Trend Micro Security

Backdoor.Win64.TRUEBOT.YXDDY

2023年4月26日
 解析者: Arianne Grace Dela Cruz   

 別名:

Trojan:Win64/TrueBot!MSR (MICROSOFT); UDS:Trojan.Win32.GenericML.xnet (KASPERSKY)

 プラットフォーム:

Windows

 危険度:
 ダメージ度:
 感染確認数:
 システムへの影響:


  • マルウェアタイプ: バックドア型
  • 破壊活動の有無: なし
  • 暗号化: なし
  • 感染報告の有無: はい

  概要


マルウェアは、他のマルウェアに作成されるか、悪意あるWebサイトからユーザが誤ってダウンロードすることによりコンピュータに侵入します。

マルウェアは、不正リモートユーザからのコマンドを実行し、感染コンピュータを改ざんします。 ただし、情報公開日現在、このWebサイトにはアクセスできません。


  詳細

ファイルサイズ 1,427,920 bytes
タイプ DLL
メモリ常駐 なし
発見日 2023年4月25日

侵入方法

マルウェアは、他のマルウェアに作成されるか、悪意あるWebサイトからユーザが誤ってダウンロードすることによりコンピュータに侵入します。

インストール

マルウェアは、以下の Mutex を作成し、メモリ上で自身の重複実行を避けます。

  • ASPODIKAFLKJoieLUFESJFuiewr

バックドア活動

マルウェアは、不正リモートユーザからの以下のコマンドを実行します。

  • KLLS - terminate processes via cmd
  • SHC - execute shellcode
  • S64 - execute shellcode

マルウェアは、以下のWebサイトにアクセスし、不正リモートユーザからのコマンドを送受信します。

  • http://{BLOCKED}.com/dns.php

ただし、情報公開日現在、このWebサイトにはアクセスできません。

作成活動

マルウェアは、以下のファイルを作成します。

  • %All Users Profile%\{Random}.JSONIP - contains generated ID with format {0-9a-z}{8}-{0-9a-z}{8}

(註:%All Users Profile%フォルダは、ユーザの共通プロファイルフォルダです。Windows 2000(32-bit)、XP、Server 2003(32-bit)の場合、通常 "C:\Documents and Settings\All Users” です。また、Windows Vista、7、8、8.1、2008(64-bit)、2012(64-bit)、10(64-bit)の場合、通常 "C:\ProgramData” です。)

情報漏えい

マルウェアは、以下の情報を収集します。

  • Computer Name
  • Workstation Information
  • OS version
  • System Architecture

その他

マルウェアは、以下のWebサイトにアクセスしてインターネット接続を確認します。

  • google.com

マルウェアは、以下のプロセスの存在を確認します。

  • All running processes without the following strings in its filename:
    • AUDI
    • AUDIODG
    • CMD
    • CONHOST
    • CSRSS
    • CTFMON
    • DLLHOST
    • DWM
    • FONTDRVHOST
    • IBMPM
    • IGFX
    • LMS
    • LSASS
    • LSM
    • MEMORY
    • PLUGINHOST
    • POWERMGR
    • PRESENTATIONFONTCACHE
    • REGISTRY
    • RUNDLL32
    • RUNTIMEBROKER
    • SERVICE
    • SHELLEXPERIENCEHOST
    • SIHOST
    • SMSS
    • SPLWOW64
    • SPOOLSV
    • STARTMENUEXPERIENCEHOST
    • SVCHOST
    • SYSTEM
    • TABTIP
    • TASKHOSTW
    • TASKLIST
    • TEXTINPUTHOST
    • TIWORKER
    • TRUSTEDINSTALLER
    • USEROOBEBROKER
    • WININIT
    • WINLOGON
    • WLANEXT
    • WUDFHOST

マルウェアは、以下を実行します。

  • It checks for the presence of the following files upon execution:
    • FODSIKFODSIOFKDSOIFOSDIFODS.doc
    • %All Users Profile%\SqSjdQgzWPdzH.JSONIP
  • It sends the gathered information and listed processes to its CnC.

