Trend Micro Security

Backdoor.VBS.YNOGA.A

2020年1月2日
 解析者: Alyssa Christelle Ramos   

 別名:

VBS.Downloader.Trojan(NORTON)

 プラットフォーム:

Windows

 危険度:
 ダメージ度:
 感染力:
 感染確認数:
 情報漏えい:


  • マルウェアタイプ: バックドア型
  • 破壊活動の有無: なし
  • 暗号化: はい
  • 感染報告の有無: はい

  概要

感染経路 インターネットからのダウンロード

マルウェアは、他のマルウェアに作成されるか、悪意あるWebサイトからユーザが誤ってダウンロードすることによりコンピュータに侵入します。

マルウェアは、感染コンピュータ上の特定の情報を収集します。


  詳細

ファイルサイズ 78,578 bytes
タイプ VBS
メモリ常駐 はい
発見日 2017年11月29日
ペイロード URLまたはIPアドレスに接続, 情報収集

侵入方法

マルウェアは、他のマルウェアに作成されるか、悪意あるWebサイトからユーザが誤ってダウンロードすることによりコンピュータに侵入します。

インストール

マルウェアは、以下の名前を用いて自身のコピーを作成します。

  • %Common Startup%\{25 Random Characters}.vbs
  • %Application Data%\g_{25 Random Characters}.vbs_w.vbs
  • %Application Data%\{25 Random Characters}.vbs
  • %Application Data%\1192431963351_log.txt

(註:%Common Startup%フォルダは、すべてのユーザのスタートアップフォルダです。Windows 2000、XP、Server 2003の場合、通常 "C:\Documents and Settings\All Users\Start Menu\Programs\Startup" です。また、Windows Vista、7、8の場合、通常 "C:\ProgramData\Microsoft\Windows\Start Menu\Programs\Startup" です。. %Application Data%フォルダは、現在ログオンしているユーザのアプリケーションデータフォルダです。Windows 2000(32-bit)、XP、Server 2003(32-bit)の場合、通常 "C:\Documents and Settings\<ユーザ名>\Local Settings\Application Data" です。また、Windows Vista、7、8、8.1、2008(64-bit)、2012(64-bit)、10(64-bit)の場合、通常 "C:\Users\<ユーザ名>\AppData\Roaming" です。)

自動実行方法

マルウェアは、自身のコピーがWindows起動時に自動実行されるよう以下のレジストリ値を追加します。

HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\
Windows\CurrentVersion\Policies\
Explorer\Run
{25 Random Characters} = wscript.exe //B "%Application Data%\{25 Random Characters}.vbs

HKEY_LOCAL_MACHINE\Software\Microsoft\
Windows\CurrentVersion\Run
{25 Random Characters} = wscript.exe //B "%Application Data%\{25 Random Characters}.vbs

HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\
Windows\CurrentVersion\Run
{25 Random Characters}.vbs = wscript.exe //B "%Application Data%\{25 Random characters}.vbs

HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\
Windows NT\CurrentVersion\Winlogon
Shell = explorer.exe, wscript.exe //B "%Application Data%\{25 Random Characters}.vbs

他のシステム変更

マルウェアは、以下のレジストリ値を追加します。

HKEY_CURRENT_USER\Software
ASPC = {25 Random Characters}

バックドア活動

マルウェアは、以下のWebサイトにアクセスし、不正リモートユーザからのコマンドを送受信します。

  • http://{BLOCKED}.{BLOCKED}.12.175/gate.php?

情報漏えい

マルウェアは、感染コンピュータ上の以下の情報を収集します。

  • HWID
  • Computer Name
  • User name
  • Product Name
  • OS Version
  • AV Products
  • Ram Size
  • CPU
  • GPU

その他

以下のスケジュールされたタスクを追加します:

  • Task Name: ChromeUpdate
    • Trigger: ONLOGON
    • Action: "%Application Data%\{25 Random Characters}.vbs" /F

(註:%Application Data%フォルダは、現在ログオンしているユーザのアプリケーションデータフォルダです。Windows 2000(32-bit)、XP、Server 2003(32-bit)の場合、通常 "C:\Documents and Settings\<ユーザ名>\Local Settings\Application Data" です。また、Windows Vista、7、8、8.1、2008(64-bit)、2012(64-bit)、10(64-bit)の場合、通常 "C:\Users\<ユーザ名>\AppData\Roaming" です。)


  対応方法

対応検索エンジン: 9.850
初回 VSAPI パターンバージョン 15.592.02
初回 VSAPI パターンリリース日 2019年12月31日
VSAPI OPR パターンバージョン 15.593.00
VSAPI OPR パターンリリース日 2020年1月1日

