ALS_BURSTED.MJSS
Windows 2000, Windows Server 2003, Windows XP (32-bit, 64-bit), Windows Vista (32-bit, 64-bit), Windows 7 (32-bit, 64-bit)
- マルウェアタイプ: ワーム
- 破壊活動の有無: なし
- 暗号化: なし
- 感染報告の有無: はい
概要
ワームは、他のマルウェアに作成されるか、悪意あるWebサイトからユーザが誤ってダウンロードすることによりコンピュータに侵入します。
詳細
侵入方法
ワームは、他のマルウェアに作成されるか、悪意あるWebサイトからユーザが誤ってダウンロードすることによりコンピュータに侵入します。
インストール
ワームは、以下のファイルを作成します。
- {Autocad's installation folder}\wdpz.tat
ワームは、感染したコンピュータ内に以下のように自身のコピーを作成します。
- {Autocad's installation folder}\bakdwg.fas
- {Autocad's user support folder where acad.dcl is located}\acad.fas
他のシステム変更
ワームは、以下のファイルを改変します。
- {Autocad's user support folder where acad.dcl is located}\acad.mnl
ダウンロード活動
ワームは、以下のWebサイトにアクセスし、不正なファイルをダウンロードして実行します。
- http://ysywy.{BLOCKED}8.org/ysy.tmp
- http://www.{BLOCKED}s.com/hqzxcj/wdzxcj.dat
ワームは、以下のファイル名でダウンロードしたファイルを保存します。
- {Autocad's installation folder}\Support\wdzxcj.fas - detected as ALS_BURSTED.MJSU
- %User Temp%\{random}.tmp
(註:%User Temp%フォルダはWindowsの種類とインストール時の設定などにより異なります。標準設定では、Windows 2000、XP および Server 2003 の場合、"C:\Documents and Settings\<ユーザー名>\Local Settings\Temp"、Windows Vista および 7 の場合、"C:\Users\<ユーザ名>\AppData\Local\Temp" です。)
その他
ワームが作成するファイルは、以下のとおりです。
- <Autocadのインストールフォルダ>\wdpz.tat
ワームが作成する自身のコピーは、以下のとおりです。
- <Autocadのインストールフォルダ>\bakdwg.fas
- <"acad.dcl"の存在するAutocadのユーザサポートフォルダ>\acad.fas
ワームが改変するファイルは、以下のとおりです。
- <"acad.dcl"の存在するAutocadのユーザサポートフォルダ>\acad.mnl
ワームがダウンロードする以下のファイルは、「ALS_BURSTED.MJSU」として検出されます。
- <Autocadのインストールフォルダ>\Support\wdzxcj.fas
マルウェアは、以下のWebサイトにPINGコマンドを送信します。
- ysyping.{BLOCKED}8.org
- {BLOCKED}.{BLOCKED}.100.100
マルウェアは、現在開かれている図面ファイル(拡張子DWG)のフォルダに、"acad.fas"として自身のコピーを作成することにより、感染活動を行います。
マルウェアは、以下のレジストリキーの値を確認し、感染コンピュータにこのマルウェアの古いバージョンがインストールされているかを確認します。
HKEY_CURRENT_USER\Software\KenFiles\settings
マルウェアは、以下のレジストリ値の値を確認します。
HKEY_CURRENT_USER\Software\KenFiles\settings
SHXN = ""
このマルウェアの古いバージョンが確認される場合、マルウェアは、Autocadインストールのフォルダとサブフォルダ、および"acad.dcl"が存在するユーザサポートフォルダの以下のファイルを削除します。
- acad.fas
- isomianyi.shx
- <SHXNの値>.shx
そして、マルウェアは、以下のキーを削除します。
- HKEY_CURRENT_USER\Software\KenFiles\settings
Autocadが開かれる毎にマルウェアの自動実行を可能にするため、マルウェアは、以下のコードラインを挿入し、Autocadユーザサポートフォルダ内のファイル"acad.mnl"を改変します。
(if(null qxgxwddm) (if(findfile "bakdwg.fas") (load "bakdwg.fas")))
対応方法
手順 1
Windows XP、Windows Vista および Windows 7 のユーザは、コンピュータからマルウェアもしくはアドウェア等を完全に削除するために、ウイルス検索の実行前には必ず「システムの復元」を無効にしてください。
手順 2
「ALS_BURSTED.MJSS」 が作成またはダウンロードした不正なファイルを削除します。(註:以下のマルウェアもしくはアドウェア等がすでに削除されている場合は、本手順は行う必要はありません。)
- ALS_BURSTED.MJSU
手順 3
以下のファイルを検索し削除します。
- {Autocad's installation folder}\wdpz.tat
- %User Temp%\{random}.tmp
手順 4
最新のバージョン(エンジン、パターンファイル)を導入したウイルス対策製品を用い、ウイルス検索を実行してください。「ALS_BURSTED.MJSS」と検出したファイルはすべて削除してください。 検出されたファイルが、弊社ウイルス対策製品により既に駆除、隔離またはファイル削除の処理が実行された場合、ウイルスの処理は完了しており、他の削除手順は特にありません。
註:
コンピュータのスキャンの前に、Autocadのすべてのセッションを閉じます。
以下の手順を行うことにより、このマルウェアがファイル"acad.mnl"に追加したコードラインを削除します。
- メモ帳などのテキストエディタを利用し、以下のファイルを開きます。
<"acad.dcl"の存在するAutocadのユーザサポートフォルダ>\acad.mnl - 以下のエントリを削除します。 (if(null qxgxwddm) (if(findfile "bakdwg.fas") (load "bakdwg.fas")))
- ファイルを保存し、テキストエディタを閉じます。
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