Trend Micro Security

Backdoor.Win32.REMCOS.USMANEAGFO

2020年3月20日
 更新者 : Emilio Marcel Garcia

 別名:

Backdoor:Win32/Rescoms.C!rfn (MICROSOFT); HEUR:Backdoor.Win32.Remcos.gen (KASPERSKY)

 プラットフォーム:

Windows

 危険度:
 ダメージ度:
 感染力:
 感染確認数:
 情報漏えい:


  • マルウェアタイプ: バックドア型
  • 破壊活動の有無: なし
  • 暗号化: はい
  • 感染報告の有無: はい

  概要

感染経路 他のマルウェアからの作成, インターネットからのダウンロード

マルウェアは、他のマルウェアに作成されるか、悪意あるWebサイトからユーザが誤ってダウンロードすることによりコンピュータに侵入します。


  詳細

ファイルサイズ 1,195,008 bytes
タイプ EXE
メモリ常駐 はい
発見日 2020年3月10日
ペイロード URLまたはIPアドレスに接続, 情報収集

侵入方法

マルウェアは、他のマルウェアに作成されるか、悪意あるWebサイトからユーザが誤ってダウンロードすることによりコンピュータに侵入します。

インストール

マルウェアは、以下のフォルダを追加します。

  • %Application Data%\remcos\

(註:%Application Data%フォルダは、現在ログオンしているユーザのアプリケーションデータフォルダです。Windows 2000(32-bit)、XP、Server 2003(32-bit)の場合、通常 "C:\Documents and Settings\<ユーザ名>\Local Settings\Application Data" です。また、Windows Vista、7、8、8.1、2008(64-bit)、2012(64-bit)、10(64-bit)の場合、通常 "C:\Users\<ユーザ名>\AppData\Roaming" です。)

マルウェアは、感染したコンピュータ内に以下のように自身のコピーを作成します。

  • %AppDataLocal%\Uyxl\Uyxltrn.exe

(註:%AppDataLocal%フォルダは、ローカルアプリケーションデータフォルダです。Windows 2000(32-bit)、XP、Server 2003(32-bit)の場合、通常 "C:\Documents and Settings\<ユーザ名>\Local Settings\Application Data" です。また、Windows Vista、7、8、8.1、2008(64-bit)、2012(64-bit)、10(64-bit)の場合、通常 "C:\Users\<ユーザ名>\AppData\Local" です。)

マルウェアは、以下のファイルを作成します。

  • %Desktop%\{malware filename minus last 7 characters} -> jpg file
  • %AppDataLocal%\Uyxl\Uyxl -> copy of jpg file dropped in %Desktop%
  • %AppDataLocal%\Uyxl\Uyxlmes.vbs -> script to run executable malware copy
  • %AppDataLocal%\Uyxl\Uyxl_steo.hta -> script to run vbs file
  • %User Temp%\uninstall.vbs -> uninstalls the malware
  • %User Temp%\update.vbs -> updates the malware
  • %User Temp%\restart.vbs -> restarts the malware
  • %Application Data%\remcos\logs.dat -> record of user keystrokes
  • %User Temp%\install.vbs -> installs the malware
  • %Application Data%\remcos\remcos.exe

