Trend Micro Security

Backdoor.Win32.NETWIRED.SMK

2020年1月10日
 解析者: Jay Bradley Nebre   

 別名:

Trojan:Win32/NetWire.BD!MTB(Microsoft)

 プラットフォーム:

Windows

 危険度:
 ダメージ度:
 感染力:
 感染確認数:
 情報漏えい:


  • マルウェアタイプ: バックドア型
  • 破壊活動の有無: なし
  • 暗号化:  
  • 感染報告の有無: はい

  概要

感染経路 インターネットからのダウンロード, 他のマルウェアからの作成

マルウェアは、他のマルウェアに作成されるか、悪意あるWebサイトからユーザが誤ってダウンロードすることによりコンピュータに侵入します。

マルウェアは、不正リモートユーザからのコマンドを実行し、感染コンピュータを改ざんします。 ただし、情報公開日現在、このWebサイトにはアクセスできません。


  詳細

ファイルサイズ 130,560 bytes
タイプ EXE
メモリ常駐 はい
発見日 2020年1月9日
ペイロード ファイルの作成, 情報収集, システムセキュリティへの感染活動

侵入方法

マルウェアは、他のマルウェアに作成されるか、悪意あるWebサイトからユーザが誤ってダウンロードすることによりコンピュータに侵入します。

インストール

マルウェアは、感染したコンピュータ内に以下として自身のコピーを作成し、実行します。

  • %Application Data%\Install\version.exe

(註:%Application Data%フォルダは、現在ログオンしているユーザのアプリケーションデータフォルダです。Windows 2000(32-bit)、XP、Server 2003(32-bit)の場合、通常 "C:\Documents and Settings\<ユーザ名>\Local Settings\Application Data" です。また、Windows Vista、7、8、8.1、2008(64-bit)、2012(64-bit)、10(64-bit)の場合、通常 "C:\Users\<ユーザ名>\AppData\Roaming" です。)

マルウェアは、以下のフォルダを作成します。

  • %Application Data%\Install
  • %Application Data%\Logs

(註:%Application Data%フォルダは、現在ログオンしているユーザのアプリケーションデータフォルダです。Windows 2000(32-bit)、XP、Server 2003(32-bit)の場合、通常 "C:\Documents and Settings\<ユーザ名>\Local Settings\Application Data" です。また、Windows Vista、7、8、8.1、2008(64-bit)、2012(64-bit)、10(64-bit)の場合、通常 "C:\Users\<ユーザ名>\AppData\Roaming" です。)

マルウェアは、以下の Mutex を作成し、メモリ上で自身の重複実行を避けます。

  • -

自動実行方法

マルウェアは、自身のコピーがWindows起動時に自動実行されるよう以下のレジストリ値を追加します。

HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\
Windows\CurrentVersion\Run
Adobe = "%Application Data%\Install\version.exe"

他のシステム変更

マルウェアは、以下のレジストリ値を追加します。

HKEY_CURRENT_USER\Software\Netwire
HostId = HostId-{random characters}

HKEY_CURRENT_USER\Software\Netwire
Install Date = {Data installed}

バックドア活動

マルウェアは、不正リモートユーザからの以下のコマンドを実行します。

  • Execute command shell
  • list files on a directory
  • terminate processes
  • perform keylogging routine

マルウェアは、以下のWebサイトにアクセスし、不正リモートユーザからのコマンドを送受信します。

  • live.{BLOCKED}http.com:3306
  • {BLOCKED}.{BLOCKED}.126.201:3306

    ただし、情報公開日現在、このWebサイトにはアクセスできません。

    作成活動

    マルウェアは、以下のファイルを作成します。このファイルは、キー入力操作情報を収集するために利用されます。

    • %Application Data%\Logs\{DD-MM-YYYY}

    (註:%Application Data%フォルダは、現在ログオンしているユーザのアプリケーションデータフォルダです。Windows 2000(32-bit)、XP、Server 2003(32-bit)の場合、通常 "C:\Documents and Settings\<ユーザ名>\Local Settings\Application Data" です。また、Windows Vista、7、8、8.1、2008(64-bit)、2012(64-bit)、10(64-bit)の場合、通常 "C:\Users\<ユーザ名>\AppData\Roaming" です。)

    情報漏えい

    マルウェアは、以下のブラウザから、ユーザ名、パスワードやホスト名といった保存された情報を収集します。

    • Mozilla Firefox
    • Mozilla Thunderbird
    • Mozilla SeaMonkey
    • Internet Explorer
    • Google Chrome

    マルウェアは、保存されている以下のEメール認証情報を収集します。

    • Windows Live Mail
    • Microsoft Outlook


      対応方法

    対応検索エンジン: 9.850
    初回 VSAPI パターンバージョン 15.288.08
    初回 VSAPI パターンリリース日 2019年8月9日
    VSAPI OPR パターンバージョン 15.289.00
    VSAPI OPR パターンリリース日 2019年8月10日

