Trend Micro Security

Backdoor.Win32.ANDROM.DYSGXE

2022年2月5日
 解析者: Khristian Joseph Morales   

 別名:

Worm:Win32/Gamarue.AR (MICROSOFT)

 プラットフォーム:

Windows

 危険度:
 ダメージ度:
 感染力:
 感染確認数:
 情報漏えい:


  • マルウェアタイプ: バックドア型
  • 破壊活動の有無: なし
  • 暗号化: はい
  • 感染報告の有無: はい

  概要


マルウェアは、他のマルウェアに作成されるか、悪意あるWebサイトからユーザが誤ってダウンロードすることによりコンピュータに侵入します。

マルウェアは、不正リモートユーザからのコマンドを実行し、感染コンピュータを改ざんします。 マルウェアは、特定のWebサイトにアクセスし、情報を送受信します。

マルウェア マルウェアは、自身(コンピュータに侵入して最初に自身のコピーを作成した マルウェア )を削除します。


  詳細

ファイルサイズ 92,052,352 bytes
タイプ EXE
メモリ常駐 はい
発見日 2021年12月29日

侵入方法

マルウェアは、他のマルウェアに作成されるか、悪意あるWebサイトからユーザが誤ってダウンロードすることによりコンピュータに侵入します。

インストール

マルウェアは、以下のファイルを作成します。

  • %ProgramData%\ms{random}.exe

(註:%ProgramData%フォルダは、マルチユーザーシステムにおいて任意のユーザがプログラムに変更を加えることができるプログラムファイルフォルダのバージョンです。これには、すべてのユーザのアプリケーションデータが含まれます。Windows Vista、7、8、8.1、2008(64-bit)、2012(64-bit)、10(64-bit)の場合、通常 "C:\ProgramData" です。Windows Server 2003(32-bit)、2000(32-bit)、XPの場合、通常 "C:\Documents and Settings\All Users" です。 )

マルウェアは、以下のプロセスを追加します。

  • msiexec.exe

マルウェアは、以下のプロセスにコードを組み込みます。

  • msiexec.exe

自動実行方法

マルウェアは、自身のコピーがWindows起動時に自動実行されるよう以下のレジストリ値を変更します。

HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\
Windows\CurrentVersion\Policies\
Explorer\Run
{random number} = %ProgramData%\ms{random}.exe → If run as Administrator

HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\
Windows NT\CurrentVersion\Windows
Load = %ProgramData%\ms{random}.exe

他のシステム変更

マルウェアは、以下のレジストリ値を変更します。

HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\
Windows\CurrentVersion\Explorer\
Advanced
ShowSuperHidden = 0

HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\
Windows\CurrentVersion\Explorer\
Advanced
Hidden = 2

バックドア活動

マルウェアは、不正リモートユーザからの以下のコマンドを実行します。

  • Download exe
  • Update plug-in
  • Delete bot
  • Install plug-in

マルウェアは、以下のWebサイトにアクセスし、情報を送受信します。

  • http://{BLOCKED}derstatus.ru/order.php
  • http://{BLOCKED}rentia.ru/diff.php
  • http://{BLOCKED}0s7he.ru

マルウェアは、コマンド&コントロール(C&C)サーバに以下の情報を通知します。

  • OS Version
  • VolumeSerialNumber
  • Local IP Address
  • Botnet ID
  • Administrator rights of current malware process

その他

マルウェアは、以下のWebサイトにアクセスしてインターネット接続を確認します。

  • yahoo.com
  • google.com
  • bing.com
  • microsoft.com
  • update.microsoft.com

マルウェアは、以下を実行します。

  • Checks if the following processes related to virtual environment, emulation software, and network monitoring software are running in the affected machine. If so, it will perform infinite sleep.
    • vmwareuser.exe
    • vmwareservice.exe
    • vboxservice.exe
    • vboxtray.exe
    • sandboxiedcomlaunch.exe
    • sandboxierpcss.exe
    • procmon.exe
    • regmon.exe
    • filemon.exe
    • wireshark.exe
    • netmon.exe
    • prl_tools_service.exe
    • prl_tools.exe
    • prl_cc.exe
    • sharedintapp.exe
    • vmtoolsd.exe
    • vmsrvc.exe
    • vmusrvc.exe
    • python.exe
    • perl.exe
    • avpui.exe
  • It will not proceed with its routine if the system's language is any of the following:
    • Russian
    • Ukrainian
    • Belarusian
    • Kazakh
  • Connects to the following Network Time Protocol (NTP) servers:
    • africa.pool.ntp.org
    • oceania.pool.ntp.org
    • asia.pool.ntp.org
    • south-america.pool.ntp.org
    • north-america.pool.ntp.org
    • europe.pool.ntp.org
    • pool.ntp.org