(註:%Desktop%フォルダは、現在ログオンしているユーザのデスクトップです。Windows 2000(32-bit)、XP、Server 2003(32-bit)の場合、通常 "C:\Documents and Settings\<ユーザ名>\Desktop" です。また、Windows Vista、7、8、8.1、2008(64-bit)、2012(64-bit)、10(64-bit)の場合、通常 "C:\Users\<ユーザ名>\Desktop" です。. %AppDataLocal%フォルダは、ローカルアプリケーションデータフォルダです。Windows 2000(32-bit)、XP、Server 2003(32-bit)の場合、通常 "C:\Documents and Settings\<ユーザ名>\Local Settings\Application Data" です。また、Windows Vista、7、8、8.1、2008(64-bit)、2012(64-bit)、10(64-bit)の場合、通常 "C:\Users\<ユーザ名>\AppData\Local" です。. %User Temp%フォルダは、現在ログオンしているユーザの一時フォルダです。Windows 2000(32-bit)、XP、Server 2003(32-bit)の場合、通常 "C:\Documents and Settings\<ユーザー名>\Local Settings\Temp"です。また、Windows Vista、7、8、8.1、2008(64-bit)、2012(64-bit)、10(64-bit)の場合、通常 "C:\Users\<ユーザ名>\AppData\Local\Temp" です。. %Application Data%フォルダは、現在ログオンしているユーザのアプリケーションデータフォルダです。Windows 2000(32-bit)、XP、Server 2003(32-bit)の場合、通常 "C:\Documents and Settings\<ユーザ名>\Local Settings\Application Data" です。また、Windows Vista、7、8、8.1、2008(64-bit)、2012(64-bit)、10(64-bit)の場合、通常 "C:\Users\<ユーザ名>\AppData\Roaming" です。)

マルウェアは、以下の Mutex を作成し、メモリ上で自身の重複実行を避けます。

  • Uyxl
  • Remcos_Mutex_Inj
  • Remcos-JTF5PJ
  • Mutex_RemWatchdog

マルウェアは、以下のプロセスにコードを組み込みます。

  • %System%\TapiUnattend.exe
  • %System%\svchost.exe

(註:%System%フォルダは、システムフォルダで、いずれのオペレーティングシステム(OS)でも通常、"C:\Windows\System32" です。.)

自動実行方法

マルウェアは、自身のコピーがWindows起動時に自動実行されるよう以下のレジストリ値を追加します。

HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\
Windows\CurrentVersion\Run
Uyxl = %AppDataLocal%\Uyxl\Uyxl_steo.hta

HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\
Windows\CurrentVersion\Explorer\
Policies\Run
remcos = %Application Data%\remcos\remcos.exe

他のシステム変更

マルウェアは、以下のレジストリ値を追加します。

HKEY_CURRENT_USER\Software\Remcos-JTF5PJ
exepath = {hex values}

HKEY_CURRENT_USER\Software\Remcos-JTF5PJ
licence = {random}

HKEY_CURRENT_USER\Software\Remcos-JTF5PJ
WD = 3492

HKEY_CURRENT_USER\Software\Remcos-JTF5PJ
pth_unenc = %System%\TapiUnattend.exe

HKEY_CURRENT_USER\Software\Remcos-JTF5PJ
v = 2.5.0 Pro

バックドア活動

マルウェアは、以下のWebサイトにアクセスし、不正リモートユーザからのコマンドを送受信します。

  • sdfklxcjv8r89234uijxdzsfsrfwdfsdf.{BLOCKED}c.net

情報漏えい

マルウェアは、以下の情報を収集します。

  • Computer name
  • User name
  • Home drive
  • Logon server
  • Processor architecture
  • Windows version
  • System type (x64, x86)
  • User access (if admin or not)
  • Memory information
  • Browser logins and cookies
  • User keystrokes
  • Session name
  • User profile
  • User domain

その他

このマルウェアのコードから、マルウェアは、以下の機能を備えています。

  • Delete files
  • Rename files
  • Upload files
  • Download files
  • Browse directories
  • Obtain file/directory attributes
  • Execute files
  • Open files
  • Activate keylogger
  • Copy and paste text to and from clipboard
  • Create shortcuts
  • Retrieve logins and cookies from the following browsers:
    • Google Chrome
    • Mozilla Firefox
    • Internet Explorer
  • Ping an address
  • Display a messagebox
  • Shutdown machine
  • Put machine to sleep
  • Terminate processes
  • Perform registry changes
  • Display image
  • Play alarm
  • Play/record audio
  • List windows
  • Send keyboard/mouse input
  • Execute shell commands
  • Open the command prompt
  • Open the event viewer
  • Use the camera


