Trend Micro Security

Backdoor.MSIL.BLADABINDI.QCI

2020年2月10日
 更新者 : Patrick Noel Collado

 別名:

Backdoor:MSIL/Bladabindi!MTB (Microsoft), Backdoor.MSIL.Bladabindi.bdck (Kaspersky)

 プラットフォーム:

Windows

 危険度:
 ダメージ度:
 感染力:
 感染確認数:
 情報漏えい:


  • マルウェアタイプ: バックドア型
  • 破壊活動の有無: なし
  • 暗号化:  
  • 感染報告の有無: はい

  概要

感染経路 アーカイブファイル内に自身のコピーを作成

マルウェアは、他のマルウェアに作成されるか、悪意あるWebサイトからユーザが誤ってダウンロードすることによりコンピュータに侵入します。

マルウェアは、不正リモートユーザからのコマンドを実行し、感染コンピュータを改ざんします。

マルウェアは、感染コンピュータ上の特定の情報を収集します。 マルウェアは、ユーザのキー入力操作情報を記録し、情報を収集します。


  詳細

ファイルサイズ 154,112 bytes
タイプ EXE
メモリ常駐 はい
ペイロード URLまたはIPアドレスに接続, 情報収集, キー入力操作情報の記録, ファイルのダウンロード, ファイルの実行

侵入方法

マルウェアは、他のマルウェアに作成されるか、悪意あるWebサイトからユーザが誤ってダウンロードすることによりコンピュータに侵入します。

インストール

マルウェアは、感染したコンピュータ内に以下のように自身のコピーを作成します。

  • %User Temp%\WindowsServices.exe
  • %User Startup%\780bd6b56091ce5e35fbad8ce8517148.exe
  • %Program Files%\Tools.exe

(註:%User Temp%フォルダは、現在ログオンしているユーザの一時フォルダです。Windows 2000(32-bit)、XP、Server 2003(32-bit)の場合、通常 "C:\Documents and Settings\<ユーザー名>\Local Settings\Temp"です。また、Windows Vista、7、8、8.1、2008(64-bit)、2012(64-bit)、10(64-bit)の場合、通常 "C:\Users\<ユーザ名>\AppData\Local\Temp" です。. %User Startup%フォルダは、現在ログオンしているユーザのスタートアップフォルダです。Windows 98およびMEの場合、通常 "C:\Windows\Profiles\<ユーザ名>\Start Menu\Programs\Startup" です。Windows NTの場合、通常 "C:\WINNT\Profiles\<ユーザ名>\Start Menu\Programs\Startup" です。Windows 2003(32-bit)、XP、2000(32-bit)の場合、通常 "C:\Documents and Settings\<ユーザ名>\Start Menu\Programs\Startup" です。Windows Vista、7、8、 8.1、2008(64-bit)、2012(64-bit)、10(64-bit)の場合、通常 "C:\Users\<ユーザ名>\AppData\Roaming\Microsoft\Windows\Start Menu\Programs\Startup" です。. %Program Files%フォルダは、デフォルトのプログラムファイルフォルダです。C:\Program Files in Windows 2000(32-bit)、Server 2003(32-bit)、XP、Vista(64-bit)、7、8、8.1、2008(64-bit)、2012(64-bit)、10(64-bit)の場合、通常 "C:\Program Files"です。また、Windows XP(64-bit)、Vista(64-bit)、7(64-bit)、8(64-bit)、8.1(64-bit)、2008(64-bit)、2012(64-bit)、10(64-bit)の場合、通常 "C:\Program Files(x86)" です。)

マルウェアは、以下のプロセスを追加します。

  • netsh.exe firewall add allowedprogram "%Malware location\{Malware Name}.exe" "{Malware Name}.exe" ENABLE

マルウェアは、以下の Mutex を作成し、メモリ上で自身の重複実行を避けます。

  • 780bd6b56091ce5e35fbad8ce8517148

自動実行方法

マルウェアは、自身のコピーがWindows起動時に自動実行されるよう以下のレジストリ値を追加します。

HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\
Windows\CurrentVersion\Run
780bd6b56091ce5e35fbad8ce8517148 = %User Temp%\{Malware Name}

他のシステム変更

マルウェアは、以下のレジストリ値を追加します。

HKEY_CURRENT_USER\Environment
SEE_MASK_NOZONECHECKS = 1

HKEY_U\S-1-5-21-2019512041-4230814187-3178073052-1000
di = !