マルウェア は、自身(コンピュータに侵入して最初に自身のコピーを作成した マルウェア )を削除します。


  対応方法

対応検索エンジン: 9.800
初回 VSAPI パターンバージョン 17.360.05
初回 VSAPI パターンリリース日 2022年2月4日
VSAPI OPR パターンバージョン 17.361.00
VSAPI OPR パターンリリース日 2022年2月5日

手順 1

トレンドマイクロの機械学習型検索は、マルウェアの存在を示す兆候が確認された時点で検出し、マルウェアが実行される前にブロックします。機械学習型検索が有効になっている場合、弊社のウイルス対策製品はこのマルウェアを以下の機械学習型検出名として検出します。

     
    • TROJ.Win32.TRX.XXPE50FFF053

手順 2

Windows 7、Windows 8、Windows 8.1、および Windows 10 のユーザは、コンピュータからマルウェアもしくはアドウェア等を完全に削除するために、ウイルス検索の実行前には必ず「システムの復元」を無効にしてください。

手順 3

このマルウェアもしくはアドウェア等の実行により、手順中に記載されたすべてのファイル、フォルダおよびレジストリキーや値がコンピュータにインストールされるとは限りません。インストールが不完全である場合の他、オペレーティングシステム(OS)の条件によりインストールがされない場合が考えられます。手順中に記載されたファイル/フォルダ/レジストリ情報が確認されない場合、該当の手順の操作は不要ですので、次の手順に進んでください。

手順 4

Windowsをセーフモードで再起動します。

[ 詳細 ]

手順 5

変更されたレジストリ値を修正します。

[ 詳細 ]

警告:レジストリはWindowsの構成情報が格納されているデータベースであり、レジストリの編集内容に問題があると、システムが正常に動作しなくなる場合があります。
事前に意図的に対象の設定を変更していた場合は、意図するオリジナルの設定に戻してください。変更する値が分からない場合は、システム管理者にお尋ねいただき、レジストリの編集はお客様の責任として行なって頂くようお願いいたします。弊社ではレジストリの編集による如何なる問題に対しても補償いたしかねます。
レジストリの編集前にこちらをご参照ください。

  • In HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\Windows\CurrentVersion\Explorer\Advanced
    • ShowSuperHidden = 0
  • In HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\Windows\CurrentVersion\Explorer\Advanced
    • Hidden = 2

手順 6

このレジストリ値を削除します。

[ 詳細 ]

警告:レジストリはWindowsの構成情報が格納されているデータベースであり、レジストリの編集内容に問題があると、システムが正常に動作しなくなる場合があります。
レジストリの編集はお客様の責任で行っていただくようお願いいたします。弊社ではレジストリの編集による如何なる問題に対しても補償いたしかねます。
レジストリの編集前にこちらをご参照ください。

  • In HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\Windows\CurrentVersion\Policies\Explorer\Run
    • {random number} = %ProgramData%\ms{random}.exe
  • In HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\Windows NT\CurrentVersion\Windows
    • Load = %ProgramData%\ms{random}.exe

手順 7

以下のファイルを検索し削除します。

[ 詳細 ]
コンポーネントファイルが隠しファイル属性に設定されている場合があります。[詳細設定オプション]をクリックし、[隠しファイルとフォルダの検索]のチェックボックスをオンにし、検索結果に隠しファイルとフォルダが含まれるようにしてください。
  • %ProgramData%\ms{random}.exe

手順 8

コンピュータを通常モードで再起動し、最新のバージョン(エンジン、パターンファイル)を導入したウイルス対策製品を用い、「Backdoor.Win32.ANDROM.DYSGXE」と検出したファイルの検索を実行してください。 検出されたファイルが、弊社ウイルス対策製品により既に駆除、隔離またはファイル削除の処理が実行された場合、ウイルスの処理は完了しており、他の削除手順は特にありません。

手順 9

最新のバージョン(エンジン、パターンファイル)を導入したウイルス対策製品を用い、ウイルス検索を実行してください。「Backdoor.Win32.ANDROM.DYSGXE」と検出したファイルはすべて削除してください。 検出されたファイルが、弊社ウイルス対策製品により既に駆除、隔離またはファイル削除の処理が実行された場合、ウイルスの処理は完了しており、他の削除手順は特にありません。


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