  対応方法

対応検索エンジン: 9.850
初回 VSAPI パターンバージョン 15.744.07
初回 VSAPI パターンリリース日 2020年3月15日
VSAPI OPR パターンバージョン 15.745.00
VSAPI OPR パターンリリース日 2020年3月16日

手順 1

トレンドマイクロの機械学習型検索は、マルウェアの存在を示す兆候が確認された時点で検出し、マルウェアが実行される前にブロックします。機械学習型検索が有効になっている場合、弊社のウイルス対策製品はこのマルウェアを以下の機械学習型検出名として検出します。

     
    • Troj.Win32.TRX.XXPE50FFF034

手順 2

Windows XP、Windows Vista 、Windows 7、および Windows 10 のユーザは、コンピュータからマルウェアもしくはアドウェア等を完全に削除するために、ウイルス検索の実行前には必ず「システムの復元」を無効にしてください。

手順 3

このマルウェアもしくはアドウェア等の実行により、手順中に記載されたすべてのファイル、フォルダおよびレジストリキーや値がコンピュータにインストールされるとは限りません。インストールが不完全である場合の他、オペレーティングシステム(OS)の条件によりインストールがされない場合が考えられます。手順中に記載されたファイル/フォルダ/レジストリ情報が確認されない場合、該当の手順の操作は不要ですので、次の手順に進んでください。

手順 4

Windowsをセーフモードで再起動します。

[ 詳細 ]

手順 5

このレジストリ値を削除します。

[ 詳細 ]

警告:レジストリはWindowsの構成情報が格納されているデータベースであり、レジストリの編集内容に問題があると、システムが正常に動作しなくなる場合があります。
レジストリの編集はお客様の責任で行っていただくようお願いいたします。弊社ではレジストリの編集による如何なる問題に対しても補償いたしかねます。
レジストリの編集前にこちらをご参照ください。

  • In HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\Windows\CurrentVersion\Run
    • Uyxl = %AppDataLocal%\Uyxl\Uyxl_steo.hta
  • In HKEY_LOCAL_MACHINE\Software\Microsoft\Windows\CurrentVersion\Policies\Explorer\Run
    • remcos = %Application Data%\remcos\remcos.exe

手順 6

不明なレジストリキーを削除します。

[ 詳細 ]

警告:レジストリはWindowsの構成情報が格納されているデータベースであり、レジストリの編集内容に問題があると、システムが正常に動作しなくなる場合があります。
レジストリの編集はお客様の責任で行っていただくようお願いいたします。弊社ではレジストリの編集による如何なる問題に対しても補償いたしかねます。
レジストリの編集前にこちらをご参照ください。

  • In HKEY_CURRENT_USER\Software
    • Remcos-JTF5PJ

手順 7

以下のファイルを検索し削除します。

[ 詳細 ]
コンポーネントファイルが隠しファイル属性の場合があります。[詳細設定オプション]をクリックし、[隠しファイルとフォルダの検索]のチェックボックスをオンにし、検索結果に隠しファイルとフォルダが含まれるようにしてください。
  • %Desktop%\{malware filename minus last 7 characters}
  • %AppDataLocal%\Uyxl\Uyxltrn.exe
  • %AppDataLocal%\Uyxl\Uyxl
  • %AppDataLocal%\Uyxl\Uyxlmes.vbs
  • %AppDataLocal%\Uyxl\Uyxl_steo.hta
  • %User Temp%\uninstall.vbs
  • %User Temp%\install.vbs
  • %User Temp%\update.vbs
  • %User Temp%\restart.vbs
  • %Application Data%\remcos\remcos.exe
  • %Application Data%\remcos\logs.dat

手順 8

コンピュータを通常モードで再起動し、最新のバージョン(エンジン、パターンファイル)を導入したウイルス対策製品を用い、「Backdoor.Win32.REMCOS.USMANEAGFO」と検出したファイルの検索を実行してください。 検出されたファイルが、弊社ウイルス対策製品により既に駆除、隔離またはファイル削除の処理が実行された場合、ウイルスの処理は完了しており、他の削除手順は特にありません。


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