手順 1

Windows XP、Windows Vista および Windows 7 のユーザは、コンピュータからマルウェアもしくはアドウェア等を完全に削除するために、ウイルス検索の実行前には必ず「システムの復元」を無効にしてください。

手順 2

このマルウェアもしくはアドウェア等の実行により、手順中に記載されたすべてのファイル、フォルダおよびレジストリキーや値がコンピュータにインストールされるとは限りません。インストールが不完全である場合の他、オペレーティングシステム(OS)の条件によりインストールがされない場合が考えられます。手順中に記載されたファイル/フォルダ/レジストリ情報が確認されない場合、該当の手順の操作は不要ですので、次の手順に進んでください。

手順 3

Windowsをセーフモードで再起動します。

[ 詳細 ]

手順 4

このレジストリ値を削除します。

[ 詳細 ]

警告:レジストリはWindowsの構成情報が格納されているデータベースであり、レジストリの編集内容に問題があると、システムが正常に動作しなくなる場合があります。
レジストリの編集はお客様の責任で行っていただくようお願いいたします。弊社ではレジストリの編集による如何なる問題に対しても補償いたしかねます。
レジストリの編集前にこちらをご参照ください。

  • In HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\Windows\CurrentVersion\Policies\Explorer\Run
    • {25 Random Characters}.vbs = wscript.exe //B "%Application Data%\{25 Random Characters}.vbs"
  • In HKEY_LOCAL_MACHINE\Software\Microsoft\Windows\CurrentVersion\Run
    • {25 Random Characters}.vbs = wscript.exe //B "%Application Data%\{25 Random Characters}.vbs"
  • In HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\Windows\CurrentVersion\Run
    • {25 Random Characters}.vbs = wscript.exe //B "%Application Data%\{25 Random Characters}.vbs"
  • In HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\Windows NT\CurrentVersion\Winlogon
    • Shell = wscript.exe //B "%Application Data%\{25 Random Characters}.vbs"
  • In HKEY_CURRENT_USER\Software
    • ASPC = {25 Random Characters}

手順 5

以下のファイルを検索し削除します。

[ 詳細 ]
コンポーネントファイルが隠しファイル属性の場合があります。[詳細設定オプション]をクリックし、[隠しファイルとフォルダの検索]のチェックボックスをオンにし、検索結果に隠しファイルとフォルダが含まれるようにしてください。
  • %Common Startup%\{25 Random Characters}.vbs
  • %Application Data%\g_{25 Random Characters}.vbs_w.vbs
  • %Application Data%\{25 Random Characters}.vbs
  • %Application Data%\1192431963351_log.txt

手順 6

スケジュールされたタスクを削除する

タスク削除の手順に含まれる{タスク名} - {実行するタスク}には以下が当てはまります。

  • Task Name: ChromeUpdate
  • Task to be run: %Application Data%\{25 Random Characters}.vbs /F

Windows 2000、Windows XP、Windows Server 2003の場合:

  1. [スタート]→[プログラム]→[アクセサリ]→[システムツール]→[スケジュールされたタスク]をクリックして、スケジュールされたタスクを開きます。
  2. 上記の{タスク名} を、[名前]の欄に入力します。
  3. 入力した{タスク名} 持つファイルを右クリックします。
  4. [プロパティ]をクリックします。 [実行]フィールドで、表示されている{実行するタスク}を確認します。
  5. 上記の{実行するタスク}と文字列が一致するタスクを削除します。

Windows Vista、Windows 7、Windows Server 2008、Windows 8、Windows 8.1、およびWindows Server 2012の場合:

  1. Windowsタスクスケジューラを開きます。
    • Windows Vista、Windows 7、Windows Server 2008の場合、[スタート]をクリックし、[検索]フィールドに「taskchd.msc」と入力してEnterキーを押します。
    • Windows 8、Windows 8.1、Windows Server 2012の場合、画面の左下隅を右クリックし、[実行]をクリックし、「taskchd.msc」と入力してEnterキーを押します。
  2. 左側のパネルで、[タスクスケジューラライブラリ]をクリックします。
  3. 中央上部のパネルで、上記の{タスク名}を[名前]の欄に入力します。
  4. 中央下部のパネルで、[アクション]タブをクリックします。 [詳細]の欄で、{実行するタスク}を確認します。
  5. 文字列が一致するタスクを削除します。

手順 7

コンピュータを通常モードで再起動し、最新のバージョン(エンジン、パターンファイル)を導入したウイルス対策製品を用い、「Backdoor.VBS.YNOGA.A」と検出したファイルの検索を実行してください。 検出されたファイルが、弊社ウイルス対策製品により既に駆除、隔離またはファイル削除の処理が実行された場合、ウイルスの処理は完了しており、他の削除手順は特にありません。


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