    手順 1

    トレンドマイクロの機械学習型検索は、マルウェアの存在を示す兆候が確認された時点で検出し、マルウェアが実行される前にブロックします。機械学習型検索が有効になっている場合、弊社のウイルス対策製品はこのマルウェアを以下の機械学習型検出名として検出します。

      Troj.Win32.TRX.XXPE50FFF033

    手順 2

    Windows XP、Windows Vista および Windows 7 のユーザは、コンピュータからマルウェアもしくはアドウェア等を完全に削除するために、ウイルス検索の実行前には必ず「システムの復元」を無効にしてください。

    手順 3

    このマルウェアもしくはアドウェア等の実行により、手順中に記載されたすべてのファイル、フォルダおよびレジストリキーや値がコンピュータにインストールされるとは限りません。インストールが不完全である場合の他、オペレーティングシステム(OS)の条件によりインストールがされない場合が考えられます。手順中に記載されたファイル/フォルダ/レジストリ情報が確認されない場合、該当の手順の操作は不要ですので、次の手順に進んでください。

    手順 4

    Windowsをセーフモードで再起動します。

    [ 詳細 ]

    手順 5

    このレジストリ値を削除します。

    [ 詳細 ]

    警告:レジストリはWindowsの構成情報が格納されているデータベースであり、レジストリの編集内容に問題があると、システムが正常に動作しなくなる場合があります。
    レジストリの編集はお客様の責任で行っていただくようお願いいたします。弊社ではレジストリの編集による如何なる問題に対しても補償いたしかねます。
    レジストリの編集前にこちらをご参照ください。

     
    • In HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\Windows\CurrentVersion\Run
      • Netaugust = "%Application Data%\Install\Hostaug.exe"

    手順 6

    不明なレジストリキーを削除します。

    [ 詳細 ]

    警告:レジストリはWindowsの構成情報が格納されているデータベースであり、レジストリの編集内容に問題があると、システムが正常に動作しなくなる場合があります。
    レジストリの編集はお客様の責任で行っていただくようお願いいたします。弊社ではレジストリの編集による如何なる問題に対しても補償いたしかねます。
    レジストリの編集前にこちらをご参照ください。

     
    • HKEY_CURRENT_USER\Software\Netwire

    手順 7

    以下のフォルダを検索し削除します。

    [ 詳細 ]
    フォルダが隠しフォルダ属性に設定されている場合があります。[詳細設定オプション]をクリックし、[隠しファイルとフォルダの検索]のチェックボックスをオンにし、検索結果に隠しファイルとフォルダが含まれるようにしてください。
    • %Application Data%\Install
    • %Application Data%\Logs
  • Windows 2000、XP および Server 2003 の場合:

    1. [スタート]-[検索]-[ファイルとフォルダすべて]を選択します。
    2. [ファイル名のすべてまたは一部]に、以下のフォルダ名を入力してください。
      • %Application Data%\Install
      • %Application Data%\Logs
    3. [探す場所]の一覧から[マイコンピュータ]を選択し、[検索]を押します。
    4. 検索が終了したら、フォルダを選択し、SHIFT+DELETE を押します。これにより、フォルダが完全に削除されます。
    5. 残りのフォルダに対して、このマルウェアまたはアドウェア等が作成したフォルダの削除の手順 2.)から 4.)を繰り返してください。
      • %Application Data%\Install
      • %Application Data%\Logs

      註:ファイル名の入力欄のタイトルは、Windowsのバージョンによって異なります。(例:ファイルやフォルダ名の検索の場合やファイル名のすべてまたは一部での検索)

  • Windows Vista、7、Server 2008、8、8.1 および Server 2012 の場合:

    1. Windowsエクスプローラ画面を開きます。
      • Windows Vista、7 および Server 2008 の場合:
        • [スタート]-[コンピューター]を選択します。
      • Windows 8、8.1 および Server 2012 の場合:
        • 画面の左隅を右クリックし、[エクスプローラー]を選択します。
    2. [コンピューターの検索]に、以下を入力します。
      • %Application Data%\Install
      • %Application Data%\Logs
    3. 検索が終了したら、そのファイルを選択し、SHIFT+DELETE を押します。これにより、フォルダが完全に削除されます。
    4. 残りのフォルダに対して、このマルウェアまたはアドウェア等が作成したフォルダの削除の手順 2.)から 3.)を繰り返してください。
      • %Application Data%\Install
      • %Application Data%\Logs

      註:Windows 7 において上記の手順が正しく行われない場合、マイクロソフトのWebサイトをご確認ください。

手順 8

コンピュータを通常モードで再起動し、最新のバージョン(エンジン、パターンファイル)を導入したウイルス対策製品を用い、「Backdoor.Win32.NETWIRED.SMK」と検出したファイルの検索を実行してください。 検出されたファイルが、弊社ウイルス対策製品により既に駆除、隔離またはファイル削除の処理が実行された場合、ウイルスの処理は完了しており、他の削除手順は特にありません。


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