Trend Micro Security

Backdoor.MSIL.REVENGERAT.BB

2024年3月1日
 解析者: Francesca Villasanta   

 別名:

Backdoor:MSIL/Bladabindi (MICROSOFT)

 プラットフォーム:

Windows

 危険度:
 ダメージ度:
 感染力:
 感染確認数:
 情報漏えい:


  • マルウェアタイプ: バックドア型
  • 破壊活動の有無: なし
  • 暗号化: なし
  • 感染報告の有無: はい

  概要

感染経路 インターネットからのダウンロード, 他のマルウェアからの作成

マルウェアは、他のマルウェアに作成されるか、悪意あるWebサイトからユーザが誤ってダウンロードすることによりコンピュータに侵入します。 マルウェアは、他のマルウェアに作成され、コンピュータに侵入します。

マルウェアは、不正リモートユーザからのコマンドを実行し、感染コンピュータを改ざんします。 マルウェアは、特定のWebサイトにアクセスし、情報を送受信します。

マルウェアは、感染コンピュータ上の特定の情報を収集します。 マルウェアは、ユーザのキー入力操作情報を記録し、情報を収集します。


  詳細

ファイルサイズ 165,888 bytes
タイプ EXE
メモリ常駐 はい
発見日 2024年3月1日
ペイロード システム情報の収集, URLまたはIPアドレスに接続, ファイルの作成, ファイルの実行, キー入力操作情報の記録, システムのレジストリの変更

侵入方法

マルウェアは、他のマルウェアに作成されるか、悪意あるWebサイトからユーザが誤ってダウンロードすることによりコンピュータに侵入します。

マルウェアは、以下のマルウェアに作成され、コンピュータに侵入します。

インストール

マルウェアは、以下のプロセスを追加します。

  • %Application Data%\Microsoft\Windows\explorer.exe
  • netsh firewall add allowedprogram "%Application Data%\Microsoft\Windows\explorer.exe" "explorer.exe" ENABLE
  • "%System%\cmstp.exe" /au %User Temp%\{8 Random characters}.inf

(註:%Application Data%フォルダは、現在ログオンしているユーザのアプリケーションデータフォルダです。Windows 2000(32-bit)、XP、Server 2003(32-bit)の場合、通常 "C:\Documents and Settings\<ユーザ名>\Local Settings\Application Data" です。また、Windows Vista、7、8、8.1、2008(64-bit)、2012(64-bit)、10(64-bit)の場合、通常 "C:\Users\<ユーザ名>\AppData\Roaming" です。. %User Temp%フォルダは、現在ログオンしているユーザの一時フォルダです。Windows 2000(32-bit)、XP、Server 2003(32-bit)の場合、通常 "C:\Documents and Settings\<ユーザー名>\Local Settings\Temp"です。また、Windows Vista、7、8、8.1、2008(64-bit)、2012(64-bit)、10(64-bit)の場合、通常 "C:\Users\<ユーザ名>\AppData\Local\Temp" です。)

マルウェアは、以下の Mutex を作成し、メモリ上で自身の重複実行を避けます。

  • Windows Explorer

自動実行方法

マルウェアは、自身のコピーがWindows起動時に自動実行されるよう以下のレジストリ値を追加します。

HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\
Windows\CurrentVersion\Run
Windows Explorer = "%Application Data%\Microsoft\Windows\explorer.exe" .

HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\
Windows\CurrentVersion\Run
Windows Explorer = "%Application Data%\Microsoft\Windows\explorer.exe" .

他のシステム変更

マルウェアは、以下のレジストリ値を追加します。

HKEY_USERS\{GUID}
di = !

HKEY_CURRENT_USER\Environment
SEE_MASK_NOZONECHECKS = 1

マルウェアは、インストールの過程で、以下のレジストリキーを追加します。

HKEY_CURRENT_USER\Software\Windows Explorer

バックドア活動

マルウェアは、不正リモートユーザからの以下のコマンドを実行します。

  • Registry manipulation
  • Download and execute additional malware
  • Capture screen
  • Uninstalls itself and additional malware downloaded
  • Send Keylogger logs

マルウェアは、以下のWebサイトにアクセスし、情報を送受信します。

  • tcp://{BLOCKED}l.hackcrack.io:32544

マルウェアは、以下のWebサイトにアクセスし、不正リモートユーザからのコマンドを送受信します。

  • tcp://{BLOCKED}l.hackcrack.io:32544

作成活動

マルウェアは、以下のファイルを作成します。

  • %Application Data%\Microsoft\Windows\explorer.exe → Copy of itself, with HIDDEN attribute. Dropped only if execution path is not %Application Data%\Microsoft\Windows\explorer.exe
  • %Application Data%\Microsoft\Windows\version.exe → with HIDDEN attribute, detected as Trojan.MSIL.REVENGERAT.BC
  • %User Temp%\{8 Random Characters}.inf