(註:%All Users Profile%フォルダは、ユーザの共通プロファイルフォルダです。Windows 2000(32-bit)、XP、Server 2003(32-bit)の場合、通常 "C:\Documents and Settings\All Users” です。また、Windows Vista、7、8、8.1、2008(64-bit)、2012(64-bit)、10(64-bit)の場合、通常 "C:\ProgramData” です。)

以下のスケジュールされたタスクを追加します:

  • Task Name: MicrosoftEdgeUpdateTaskMachineCore{1575CC8A-457A-1700-652A-6BF2B031A266}
    Task to be run: %SysWOW64%\rundll32.exe /S {Malware File Path}\{Malware File Name},ChkdskExs
  • Task Name: MicrosoftEdgeUpdateTaskMachineCore{1575CC8A-457A-1700-652A-6AF2B031A266}
    Task to be run: %SysWOW64%\rundll32.exe /S {Malware File Path}\{Malware File Name},ChkdskExs


  対応方法

対応検索エンジン: 9.800
初回 VSAPI パターンバージョン 18.408.08
初回 VSAPI パターンリリース日 2023年4月26日
VSAPI OPR パターンバージョン 18.409.00
VSAPI OPR パターンリリース日 2023年4月27日

手順 1

Windows 7、Windows 8、Windows 8.1、および Windows 10 のユーザは、コンピュータからマルウェアもしくはアドウェア等を完全に削除するために、ウイルス検索の実行前には必ず「システムの復元」を無効にしてください。

手順 2

このマルウェアもしくはアドウェア等の実行により、手順中に記載されたすべてのファイル、フォルダおよびレジストリキーや値がコンピュータにインストールされるとは限りません。インストールが不完全である場合の他、オペレーティングシステム(OS)の条件によりインストールがされない場合が考えられます。手順中に記載されたファイル/フォルダ/レジストリ情報が確認されない場合、該当の手順の操作は不要ですので、次の手順に進んでください。

手順 3

Windowsをセーフモードで再起動します。

[ 詳細 ]

手順 4

スケジュールされたタスクを削除する

タスク削除の手順に含まれる{タスク名} - {実行するタスク}には以下が当てはまります。  

  • Task Name: MicrosoftEdgeUpdateTaskMachineCore{1575CC8A-457A-1700-652A-6BF2B031A266}
    Task to be run: %SysWOW64%\rundll32.exe /S {Malware File Path}\{Malware File Name},ChkdskExs
  • Task Name: MicrosoftEdgeUpdateTaskMachineCore{1575CC8A-457A-1700-652A-6AF2B031A266}
    Task to be run: %SysWOW64%\rundll32.exe /S {Malware File Path}\{Malware File Name},ChkdskExs

Windows 2000、Windows XP、Windows Server 2003の場合:

  1. [スタート]→[プログラム]→[アクセサリ]→[システムツール]→[スケジュールされたタスク]をクリックして、スケジュールされたタスクを開きます。
  2. 上記の{タスク名} を、[名前]の欄に入力します。
  3. 入力した{タスク名} 持つファイルを右クリックします。
  4. [プロパティ]をクリックします。 [実行]フィールドで、表示されている{実行するタスク}を確認します。
  5. 上記の{実行するタスク}と文字列が一致するタスクを削除します。

Windows Vista、Windows 7、Windows Server 2008、Windows 8、Windows 8.1、およびWindows Server 2012の場合:

  1. Windowsタスクスケジューラを開きます。
    • Windows Vista、Windows 7、Windows Server 2008の場合、[スタート]をクリックし、[検索]フィールドに「taskchd.msc」と入力してEnterキーを押します。
    • Windows 8、Windows 8.1、Windows Server 2012の場合、画面の左下隅を右クリックし、[実行]をクリックし、「taskchd.msc」と入力してEnterキーを押します。
  2. 左側のパネルで、[タスクスケジューラライブラリ]をクリックします。
  3. 中央上部のパネルで、上記の{タスク名}を[名前]の欄に入力します。
  4. 中央下部のパネルで、[アクション]タブをクリックします。 [詳細]の欄で、{実行するタスク}を確認します。
  5. 文字列が一致するタスクを削除します。

手順 5

以下のファイルを検索し削除します。

[ 詳細 ]
コンポーネントファイルが隠しファイル属性の場合があります。[詳細設定オプション]をクリックし、[隠しファイルとフォルダの検索]のチェックボックスをオンにし、検索結果に隠しファイルとフォルダが含まれるようにしてください。
  • %All Users Profile%\{Random}.JSONIP

手順 6

コンピュータを通常モードで再起動し、最新のバージョン(エンジン、パターンファイル)を導入したウイルス対策製品を用い、「Backdoor.Win64.TRUEBOT.YXDDY」と検出したファイルの検索を実行してください。 検出されたファイルが、弊社ウイルス対策製品により既に駆除、隔離またはファイル削除の処理が実行された場合、ウイルスの処理は完了しており、他の削除手順は特にありません。


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