Trend Micro Security

BAT_CRYPTOR.B

2014年9月15日
 解析者: Rhena Inocencio   

 別名:

BAT/Filecoder.J trojan (ESET)

 プラットフォーム:

Windows 2000, Windows Server 2003, Windows XP (32-bit, 64-bit), Windows Vista (32-bit, 64-bit), Windows 7 (32-bit, 64-bit)

 危険度:
 ダメージ度:
 感染力:
 感染確認数:
 情報漏えい:


  • マルウェアタイプ: トロイの木馬型
  • 破壊活動の有無: なし
  • 暗号化: なし
  • 感染報告の有無: はい

  概要


マルウェアは、他のマルウェアに作成されるか、悪意あるWebサイトからユーザが誤ってダウンロードすることによりコンピュータに侵入します。


  詳細

ファイルサイズ 106,942 bytes
タイプ BAT
メモリ常駐 なし
発見日 2014年8月26日
ペイロード 画像の表示, URLまたはIPアドレスに接続

侵入方法

マルウェアは、他のマルウェアに作成されるか、悪意あるWebサイトからユーザが誤ってダウンロードすることによりコンピュータに侵入します。

インストール

マルウェアは、以下のファイルを作成します。

  • %User Temp%\keybtccheck.bin
  • %User Temp%\sdel.cmd
  • %User Temp%\KEYBTC.txt
  • %User Temp%\genesis.btc
  • %User Temp%\1024key.btc
  • %Application Data%\KEY.PRIVATE
  • %User Temp%\PRIVATE\KEY{random}.PRIVATE
  • %User Temp%\secring.gpg

(註:%User Temp%フォルダはWindowsの種類とインストール時の設定などにより異なります。標準設定では、Windows 2000、XP および Server 2003 の場合、"C:\Documents and Settings\<ユーザー名>\Local Settings\Temp"、Windows Vista および 7 の場合、"C:\Users\<ユーザ名>\AppData\Local\Temp" です。. %Application Data%フォルダは、Windows 2000、XP および Server 2003 の場合、通常 "C:\Documents and Settings\<ユーザ名>\Local Settings\Application Data"、Windows Vista および 7 の場合、"C:\Users\<ユーザ名>\AppData\Roaming" です。)

マルウェアは、以下のファイルを作成し実行します。

  • %User Temp%\sampleautoreplicant.js - accesses sites to download malware components

(註:%User Temp%フォルダはWindowsの種類とインストール時の設定などにより異なります。標準設定では、Windows 2000、XP および Server 2003 の場合、"C:\Documents and Settings\<ユーザー名>\Local Settings\Temp"、Windows Vista および 7 の場合、"C:\Users\<ユーザ名>\AppData\Local\Temp" です。)

マルウェアは、以下のフォルダを作成します。

  • %User Temp%\PRIVATE

(註:%User Temp%フォルダはWindowsの種類とインストール時の設定などにより異なります。標準設定では、Windows 2000、XP および Server 2003 の場合、"C:\Documents and Settings\<ユーザー名>\Local Settings\Temp"、Windows Vista および 7 の場合、"C:\Users\<ユーザ名>\AppData\Local\Temp" です。)

他のシステム変更

マルウェアは、以下のレジストリ値を追加します。

HKEY_CURRENT_USER\Software\Sysinternals\
SDelete
EulaAccepted = "1"

ダウンロード活動

マルウェアは、以下のWebサイトにアクセスし、ファイルをダウンロードします。

  • http://{BLOCKED}lru.org/images/coherence.btc
  • http://{BLOCKED}lru.org/images/lsass.btc
  • http://{BLOCKED}lru.org/images/spool.btc
  • http://{BLOCKED}lru.org/images/spoolsv.btc
  • http://{BLOCKED}lru.org/images/sv.btc
  • http://{BLOCKED}lru.org/images/tobi.btc
  • http://{BLOCKED}lru.org/images/collapse.btc

マルウェアは、以下のファイル名でダウンロードしたファイルを保存します。

  • %User Temp%\coherence.btc
  • %User Temp%\lsass.btc
  • %User Temp%\%User Temp%\spool.btc
  • %User Temp%\spoolsv.btc
  • %User Temp%\sv.btc
  • %User Temp%\tobi.btc
  • %User Temp%\collapse.btc

