスしてインターネット接続を確認します。

  • www.update.microsoft.com

自身のコピーが含む<拡張子名>は、以下のいずれかです。

  • bat
  • cmd
  • com
  • exe
  • pif
  • scr

マルウェアは、自身がVMWareの仮想環境で実行されているかを確認します。自身がVMWareの仮想環境で実行されていることを確認した場合、マルウェアは、ポート8000を開きリモートシェルを実行 するためのバックドアコマンドを待機します。

マルウェアは、ルートキット機能を備えていません。

マルウェアは、脆弱性を利用した感染活動を行いません。

マルウェアが Windows Vista および Windows 7 のコンピュータに侵入した場合に作成する自身のコピーは、以下のとおりです。

  • %ProgramData%\svchost.exe

マルウェアが実行するコマンドは、以下のとおりです。

  • C&Cサーバからファイルをダウンロードし、"%User Temp%\<ランダムな数値>.exe" として保存
  • C&Cサーバからファイルをダウンロードし、"%System Root%\Documents and Settings\All Users\ms<ランダムな数値>.dat " として保存し、ダウンロードしたファイルを読み込む
  • プロセスの開始
  • 自身をアンインストール
  • リモートコマンドプロンプト


  対応方法

対応検索エンジン: 9.300
初回 VSAPI パターンバージョン 9.756.01
初回 VSAPI パターンリリース日 2013年2月27日
VSAPI OPR パターンバージョン 9.757.00
VSAPI OPR パターンリリース日 2013年2月28日

手順 1

Windows XP、Windows Vista および Windows 7 のユーザは、コンピュータからマルウェアもしくはアドウェア等を完全に削除するために、ウイルス検索の実行前には必ず「システムの復元」を無効にしてください。

手順 2

Windowsをセーフモードで再起動します。

[ 詳細 ]

手順 3

このレジストリ値を削除します。

[ 詳細 ]

警告:レジストリはWindowsの構成情報が格納されているデータベースであり、レジストリの編集内容に問題があると、システムが正常に動作しなくなる場合があります。
レジストリの編集はお客様の責任で行っていただくようお願いいたします。弊社ではレジストリの編集による如何なる問題に対しても補償いたしかねます。
レジストリの編集前にこちらをご参照ください。

  • In HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\Windows\CurrentVersion\Run
    • SunJavaUpdateSched = "{All User's Profile}\svchost.exe"
  • In HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\Windows\CurrentVersion\policies\Explorer\Run
    • {random digit} = "{All Users' Profile}\Local Settings\Temp\ms{random characters}.{extension name}"
  • In HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\CurrentControlSet\Services\SharedAccess\Parameters\FirewallPolicy\StandardProfile\AuthorizedApplications\List
    • {malware path}\{malware name}.exe = "{malware path}\{malware name}.exe:*:Enabled:{malware name}"

手順 4

以下のファイルを検索し削除します。

[ 詳細 ]
コンポーネントファイルが隠しファイル属性の場合があります。[詳細設定オプション]をクリックし、[隠しファイルとフォルダの検索]のチェックボックスをオンにし、検索結果に隠しファイルとフォルダが含まれるようにしてください。
  • %User Temp%\{random number}.exe
  • %System Root%\Documents and Settings\All Users\ms{random number}.dat

手順 5

コンピュータを通常モードで再起動し、最新のバージョン(エンジン、パターンファイル)を導入したウイルス対策製品を用い、「BKDR_ANDROM.CL」と検出したファイルの検索を実行してください。 検出されたファイルが、弊社ウイルス対策製品により既に駆除、隔離またはファイル削除の処理が実行された場合、ウイルスの処理は完了しており、他の削除手順は特にありません。


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