HKEY_CURRENT_USER\Software\780bd6b56091ce5e35fbad8ce8517148
[kl] = {Stolen Information}

バックドア活動

マルウェアは、不正リモートユーザからの以下のコマンドを実行します。

  • Download a file
  • Execute a file
  • Update files
  • Take a screenshot of user's screen
  • Install and execute plugin
  • Uninstall - remove files and registries associated with the malware and revert firewall modification
  • Get value/s of HKEY_CURRENT_USER\Software\780bd6b56091ce5e35fbad8ce8517148
  • Set value/s of HKEY_CURRENT_USER\Software\780bd6b56091ce5e35fbad8ce8517148
  • Delete value/s of HKEY_CURRENT_USER\Software\780bd6b56091ce5e35fbad8ce8517148
  • Terminate malware process

マルウェアは、以下のWebサイトにアクセスし、不正リモートユーザからのコマンドを送受信します。

  • {BLOCKED}.{BLOCKED}.1.111 6522

情報漏えい

マルウェアは、感染コンピュータ上の以下の情報を収集します。

  • AV Products
  • System Drive Volume Serial Number
  • Capture Device Information
  • Machine Name
  • User Name
  • Date of Infection
  • Operating System
  • Operating System Service Pack
  • System Type (32-bit/64-bit)???
  • AV Products
  • Values of HKEY_CURRENT_USER\Software\780bd6b56091ce5e35fbad8ce8517148
  • Active Window

マルウェアは、ユーザのキー入力操作情報を記録し、情報を収集します。


  対応方法

対応検索エンジン: 9.850
初回 VSAPI パターンバージョン 15.632.05
初回 VSAPI パターンリリース日 2020年1月20日
VSAPI OPR パターンバージョン 15.633.00
VSAPI OPR パターンリリース日 2020年1月21日

手順 1

Windows XP、Windows Vista および Windows 7 のユーザは、コンピュータからマルウェアもしくはアドウェア等を完全に削除するために、ウイルス検索の実行前には必ず「システムの復元」を無効にしてください。

手順 2

このマルウェアもしくはアドウェア等の実行により、手順中に記載されたすべてのファイル、フォルダおよびレジストリキーや値がコンピュータにインストールされるとは限りません。インストールが不完全である場合の他、オペレーティングシステム(OS)の条件によりインストールがされない場合が考えられます。手順中に記載されたファイル/フォルダ/レジストリ情報が確認されない場合、該当の手順の操作は不要ですので、次の手順に進んでください。

手順 3

「Backdoor.MSIL.BLADABINDI.QCI」で検出したファイル名を確認し、そのファイルを終了します。

[ 詳細 ]

  • すべての実行中プロセスが、Windows のタスクマネージャに表示されない場合があります。この場合、"Process Explorer" などのツールを使用しマルウェアのファイルを終了してください。"Process Explorer" については、こちらをご参照下さい。
  • 検出ファイルが、Windows のタスクマネージャまたは "Process Explorer" に表示されるものの、削除できない場合があります。この場合、コンピュータをセーフモードで再起動してください。
    セーフモードについては、こちらをご参照下さい。
  • 検出ファイルがタスクマネージャ上で表示されない場合、次の手順にお進みください。

手順 4

このレジストリ値を削除します。

[ 詳細 ]

警告:レジストリはWindowsの構成情報が格納されているデータベースであり、レジストリの編集内容に問題があると、システムが正常に動作しなくなる場合があります。
レジストリの編集はお客様の責任で行っていただくようお願いいたします。弊社ではレジストリの編集による如何なる問題に対しても補償いたしかねます。
レジストリの編集前にこちらをご参照ください。

  • In HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\Windows\CurrentVersion\Run
    • 780bd6b56091ce5e35fbad8ce8517148 = %User Temp%\{Malware Path}
  • In HKEY_USERS\S-1-5-21-2019512041-4230814187-3178073052-1000
    • di = !
  • In HKEY_CURRENT_USER\Environment
    • SEE_MASK_NOZONECHECKS = 1
  • In HKEY_CURRENT_USER\Software\{Random}
    • [kl] = {Stolen information}

手順 5

以下のファイルを検索し削除します。

[ 詳細 ]
コンポーネントファイルが隠しファイル属性の場合があります。[詳細設定オプション]をクリックし、[隠しファイルとフォルダの検索]のチェックボックスをオンにし、検索結果に隠しファイルとフォルダが含まれるようにしてください。
  • %User Temp%\WindowsServices.exe
  • %User Startup%\780bd6b56091ce5e35fbad8ce8517148.exe
  • %Program Files%\Tools.exe

手順 6

最新のバージョン(エンジン、パターンファイル)を導入したウイルス対策製品を用い、ウイルス検索を実行してください。「Backdoor.MSIL.BLADABINDI.QCI」と検出したファイルはすべて削除してください。 検出されたファイルが、弊社ウイルス対策製品により既に駆除、隔離またはファイル削除の処理が実行された場合、ウイルスの処理は完了しており、他の削除手順は特にありません。


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