Trend Micro Security

Backdoor.Win32.COBEACON.OSH

2020年5月15日
 解析者: Joshua Paul Ignacio   

 別名:

Trojan:Win32/Emotet.DDV!MTB (MICROSOFT), Trojan-Banker.Agent (IKARUS)

 プラットフォーム:

Windows

 危険度:
 ダメージ度:
 感染力:
 感染確認数:
 情報漏えい:


  • マルウェアタイプ: バックドア型
  • 破壊活動の有無: なし
  • 暗号化: なし
  • 感染報告の有無: はい

  概要

感染経路 インターネットからのダウンロード, 他のマルウェアからの作成

マルウェアは、他のマルウェアに作成されるか、悪意あるWebサイトからユーザが誤ってダウンロードすることによりコンピュータに侵入します。

マルウェアは、不正リモートユーザからのコマンドを実行し、感染コンピュータを改ざんします。


  詳細

ファイルサイズ 635,784 bytes
タイプ EXE
メモリ常駐 なし
発見日 2020年5月5日
ペイロード システム情報の収集, URLまたはIPアドレスに接続

侵入方法

マルウェアは、他のマルウェアに作成されるか、悪意あるWebサイトからユーザが誤ってダウンロードすることによりコンピュータに侵入します。

インストール

マルウェアは、以下のプロセスを追加します。

  • %System%\cmd.exe "{Malware Path}\{Malware FileName}.exe"

(註:%System%フォルダは、システムフォルダで、いずれのオペレーティングシステム(OS)でも通常、"C:\Windows\System32" です。.)

マルウェアは、以下のプロセスにコードを組み込みます。

  • added %System%\cmd.exe process with created pipe named "MSSE-{4 Random Numbers}-server"

(註:%System%フォルダは、システムフォルダで、いずれのオペレーティングシステム(OS)でも通常、"C:\Windows\System32" です。.)

バックドア活動

マルウェアは、不正リモートユーザからの以下のコマンドを実行します。

  • Inject Code to Processes
  • Manage Directory(Create/Sets/Deletes Path)
  • Impersonate Tokens
  • Open Processes and obtain process information
  • Create, Terminate, and List Running Processes
  • Connect to a named pipe
  • List Drive Information
  • Read/Modify file time
  • Manage Files (Create, Delete, Modify, List files in Directory, Copy Files, Move Files)
  • Manage Services (Create, Delete, Start)
  • Adjust permissions in process
  • Enumerate Registry Data
  • Retrieve IP Address mapping table

マルウェアは、以下のWebサイトにアクセスし、不正リモートユーザからのコマンドを送受信します。

  • {Generated-ID}.dns.{BLOCKED}pe.com
  • {Generated-ID}.dns2.{BLOCKED}pe.com
  • {Generated-ID}.dns3.{BLOCKED}pe.com

情報漏えい

マルウェアは、以下の情報を収集します。

  • User Name
  • Computer Name
  • Host Name
  • Local IP Address
  • OS Version and Architecture
  • Current Process ID


  対応方法

対応検索エンジン: 9.850
初回 VSAPI パターンバージョン 15.852.06
初回 VSAPI パターンリリース日 2020年5月5日
VSAPI OPR パターンバージョン 15.853.00
VSAPI OPR パターンリリース日 2020年5月6日

手順 1

トレンドマイクロの機械学習型検索は、マルウェアの存在を示す兆候が確認された時点で検出し、マルウェアが実行される前にブロックします。機械学習型検索が有効になっている場合、弊社のウイルス対策製品はこのマルウェアを以下の機械学習型検出名として検出します。

    • Troj.Win32.TRX.XXPE50FFF035

手順 2

Windows XP、Windows Vista 、Windows 7、および Windows 10 のユーザは、コンピュータからマルウェアもしくはアドウェア等を完全に削除するために、ウイルス検索の実行前には必ず「システムの復元」を無効にしてください。

手順 3

このマルウェアもしくはアドウェア等の実行により、手順中に記載されたすべてのファイル、フォルダおよびレジストリキーや値がコンピュータにインストールされるとは限りません。インストールが不完全である場合の他、オペレーティングシステム(OS)の条件によりインストールがされない場合が考えられます。手順中に記載されたファイル/フォルダ/レジストリ情報が確認されない場合、該当の手順の操作は不要ですので、次の手順に進んでください。

手順 4

「Backdoor.Win32.COBEACON.OSH」で検出したファイル名を確認し、そのファイルを終了します。

[ 詳細 ]

  • すべての実行中プロセスが、Windows のタスクマネージャに表示されない場合があります。この場合、"Process Explorer" などのツールを使用しマルウェアのファイルを終了してください。"Process Explorer" については、こちらをご参照下さい。
  • 検出ファイルが、Windows のタスクマネージャまたは "Process Explorer" に表示されるものの、削除できない場合があります。この場合、コンピュータをセーフモードで再起動してください。
    セーフモードについては、こちらをご参照下さい。
  • 検出ファイルがタスクマネージャ上で表示されない場合、次の手順にお進みください。

手順 5

最新のバージョン(エンジン、パターンファイル)を導入したウイルス対策製品を用い、ウイルス検索を実行してください。「Backdoor.Win32.COBEACON.OSH」と検出したファイルはすべて削除してください。 検出されたファイルが、弊社ウイルス対策製品により既に駆除、隔離またはファイル削除の処理が実行された場合、ウイルスの処理は完了しており、他の削除手順は特にありません。


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