情報漏えい

マルウェアは、感染コンピュータ上の以下の情報を収集します。

  • Volume Serial Number
  • Computer name
  • Username
  • Executable last write date
  • OS Version and Architecture
  • Presence of a webcam
  • Active window title bar
  • Registry value names under a specific key

マルウェアは、ユーザのキー入力操作情報を記録し、情報を収集します。

その他

マルウェアは、以下を実行します。

  • It abuses the Microsoft Connection Manager Profile Installer (CMSTP.exe) supplied by a malicious INF file to execute a malicious file:
    • %Application Data%\Microsoft\Windows\version.exe

(註:%Application Data%フォルダは、現在ログオンしているユーザのアプリケーションデータフォルダです。Windows 2000(32-bit)、XP、Server 2003(32-bit)の場合、通常 "C:\Documents and Settings\<ユーザ名>\Local Settings\Application Data" です。また、Windows Vista、7、8、8.1、2008(64-bit)、2012(64-bit)、10(64-bit)の場合、通常 "C:\Users\<ユーザ名>\AppData\Roaming" です。)


  対応方法

対応検索エンジン: 9.800
初回 VSAPI パターンバージョン 19.190.02
初回 VSAPI パターンリリース日 2024年3月1日
VSAPI OPR パターンバージョン 19.191.00
VSAPI OPR パターンリリース日 2024年3月2日

手順 1

トレンドマイクロの機械学習型検索は、マルウェアの存在を示す兆候が確認された時点で検出し、マルウェアが実行される前にブロックします。機械学習型検索が有効になっている場合、弊社のウイルス対策製品はこのマルウェアを以下の機械学習型検出名として検出します。

     TROJ.Win32.TRX.XXPE50FFF078 

手順 2

Windows 7、Windows 8、Windows 8.1、および Windows 10 のユーザは、コンピュータからマルウェアもしくはアドウェア等を完全に削除するために、ウイルス検索の実行前には必ず「システムの復元」を無効にしてください。

手順 3

このマルウェアもしくはアドウェア等の実行により、手順中に記載されたすべてのファイル、フォルダおよびレジストリキーや値がコンピュータにインストールされるとは限りません。インストールが不完全である場合の他、オペレーティングシステム(OS)の条件によりインストールがされない場合が考えられます。手順中に記載されたファイル/フォルダ/レジストリ情報が確認されない場合、該当の手順の操作は不要ですので、次の手順に進んでください。

手順 4

Windowsをセーフモードで再起動します。

[ 詳細 ]

手順 5

このレジストリ値を削除します。

[ 詳細 ]

警告:レジストリはWindowsの構成情報が格納されているデータベースであり、レジストリの編集内容に問題があると、システムが正常に動作しなくなる場合があります。
レジストリの編集はお客様の責任で行っていただくようお願いいたします。弊社ではレジストリの編集による如何なる問題に対しても補償いたしかねます。
レジストリの編集前にこちらをご参照ください。

  • In HKEY_USERS\{GUID}
    • di=!
  • In HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\Windows\CurrentVersion\Run
    • Windows Explorer="%Application Data%\Microsoft\Windows\explorer.exe" .
  • In HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\Windows\CurrentVersion\Run
    • Windows Explorer="%Application Data%\Microsoft\Windows\explorer.exe" .
  • In HKEY_CURRENT_USER\Environment
    • SEE_MASK_NOZONECHECKS=1

手順 6

このレジストリキーを削除します。

[ 詳細 ]

警告:レジストリはWindowsの構成情報が格納されているデータベースであり、レジストリの編集内容に問題があると、システムが正常に動作しなくなる場合があります。
レジストリの編集はお客様の責任で行っていただくようお願いいたします。弊社ではレジストリの編集による如何なる問題に対しても補償いたしかねます。
レジストリの編集前にこちらをご参照ください。

  • HKEY_CURRENT_USER\Software\Windows Explorer

手順 7

以下のファイルを検索し削除します。

[ 詳細 ]
コンポーネントファイルが隠しファイル属性に設定されている場合があります。[詳細設定オプション]をクリックし、[隠しファイルとフォルダの検索]のチェックボックスをオンにし、検索結果に隠しファイルとフォルダが含まれるようにしてください。  
  • %Application Data%\Microsoft\Windows\explorer.exe
  • %Application Data%\Microsoft\Windows\version.exe
  • %User Temp%\{8 Random Characters}.inf

手順 8

コンピュータを通常モードで再起動し、最新のバージョン(エンジン、パターンファイル)を導入したウイルス対策製品を用い、「Backdoor.MSIL.REVENGERAT.BB」と検出したファイルの検索を実行してください。 検出されたファイルが、弊社ウイルス対策製品により既に駆除、隔離またはファイル削除の処理が実行された場合、ウイルスの処理は完了しており、他の削除手順は特にありません。


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