(註:%User Temp%フォルダはWindowsの種類とインストール時の設定などにより異なります。標準設定では、Windows 2000、XP および Server 2003 の場合、"C:\Documents and Settings\<ユーザー名>\Local Settings\Temp"、Windows Vista および 7 の場合、"C:\Users\<ユーザ名>\AppData\Local\Temp" です。)

その他

マルウェアは、以下の拡張子をもつファイルを暗号化します。

  • .xls
  • .xlsx
  • .doc
  • .docx
  • .xlsm
  • .cdr
  • .slddrw
  • .dwg
  • .ai
  • .svg
  • .mdb
  • .1cd
  • .pdf

マルウェアは、以下のファイル名を使用し、暗号化されたファイルを改称します。

  • {file name and extension}.keybtc@gmail_com


  対応方法

対応検索エンジン: 9.700
初回 VSAPI パターンバージョン 11.112.01
初回 VSAPI パターンリリース日 2014年8月26日
VSAPI OPR パターンバージョン 11.113.00
VSAPI OPR パターンリリース日 2014年8月27日

手順 1

Windows XP、Windows Vista および Windows 7 のユーザは、コンピュータからマルウェアもしくはアドウェア等を完全に削除するために、ウイルス検索の実行前には必ず「システムの復元」を無効にしてください。

手順 2

このマルウェアもしくはアドウェア等の実行により、手順中に記載されたすべてのファイル、フォルダおよびレジストリキーや値がコンピュータにインストールされるとは限りません。インストールが不完全である場合の他、オペレーティングシステム(OS)の条件によりインストールがされない場合が考えられます。手順中に記載されたファイル/フォルダ/レジストリ情報が確認されない場合、該当の手順の操作は不要ですので、次の手順に進んでください。

手順 3

このレジストリ値を削除します。

[ 詳細 ]

警告:レジストリはWindowsの構成情報が格納されているデータベースであり、レジストリの編集内容に問題があると、システムが正常に動作しなくなる場合があります。
レジストリの編集はお客様の責任で行っていただくようお願いいたします。弊社ではレジストリの編集による如何なる問題に対しても補償いたしかねます。
レジストリの編集前にこちらをご参照ください。

  • In HKEY_CURRENT_USER\Software\Sysinternals\SDelete
    • EulaAccepted = "1"

手順 4

以下のフォルダを検索し削除します。

[ 詳細 ]
註:このフォルダは、隠しフォルダとして設定されている場合があります。[詳細設定オプション]をクリックし、[隠しファイルとフォルダの検索]のチェックボックスをオンにし、検索結果に隠しファイルとフォルダが含まれるようにしてください。
  • %User Temp%\KEYPRIVATE

手順 5

以下のファイルを検索し削除します。

[ 詳細 ]
コンポーネントファイルが隠しファイル属性に設定されている場合があります。[詳細設定オプション]をクリックし、[隠しファイルとフォルダの検索]のチェックボックスをオンにし、検索結果に隠しファイルとフォルダが含まれるようにしてください。  
  • %User Temp%\keybtccheck.bin
  • %User Temp%\sdel.cmd
  • %User Temp%\KEYBTC.txt
  • %User Temp%\genesis.btc
  • %User Temp%\1024key.btc
  • %Application Data%\KEY.PRIVATE
  • %User Temp%\PRIVATE\KEY{random}.PRIVATE
  • %User Temp%\secring.gpg
  • %User Temp%\sampleautoreplicant.js
  • %User Temp%\iconv.dll
  • %User Temp%\sdelete.exe
  • %User Temp%\taskmgr.exe
  • %User Temp%\KEY.PRIVATE
  • %User Temp%\lsass.exe
  • %User Temp%\coherence.exe
  • %User Temp%\spoolsv.exe
  • %User Temp%\blat.lib
  • %User Temp%\blat.dll
  • %User Temp%\day.btc
  • %User Temp%\sad.btc
  • %User Temp%\null.btc
  • %User Temp%\secring.gpg
  • %User Temp%\lsass.btc
  • %User Temp%\coherence.btc
  • %User Temp%\spoolsv.btc
  • %User Temp%\spool.btc
  • %User Temp%\sv.btc

手順 6

最新のバージョン(エンジン、パターンファイル)を導入したウイルス対策製品を用い、ウイルス検索を実行してください。「BAT_CRYPTOR.B」と検出したファイルはすべて削除してください。 検出されたファイルが、弊社ウイルス対策製品により既に駆除、隔離またはファイル削除の処理が実行された場合、ウイルスの処理は完了しており、他の削除手順は特にありません。


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